昼から、21世紀文明セミナーにて限界集落の話をする。参加者は概ね60歳以上と見受けられる「人生の大先輩」たち。
話し終わった後の質問時間に、これから限界集落はどうなっていくのか?という問いがあった。「いずれ消滅するでしょう」という話に加えて、「長い眼で見れば集落だけでなく中小都市も消えるでしょう」と言った。県民の反応が見たかったから、あえて過激な未来像を提示してみたのだ。
ところが、予想に反して会場の方々は「そうだろう」という表情なのである。集落を存続させるために近隣の中小都市とネットワークしたところで、その中小都市も現在大変疲弊している。長い眼で見れば、中小都市も消滅するのではないか。すでにそんな気持ちがみんなの心の中にあったということだろう。
県民はすでに感じ取っている。関西で言えば、京都、大阪、神戸といった大都市以外の中小都市や集落はことごとく消滅する。そんな極端な未来像を、「別に極端ではないと思いますよ」とうなずいて受け入れることができる人たちがこれほどいるとは思わなかった。「なんてことを言うんだ!」「信じられない!」といったお叱りや反論をいただくのかと思っていた僕にとって、中小都市も含めた集落がすべて消滅するという未来像をすんなり受け入れたセミナー参加者に驚かされた。同時に、「こういう人たちとなら本質的な議論ができそうだ」と感じた。
山崎
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