元旦なので、地元の人が集まりそうな神社へ行く。
神社の入口よりもはるかに長く、初詣客の列が続いている。本殿への階段に列を作ってお参りの順番を待つ地元の人たち。いったいどれくらいの時間をかけてお参りするつもりだろうか。そんなに信仰心の強い人たちが多いのだろうか。寒空の下、遅々として進まない行列に文句も言わず並ぶ地元住民。不思議な光景だった。
しばらく列を観察していると、彼らは並ぶことを楽しんでいるということが分かってきた。彼らは、参拝の途中ですれ違う知人に新年の挨拶ができることを楽しんでいたのである。参拝を待つ人と、参拝を済ませて帰る人。本殿に続く長い階段では、両者がすれ違うことになる。地元住民が集まる神社だから、並んでいると頻繁に知人とすれ違うことになる。つまり、列に並んで参拝を待っている間に、多くの知人と新年の挨拶ができてしまうのである。おのずと各家への挨拶回りは少なくて済むことになる。
多くの知人が集まる場所に長居すること。非合理的に見えた初詣の列が、実は合理的な新年挨拶の場だったということに感心した2005年の幕開け。
みなさん、今年もよろしくお願いします。
本殿まで続く参拝の列
階段の途中で新年の挨拶
山崎
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