「見えない庭」を読み返す。ローレンス・ハルプリンの章(第5章)を読んでいて、ふと珍しい文字に出会った。140ページの上段。ハルプリンが設計したという「レヴィ=ストロースプラザ」のことが書いてある。しかし、ハルプリンがレヴィ=ストロースの広場をデザインしたという話は聞いたことがない。そもそも、文化人類学者であるレヴィ=ストロースを記念した広場など存在するのだろうか。
レヴィ=ストロースプラザのデザインは1980年だという。1980年にハルプリンが設計した広場。。。といえば、リーバイス・プラザである。
レヴィ=ストロースとリーバイ・ストラウス。いずれも英語表記では「Levi-Strauss」である。あまりに有名な2人なので、これまでまったくつながらなかったが。。。急いでリーバイ・ストラウスとレヴィ=ストロースとの関係について調べてみる。どうやら2人は遠縁の関係だという。特に年齢が下のレヴィ=ストロースのほうは(リーバイスの創業者は、レヴィ=ストロースが生まれる6年前に亡くなっている)、よくジーンズ屋に間違えられたというではないか。面白い逸話である。
が、面白いでは済まされないのが「見えない庭」の誤訳である。再版の時にでも修正しておくほうがいいだろう。リーバイ・ストラウス・プラザとレヴィ=ストロース・プラザじゃ、イメージがぜんぜん違う。
それにしても、佐々木葉二さんと宮城俊作さんのどちらが訳出を担当したんだろう。。。いずれにしても、あとがきを読む限りは佐々木さんがすべてチェックしたことになっているので、佐々木さんはこれで良しとしたわけか。。。しかし、佐々木さんがリーバイスとレヴィ=ストロースを間違えるわけはないと思うのだが。。。不思議な誤訳である。機会があれば、本人にそっと伝えておきたい。
山崎
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