2009年2月25日水曜日

雑記

10:00から、九段下のアミタにて新しく株式会社トビムシを立ち上げた竹本吉輝さんとミーティング。森林の適正管理に関する認証制度と、実際の森林施業のノウハウを組み合わせることによって、間伐材や地域産材の価値を高めるとともに、その土地の価値や地域の価値自体を高めようという新しい事業に取り組むという。聞けば新会社にはアミタの精鋭部隊が参画しているとのこと。森林、環境、法律、投資など、さまざまなジャンルの専門家がチームをつくって、中山間地域の資産価値を高めるスキームを構築している。すでに第1号案件が動き出しているとのことで、これが成功すれば間違いなく一つのモデルを提示することになるだろうし、第2号、第3号の案件も動き出すことになるだろう。今後の展開が楽しみである。また、事業を展開するなかで必要となる冊子およびWEBの編集やデザイン、地元住民が参加するワークショップなどの企画や運営などについては、適宜プロジェクトベースで一緒に仕事をしようという話になった。こうした新しい試みに参画できることはとても嬉しい。

13:00から、日比谷パティオにてumariの古田秘馬さんと電通の瀧川裕太さんに雑誌『OSOTO』の記事のため取材させてもらう。古田さんとは昨年の忘年会で同席したものの、あまり話ができなかったため「日を改めていろいろ話しましょう」という話をしていたところだった。日比谷パティオのコンセプトを深く聞けば聞くほど、OSOTOのコンセプトとぴったり一致する。これからの日本の社会について考えれば、行政や大企業に頼りっぱなしの社会は成立しない。だから、自立した市民が増えることに期待するしかない。しかし、かつての学生運動のように「○○でなければならない」という正しさだけを説くのでは賛同してくれる人は少ない。正しいし、楽しいし、好きだと思えることでなければ、主体的に動く市民を増やすことができない。そのためには、あまりに正しすぎるわけにもいかないが、薄っぺらすぎるわけにもいかない。そんな絶妙なプログラムデザインが必要だ、という問題意識を、僕と古田さんは共有していると感じた。この人もぜひ一緒に仕事をしてみたいと思う人のひとりだ。

16:00から、九段下へ戻って春蒔プロジェクトの田中陽明さんに会う。ライターの澤田さんにお世話になった「新世代の建築家・デザイナー100人」に掲載されていた田中さんの仕事に大変興味を持っていたのだが、たまたま午前中に打合せで訪れたアミタの隣が田中さんの事務所が運営している「co-lab」の建物だったのである。さっそく澤田さんに電話して田中さんのアポを取ってもらって会いに行く。田中さんに会ってお話するうちに、実は以前お会いしたことがあったということに気づく。そのころから、何か面白いことをやっているなぁ、という感触があった人だ。その面白いことはさらに広がって、今ではかなりのノウハウを蓄積しているようだった。独立系クリエーター120人が入居するシェアオフィスを運営し、舞い込んで来る仕事の性質ごとに120人のなかから適切な人材を選んでチームをつくる。数人や数十人で同種の働き方を展開する人たちなら見たことがあるが、これほどの規模でシェアオフィスを展開している例は初めて見た。シェアオフィスの卒業生も含めると200人以上のクリエーターとのつながりがあるという。こうした人材とシェアオフィスの運営ノウハウを活かせば、公共施設の指定管理者になることも可能だろう。ビルメンテナンスの会社と一緒にシェアオフィスの運営+維持管理を担っているとのことなので、機会があればstudio-L+春蒔プロジェクト+ビルメンテナンス会社でチームをつくって図書館の指定管理者募集などにトライしてみよう、という話になった。うまくいけば、公共施設としては前代未聞の指定管理者が誕生することになるだろう。公共施設のイメージを刷新するような面白いことができそうだ。

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