2005年1月26日水曜日

「富永一夫さん」

来年の4月から多摩NTで住み替え支援事業を開始するNPOフュージョンの富永一夫さんに会う。午前中に住み替え支援事業の窓口となる事務所予定地を見学した。京王多摩センターの駅前、京王プラザホテル多摩の3階に事務所が入る予定の部屋があった。ここは京王多摩センター駅からペデストリアンデッキで南に向かってすぐの場所である。駅前の一等地だといえよう。そんな場所に、住み替え支援事業の窓口を設置するのだという。富永さんは言う。「NPOの活動拠点は、雑居ビルの1室から事業を始まって、活動が認められてきたら駅前に進出するというのが一般的。しかし、住み替え支援というのは住み替える人の余生をかけた勝負なのである。雑居ビルの1室に住み替えを相談しにくる人はいない。明るい雰囲気で、アクセスしやすく、信頼できる場所にある窓口でなければ住み替え支援事業は失敗するだろう」。

その後、多摩センターから長池公園へと移動して、長池ネイチャーセンターを視察する。ここは富永さんが理事長を務めるもう1つのNPO「フュージョン長池」が管理する公園施設である。NPOフュージョン長池は、来年の4月から長池公園の指定管理者になることが決まっている。そのセンターで富永さんの話を聞いた後、一緒に内閣官房都市再生本部へと移動する。

都市再生本部では、富永さんの話を聞きたいということで事務局長以下20人ほどの人達が会議室に集まっていた。都市再生本部というのは面白い人員構成である。都市再生本部で働く人達は、国土交通省からの出向や東京都、大阪府、愛知県など、大都市を抱える府県からの出向などがほとんど。各地の都市再生事業を審査し、適切な事業を選び出して支援することが主な仕事なのだから、各都市の実情をよく知っている必要があるのだろう。現場をよく知る人達が集まっている、という印象を受ける。家島地域での活動について、姫路市を通じて都市再生本部に事業応募してみたいと感じた。

それにしても、富永さんは不思議な人である。初めて会ったのは、兵庫県阪神北県民局が主催する「ニュータウン再生研究会」。その仕事をお手伝いしていた僕に対して、ゲストスピーカーとして会場に訪れた富永さんは「次の会合へ一緒に行かないか」と誘ってくれた。たまたま次の予定が無かった僕は、富永さんとともに大阪府住宅局との打合わせに出席することになる。その席で千里ニュータウンでも住み替え支援が検討されていることを知った。そして今回もまた、富永さんは都市再生本部に僕を連れて行ってくれた。いろんなところへ連れて行ってくれて、いろいろな刺激を与えてくる人である。

山崎

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