2009年1月29日木曜日

雑記

1月23日(金)
朝から京都造形芸術大学へ。今日から3日間、通信教育部のランドスケープデザインコースで設計演習を担当する。心斎橋のアメリカ村にある御津公園(通称三角公園)を含めた敷地の設計課題である。
授業終了後、タピエの玉井恵里子さんが開いてくれたパーティーに参加。ドットアーキテクトやアーキテクトタイタンなど、ホヅプロでお世話になっている建築家たちも参加していた。驚いたのは玉井さんのおもてなし。こじんまりとしたパーティーにも関わらず、全国各地から取り寄せた野菜や肉を用いた料理を用意してくれていた。「本日のメニュー」というメニュー表も作成してあって、ひとりずつに手渡される。特に僕は常夜鍋というのが気に入った。シンプルなのだがとてもおいしい鍋である。スタジオでもぜひつくってみたい。
帰りには、玉井さんお気に入りのお店で購入したというマンゴー味の生チョコをお土産に持たせてくれるなど、細かいところまで完璧なおもてなし加減だった。年度末が明けたら、次はぜひスタジオにて同様の会を持ちたいと思う。

1月25日(日)
京都造形芸術大学のスクーリング最終日。3日間で仕上げる各種図面作業は、学生さんにとってかなりハードなスケジュール。にも関わらず、これまでに取り組まなかったような図面表現に取り組んだり、旧来どおりのゾーニング的配置計画を脱したプランに取り組んだりと、面白いプランの検討プロセスとなった。
授業終了後、農村計画関係の若手でつくる「撤退の農村計画」のメンバーと合流。組織の法人化について打合せをした。この日は、総合地球環境学研究所の林直樹さんに加えて、大谷大学の前川英城さん、京都大学の前田滋哉さんと会う。日本の集落が抱える問題に対して僕たちに何ができるのか、ということについて議論した。新しい組織の事業メニューはなかなか面白いものになりそうだ。

1月28日(水)
午前中は東京への移動。午後から新宿の都市再生機構で若手研究会に参加。E-DESIGNの忽那裕樹さんとともに自分の仕事について話題を提供する。忽那さんが「プログラムを想定したランドスケープデザイン」について話し、僕が「ランドスケープ分野におけるプログラムデザイン」について話した。いつものことだが、忽那さんと話をしていると、どんな話題になっても相互補完的に会話が進むので創造的で充実した議論になる。
その後、研究会参加メンバーで飲み会へ。少し遅れて雑誌『ランドスケープデザイン』の副編集長である尾内志帆さんが登場。ランドスケープデザインにおけるプログラムをどのように可視化するのか、ということについて、ダイアグラムの取り扱いやフェーズプランニングのあり方を題材に議論した。

1月29日(木)
9:00から大阪府庁の公園課にて打合せ。いよいよ緑を増やす時代から緑を活かす時代に向けて、具体的な施策が始動することになる。人口減少時代には、放っておいても一人当たりの公園面積は増えることになる。そのとき、緑部隊は何をすべきなのか。緑地や公園を単なる緑の空間として粗放管理するだけでなく、場所によっては積極的に利用者を増やすべくマネジメントする必要がある。パークマネジメントなどの潮流は、まさにこれまでに整備してきた都市施設としての公園を活かす時代の発想である。
13:00からは、京都造形芸術大学のこども芸術学科の合評に参加。北白川小学校で実施したワークショップの結果を各人が絵本や冊子にまとめた。作成した絵本や冊子を用いたプレゼンテーションによって、自分が何を学んだのかを明らかにすることが求められた。芸術と保育を統合させることを目的とした学科だけあって、手描きのイラストなどがふんだんに使われた絵本はいずれも楽しげなものばかりであった。建築系の学生にはないユーザーフレンドリーな表現形式に、技巧に走りすぎるデザイン系の学生が忘れてしまう大切な要素を見たような気がした。
19:00からは、E-DESINGにてOSOTOの打合せ。次号のテーマは「庭を使いこなす」。個人の庭から都市の庭まで、さまざまなスケールの庭を使いこなす人たちを取材する予定。「海外のOSOTO事情」はサンパウロ。studio-L Saopauloの廣野が原稿を執筆する。「フィールドワーク」は慶応義塾大学SFCの加藤文俊氏。この人の発想は本当に面白い。今年はいえしま地域で「探られる島」と「慶応義塾大学加藤研究室」がコラボしてフィールドワークを実施する予定。鈴木毅氏の居方論は、「ソフトがつくりだす都市の居方」。これまで、空間形態が生み出す居方について取り上げることが多かったが、市電のパスシステムがつくりだす停留所の居方について語ってもらう。巻頭は映画監督の行定勲氏。建築家の西田司氏が設計した行定監督の自邸は、広い庭を有する気持ちのいい住宅。その庭をどのように活用しているのかについて取材する予定。

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