朝、たじま屋を出て近くの港まで散歩する。おだやかな朝だ。
港では、漁から帰ってきたじっちゃんとみやちゃんが網から魚をはずしていた。
いろんな魚が網からはずされる。
生きたままのヤドカリを食べることに。まだ体が動いている。
食べてみると、甘エビの刺身のような甘い味。
生きたヤドカリを食べるというのは不思議な気分だ。
たじま屋に戻ると朝食の準備ができていた。
興味深かったのはめかぶ焼き。
褐色のめかぶが焼き始めると見る見る鮮やかな緑色に変色する。
食べると中はネバネバしたいつものめかぶなのだが、焼いて食べたのは初めてだ。
こちらは動画。どんどん緑色になる。ポン酢をつけて食べる。
朝獲った魚がすぐに刺身として食卓に並ぶ。
これがたじま屋の醍醐味である。
たじま屋の朝食を堪能したあと、高速船で松江へ向かう。午前10時、松江駅で島根大学の作野さんと待ち合わせ。尾原ダム周辺の集落を案内してもらう。
昼ごはんは作野さんお薦めのそば屋。この人はいつも美味しいお店を紹介してくれる。地理学者というのは、全国各地の土地を読み、美味しいものを食べる職業なのか。うらやましい人生である。
それにしてもこのそば、本当においしかった。
途中、日刀保たたら製鉄所に立ち寄った。この製鉄所、非常に魅力的な佇まいである。分節化された勾配屋根が現代建築に通じる魅力を持つ。かなりかっこいい。
さらに途中で「かめだけ駅」に立ち寄る。なんとこの駅、駅のなかにそば屋が入っている。
鉄道に詳しい人なら誰でも知っている有名な駅なんだとか。
今度、その筋の人に聞いてみよう。
尾原ダムの建設現場へ。上からの眺めは圧巻である。
ダム周辺に魅力的な場所がないか探す。地域資源を発掘し、地域住民とともに資源を活かすようなプロジェクトを展開しよう、というのが今回の狙いである。
作野さんが下流にある小さな温泉を紹介してくれた。
川沿いにある温泉である。
ふとみると、川原に朽ちたコンクリートのプールのようなものがいくつかある。
聞くところによると、かつて川原の温泉として整備されたものなのだという。
洪水時に破損したのでそのまま放置されているのだとか。
溜まった水から湯気が立っている。触ってみると温かい。
上流にダムが完成すれば、このあたりの水位は安定することだろう。
この温泉を復活させるというのは面白いプロジェクトになりそうだ。
山崎
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