LANDSCAPE DESIGN NO.70にstudio-Lに関する2つの記事が掲載されています。
一つ目は、山崎が長谷川浩己氏とともに連載している「状況のつくり方(vol.5)」。今回のゲストは人の「居方(いかた)」という視点から、建築・都市環境とそのデザインについて研究されている大阪大学の鈴木毅氏です。
「居方」という切り口から、長谷川氏や山崎が関わってきたプロジェクトや、全国各地の様々な事例について議論を交わしています。
もう一つ、レポートのページでは、studio-Lが「水辺の文化座」における制作サポーターのマネジメントと、「灯りプログラム」のディレクション(iop都市文化創造研究所と協働)を担当した「水都大阪2009」の様子が紹介されています。
まちづくりの視点から52日間にわたるイベントの様子がレポートされています。
http://www.marumo-p.co.jp/
2009年12月22日火曜日
2009年12月21日月曜日
まち居住第16回
今年最後の「まち居住(第16回)は、名古屋市にあるアート・サロン「尼ヶ坂」を特集しています。高齢化の進む尼ヶ坂駅周辺地域で、人々にアートやデザインを身近に感じてもらうためのスペースとして2007年にオープンした「尼ヶ坂」。オーナーである今枝和仁氏の思いや今後の展開についても紹介されています。
「まち居住第16回」は雑誌『新建築 住宅特集1月号』(株式会社新建築社発行)に掲載されています。ぜひご覧ください。
「まち居住第16回」は雑誌『新建築 住宅特集1月号』(株式会社新建築社発行)に掲載されています。ぜひご覧ください。
2009年11月18日水曜日
次世代の表現と可能性-3
シンポジウム「次世代の表現と可能性-3」
-複雑な関係性に向かう21世紀の空間-
100年前に勃興したモダニズムは、産業革命後の社会の変化を受けながら、
鉄・ガラス・コンクリートなどの新しい素材と構造を用いて、それ以前とは
まったく異なる建築を生みだした。未曾有のグローバル化と情報化によって、
人のコミュニケーションやモノの流通など、さまざまな新しい関係性がもた
らされた。そこで今回は、複雑化した現代社会の様相を引き受けながら、空
間の可能性を引きだしていく試みに注目したい。
シンポジウムでは、複雑な関係性の空間というべきKAIT工房によって、今
年、日本建築学会賞(作品)を受賞した石上純也氏、象の鼻パークでは多数
のエレメントを調整し、家具、建築、造園、土木のスケールを横断しながら
空間を設計する小泉雅生氏、公共空間のデザインとプログラム実践を通じて
新しい社会のかたちを提案するランドスケープ・アーキテクトの山崎亮氏を
迎え、次世代の表現と可能性について討議する。
プログラム
①総括/五十嵐太郎(東北大学教授)
②作品について/石上純也(建築家/石上純也建築設計事務所代表)
③環境とコンテクト-ENVIROMENTAL ARCHITECTURE & CONTEXTUAL ARCHITECTURE
/小泉雅生(建築家/首都大学東京准教授/小泉アトリエ主宰)
④設計の上流にさかのぼる/山崎亮(ランドスケープ・アーキテクト/studio-L代表)
主催 日本建築学会関東支部事業企画検討委員会
日時 2009年12月11日(金)18:30~21:00
会場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)
定員 250名
参加費 無料
申込み http://news-sv.aij.or.jp/uketsuke/scripts/entry.asp?sc_mcd=126
お問合せ 日本建築学会関東支部事務局 斎藤
TEL:03-3456-2050
e-mail:kanto@aij.or.jp
-複雑な関係性に向かう21世紀の空間-
100年前に勃興したモダニズムは、産業革命後の社会の変化を受けながら、
鉄・ガラス・コンクリートなどの新しい素材と構造を用いて、それ以前とは
まったく異なる建築を生みだした。未曾有のグローバル化と情報化によって、
人のコミュニケーションやモノの流通など、さまざまな新しい関係性がもた
らされた。そこで今回は、複雑化した現代社会の様相を引き受けながら、空
間の可能性を引きだしていく試みに注目したい。
シンポジウムでは、複雑な関係性の空間というべきKAIT工房によって、今
年、日本建築学会賞(作品)を受賞した石上純也氏、象の鼻パークでは多数
のエレメントを調整し、家具、建築、造園、土木のスケールを横断しながら
空間を設計する小泉雅生氏、公共空間のデザインとプログラム実践を通じて
新しい社会のかたちを提案するランドスケープ・アーキテクトの山崎亮氏を
迎え、次世代の表現と可能性について討議する。
プログラム
①総括/五十嵐太郎(東北大学教授)
②作品について/石上純也(建築家/石上純也建築設計事務所代表)
③環境とコンテクト-ENVIROMENTAL ARCHITECTURE & CONTEXTUAL ARCHITECTURE
/小泉雅生(建築家/首都大学東京准教授/小泉アトリエ主宰)
④設計の上流にさかのぼる/山崎亮(ランドスケープ・アーキテクト/studio-L代表)
主催 日本建築学会関東支部事業企画検討委員会
日時 2009年12月11日(金)18:30~21:00
会場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)
定員 250名
参加費 無料
申込み http://news-sv.aij.or.jp/uketsuke/scripts/entry.asp?sc_mcd=126
お問合せ 日本建築学会関東支部事務局 斎藤
TEL:03-3456-2050
e-mail:kanto@aij.or.jp
2009年11月17日火曜日
そらぷちキッズキャンプ チャリティ販売(試行イベント)のお知らせ
かつて勤めていた設計事務所の同僚が進めているプロジェクトからお知らせがありました。
以下に転載します。
◆そらぷちキッズキャンプ チャリティ販売(試行イベント)のお知らせ
「そらぷちキッズキャンプ」では、病気とたたかう子どもたちのために特別に配慮された常設のキャンプ場を、アジアで初めて(日本で初めて)北海道の大自然の中に創ろうとしています。(活動内容は、http://www.solaputi.jpをご覧ください。)
これまで、常設キャンプ場実現のため、広報活動や募金活動、プログラム等の検証のためのプレキャンプなど、様々な活動を行ってきました。これらの取り組みは今後も行っていく予定です。
このたび、実現に向けた活動の一環として、地元農産品(ジャガイモ、お米等)の「チャリティ販売」を行うことにいたしました。(このお知らせは、全国の「そらぷち賛同者」のみなさまに、ニュースレター等とともに送らせていただいています。)
「チャリティ販売」では、ご購入定価の一部が、「そらぷちキッズキャンプ(病気とたたかう子どもたちのための常設キャンプ場)」を創るための建設費及び活動費として役立てられます。この事業を通じて、「そらぷち賛同者」「地元農家の有志」「そらぷちキッズキャンプ」がつながり、「病気とたたかう子どもたち」を支えているという“しくみ”をつくりたいと考えています。(詳しくは後述)
ぜひ「チャリティ販売」の試行イベントにご参加ください。参加された方にはアンケートを送らせていただきます。試行イベントという位置づけですので、この試みに対するみなさまの意見をお聞かせください。
<そらぷちキッズキャンプ>
〒079-0461 北海道滝川市江部乙町丸加高原4264-1
TEL:0125-75-3200 FAX:0125-75-3211
e-mail:info@solaputi.jp HP: http://www.solaputi.jp
以下に転載します。
◆そらぷちキッズキャンプ チャリティ販売(試行イベント)のお知らせ
「そらぷちキッズキャンプ」では、病気とたたかう子どもたちのために特別に配慮された常設のキャンプ場を、アジアで初めて(日本で初めて)北海道の大自然の中に創ろうとしています。(活動内容は、http://www.solaputi.jpをご覧ください。)
これまで、常設キャンプ場実現のため、広報活動や募金活動、プログラム等の検証のためのプレキャンプなど、様々な活動を行ってきました。これらの取り組みは今後も行っていく予定です。
このたび、実現に向けた活動の一環として、地元農産品(ジャガイモ、お米等)の「チャリティ販売」を行うことにいたしました。(このお知らせは、全国の「そらぷち賛同者」のみなさまに、ニュースレター等とともに送らせていただいています。)
「チャリティ販売」では、ご購入定価の一部が、「そらぷちキッズキャンプ(病気とたたかう子どもたちのための常設キャンプ場)」を創るための建設費及び活動費として役立てられます。この事業を通じて、「そらぷち賛同者」「地元農家の有志」「そらぷちキッズキャンプ」がつながり、「病気とたたかう子どもたち」を支えているという“しくみ”をつくりたいと考えています。(詳しくは後述)
ぜひ「チャリティ販売」の試行イベントにご参加ください。参加された方にはアンケートを送らせていただきます。試行イベントという位置づけですので、この試みに対するみなさまの意見をお聞かせください。
<そらぷちキッズキャンプ>
〒079-0461 北海道滝川市江部乙町丸加高原4264-1
TEL:0125-75-3200 FAX:0125-75-3211
e-mail:info@solaputi.jp HP: http://www.solaputi.jp
2009年11月16日月曜日
地域再生人材あり方研究会
第2回 地域再生人材あり方研究会のご案内
兵庫県立大学自然・環境科学研究所では、兵庫県企画県民部政策室ビジョン担当課および兵庫県立人と自然の博物館と協力して、多自然居住地域の抱える様々な課題への対応を検討しています。今年度よりビジョン担当課が主催している「地域空間再生検討チーム」でも、地域再生に寄与する人材の発掘や支援者同士のネットワーク形成の必要性を確認しました。そこで、現場で求められている人材のあり方を把握するとともに、「地域を支援する側のネットワークづくり」や「地域情報のポータルサイトのような共通のプラットフォームの構築」を目的とした研究会を開催することとなりましたので、奮ってご参加ください。
【日時】 平成21年11月25日(水)15:30~18:00
【場所】 兵庫県職員会館206会議室
兵庫県庁2号館北側(神戸市中央区下山手通四丁目18-2)
【ゲスト】 紫牟田伸子 ㈱日本デザインセンタープロデュース室チーフ・プロデューサー
【講演タイトル】 地域と仕事と人づくり
【コーディネーター】 山崎亮 ㈱studio-L
<ゲストプロフィール>
紫牟田伸子(しむたのぶこ)
㈱日本デザインセンタープロデュース室チーフ・プロデューサー
美術出版社『デザインの現場』『BT/美術手帖』編集部を経て現職。
「モノ・コト」の編集を軸に、商品企画、展示企画、プロモーション企画、ワークショップ企画など、コミュニケーションに関わる仕事を行なう。
主な仕事に、愛知万博「サイバー日本館」制作、福井市地域創造会議「おいしいキッチンプロジェクト」、柏の葉キャンパス駅前地域サイト「柏の葉シビックネットワーク」、四国経済産業局平成21年度地域中小企業活性化政策委託調査、香川漆器ジャパンブランド事業戦略立案など。その他、デザイン、ダンス、アート関係の調査・取材・執筆を手がける。
多摩美術大学、武蔵野美術大学、女子美術大学短期大学部、桑沢デザイン研究所非常勤講師。
主な共著に、『カラー版:日本デザイン史』(美術出版社)、『ワークショップ:偶然をデザインする技術』『シビックプライド:都市のコミュニケーションをデザインする』(共に宣伝会議)など。
<講演概要>
2005年から、地域産業活性化の一環であるものづくりに関わり始めるようになりました。その中で、地域のものづくりの仕組み、そして人材育成の重要性に徐々に気づいていきました。
人が生きている地域にはさまざまな要素があり、その要素をいかに活かしたらよいのか、そしてそれに関わる人たちの気持ちやヤル気に応えられる仕組みとはなにか----そして、場づくりの大切さにも気づきはじめました。『シビックプライドー都市のコミュニケーションデザイン』をきっかけに、まちと人のコミュニケーションについて考えています。
【お問い合わせ先】
兵庫県立人の自然の博物館(武田・上田)
TEL:079-559-2001
FAX:079-559-2025
Mail:takeda@hitohaku.jp
兵庫県立大学自然・環境科学研究所では、兵庫県企画県民部政策室ビジョン担当課および兵庫県立人と自然の博物館と協力して、多自然居住地域の抱える様々な課題への対応を検討しています。今年度よりビジョン担当課が主催している「地域空間再生検討チーム」でも、地域再生に寄与する人材の発掘や支援者同士のネットワーク形成の必要性を確認しました。そこで、現場で求められている人材のあり方を把握するとともに、「地域を支援する側のネットワークづくり」や「地域情報のポータルサイトのような共通のプラットフォームの構築」を目的とした研究会を開催することとなりましたので、奮ってご参加ください。
【日時】 平成21年11月25日(水)15:30~18:00
【場所】 兵庫県職員会館206会議室
兵庫県庁2号館北側(神戸市中央区下山手通四丁目18-2)
【ゲスト】 紫牟田伸子 ㈱日本デザインセンタープロデュース室チーフ・プロデューサー
【講演タイトル】 地域と仕事と人づくり
【コーディネーター】 山崎亮 ㈱studio-L
<ゲストプロフィール>
紫牟田伸子(しむたのぶこ)
㈱日本デザインセンタープロデュース室チーフ・プロデューサー
美術出版社『デザインの現場』『BT/美術手帖』編集部を経て現職。
「モノ・コト」の編集を軸に、商品企画、展示企画、プロモーション企画、ワークショップ企画など、コミュニケーションに関わる仕事を行なう。
主な仕事に、愛知万博「サイバー日本館」制作、福井市地域創造会議「おいしいキッチンプロジェクト」、柏の葉キャンパス駅前地域サイト「柏の葉シビックネットワーク」、四国経済産業局平成21年度地域中小企業活性化政策委託調査、香川漆器ジャパンブランド事業戦略立案など。その他、デザイン、ダンス、アート関係の調査・取材・執筆を手がける。
多摩美術大学、武蔵野美術大学、女子美術大学短期大学部、桑沢デザイン研究所非常勤講師。
主な共著に、『カラー版:日本デザイン史』(美術出版社)、『ワークショップ:偶然をデザインする技術』『シビックプライド:都市のコミュニケーションをデザインする』(共に宣伝会議)など。
<講演概要>
2005年から、地域産業活性化の一環であるものづくりに関わり始めるようになりました。その中で、地域のものづくりの仕組み、そして人材育成の重要性に徐々に気づいていきました。
人が生きている地域にはさまざまな要素があり、その要素をいかに活かしたらよいのか、そしてそれに関わる人たちの気持ちやヤル気に応えられる仕組みとはなにか----そして、場づくりの大切さにも気づきはじめました。『シビックプライドー都市のコミュニケーションデザイン』をきっかけに、まちと人のコミュニケーションについて考えています。
【お問い合わせ先】
兵庫県立人の自然の博物館(武田・上田)
TEL:079-559-2001
FAX:079-559-2025
Mail:takeda@hitohaku.jp
2009年11月14日土曜日
家島のプロジェクトの実況中継
このブログをご覧の皆さま
今日から明日にかけて家島ではゲストハウスプロジェクトを行っています。
ゲストハウスプロジェクトとは、地域のストック資源、特に今後さらに増えると考えられる空き家の活用を行い、外国人観光客等をターゲットとした漁村滞在型のエコツアーの仕組みづくり行っていくプロジェクトです。
これまで、家島や姫路市街地の調査を行いました。また、このプロジェクトを担う人材育成として「コンシェルジュ養成講座」も2回開催しています。
今日、明日は3回目の養成講座として実際に外国人を家島に招くモニターツアーを行います。
その状況は随時プロジェクトのブログでお伝えしますので、是非ご覧ください。
プロジェクトのWEB
http://www.ieshima-guesthouse.org/
プロジェクトの活動報告blog
http://www.ieshima-guesthouse.org/blog/
今日から明日にかけて家島ではゲストハウスプロジェクトを行っています。
ゲストハウスプロジェクトとは、地域のストック資源、特に今後さらに増えると考えられる空き家の活用を行い、外国人観光客等をターゲットとした漁村滞在型のエコツアーの仕組みづくり行っていくプロジェクトです。
これまで、家島や姫路市街地の調査を行いました。また、このプロジェクトを担う人材育成として「コンシェルジュ養成講座」も2回開催しています。
今日、明日は3回目の養成講座として実際に外国人を家島に招くモニターツアーを行います。
その状況は随時プロジェクトのブログでお伝えしますので、是非ご覧ください。
プロジェクトのWEB
http://www.ieshima-guesthouse.org/
プロジェクトの活動報告blog
http://www.ieshima-guesthouse.org/blog/
2009年11月12日木曜日
『都市へのあこがれ』
『都市へのあこがれ(鹿島出版会)』を読む。
面白い企画である。東大の槇研究室を卒業した人たちが、槇研で学んだこととその後の自分の取り組みを語るという本。1人4ページの読み切りが34人分続く。槇研は10年限定の研究室だったので卒業生は約60人ということだから、ほぼ2人に1人が文章を書いていることになる。
それにしても多彩な面子だ。同じ研究室を卒業したとはいえ、やっていることは多種多様。建築の設計に携わっている人が多いが、大学で教鞭をとる者、NPOを主宰する者などさまざまだ。また、一言で「設計に携わっている人」と言っても、その内容はさらに多様である。いずれも槇研で学んだことを現在の活動に接続させながら語っているが、その広がりはかなりなものである。
中でも、持田文彦氏の「何を計画するのか?」、池田靖史氏の「グループ・フォームから自己組織的な建築と都市へ」、清家剛氏の「『環境コーディネーション』というデザイン」、新堀学氏の「使い手の想像力を誘発する」、田中耕一氏の「<商売っ気>も大切ですよ」という5つの論稿に共感した。大切にしたいと思っていること、これから取り組もうとしていることが同じ方向だと感じられたからだ。
こういう人たちを生み出すことができる「大学の教員」という仕事は、シアワセな生き方につながっているのかもしれないな、と思わせてくれる本だった。
面白い企画である。東大の槇研究室を卒業した人たちが、槇研で学んだこととその後の自分の取り組みを語るという本。1人4ページの読み切りが34人分続く。槇研は10年限定の研究室だったので卒業生は約60人ということだから、ほぼ2人に1人が文章を書いていることになる。
それにしても多彩な面子だ。同じ研究室を卒業したとはいえ、やっていることは多種多様。建築の設計に携わっている人が多いが、大学で教鞭をとる者、NPOを主宰する者などさまざまだ。また、一言で「設計に携わっている人」と言っても、その内容はさらに多様である。いずれも槇研で学んだことを現在の活動に接続させながら語っているが、その広がりはかなりなものである。
中でも、持田文彦氏の「何を計画するのか?」、池田靖史氏の「グループ・フォームから自己組織的な建築と都市へ」、清家剛氏の「『環境コーディネーション』というデザイン」、新堀学氏の「使い手の想像力を誘発する」、田中耕一氏の「<商売っ気>も大切ですよ」という5つの論稿に共感した。大切にしたいと思っていること、これから取り組もうとしていることが同じ方向だと感じられたからだ。
こういう人たちを生み出すことができる「大学の教員」という仕事は、シアワセな生き方につながっているのかもしれないな、と思わせてくれる本だった。
2009年11月11日水曜日
facebookとtwitter
facebookとtwitterを始める。
思ったより、いろんな人がこれらのツールを使っていることがわかった。
そして、これらのツールを使っていろんなコミュニケーションを展開していることもわかった。
僕もそこに乗っかろうと思う。
facebookのユーザー名は「Ryo Yamazaki」。
twitterのユーザー名は「yamazakiryo」。
上記のツールを既に使っている人がいたら、「友達」になったりフォローしたりフォローされたりしてください。
思ったより、いろんな人がこれらのツールを使っていることがわかった。
そして、これらのツールを使っていろんなコミュニケーションを展開していることもわかった。
僕もそこに乗っかろうと思う。
facebookのユーザー名は「Ryo Yamazaki」。
twitterのユーザー名は「yamazakiryo」。
上記のツールを既に使っている人がいたら、「友達」になったりフォローしたりフォローされたりしてください。
2009年11月4日水曜日
「問題意識を携えて海外へ渡ること」
弊社山崎が『建築雑誌11月号』に「問題意識を携えて海外へ渡ること」という文章を寄稿しています。
オーストラリア留学中に学んだこと、発見したことについて語っています。
https://secure1.gakkai-web.net/gakkai/aij_zassi/index.html
オーストラリア留学中に学んだこと、発見したことについて語っています。
https://secure1.gakkai-web.net/gakkai/aij_zassi/index.html
2009年11月2日月曜日
生活造形プロジェクト2009
私ども博報堂生活総合研究所と(株)studio-Lでは、
今年春より、新しいプロジェクト
『子どもの放課後のシアワセをカタチにする』に取り組んでおります。
こちらは、現代の子どもたちが学校外の時間に抱える様々な問題に着目し、
その解決の ために必要な具体的なカタチ(商品、サービス、空間、場等)を社会提案するプロジェクトです。
詳細は特設ウェブサイト(http://seikatsusoken.jp/zokei/kodomo/)をご覧ください。
全国の大学生と協働で、研究および造形活動を進めておりまして、その成果である
【15のカタチ】を発表するプレゼンテーションを以下の通り、開催いたします。
日時: 11月8日(日) 13時-16時
場所: 東京大学・福武ホール(文京区本郷)
お時間ありましたら、是非お立ち寄りいただきたく、ご連絡いたしました。
案内状を添付させていただきます。
もし、ご参加いただけるようでしたら、私にご一報ください。
席数に限りがありますので、早めにご連絡をいただけると大変助かります。
ご検討ください。
今後とも宜しくお願いいたします。
今年春より、新しいプロジェクト
『子どもの放課後のシアワセをカタチにする』に取り組んでおります。
こちらは、現代の子どもたちが学校外の時間に抱える様々な問題に着目し、
その解決の ために必要な具体的なカタチ(商品、サービス、空間、場等)を社会提案するプロジェクトです。
詳細は特設ウェブサイト(http://seikatsusoken.jp/zokei/kodomo/)をご覧ください。
全国の大学生と協働で、研究および造形活動を進めておりまして、その成果である
【15のカタチ】を発表するプレゼンテーションを以下の通り、開催いたします。
日時: 11月8日(日) 13時-16時
場所: 東京大学・福武ホール(文京区本郷)
お時間ありましたら、是非お立ち寄りいただきたく、ご連絡いたしました。
案内状を添付させていただきます。
もし、ご参加いただけるようでしたら、私にご一報ください。
席数に限りがありますので、早めにご連絡をいただけると大変助かります。
ご検討ください。
今後とも宜しくお願いいたします。
2009年10月27日火曜日
状況のつくり方 vol.4 番外編
弊社山崎がオンサイト計画設計事務所の長谷川浩己氏とともに雑誌『ランドスケープデザイン』に連載中の「状況のつくり方」ですが、最新号では番外編として家島で行われた山崎、長谷川氏の対談が掲載されています。
今年ファイナルを迎えた「探られる島プロジェクト」の様子も写真入で紹介されています。
ぜひご覧ください。
http://www.marumo-p.co.jp/
今年ファイナルを迎えた「探られる島プロジェクト」の様子も写真入で紹介されています。
ぜひご覧ください。
http://www.marumo-p.co.jp/
2009年10月20日火曜日
まち居住第15回
今回の「まち居住第15回」は兵庫県尼崎市の「尼崎南部再生研究所(あまけん)」による活動を訪問しています。
高度経済成長期に多くの工場が進出し、その後長年にわたり公害に苦しんできた尼崎市南部。この地域の再生を目指し「あまけん」の綱本氏、若狭氏が行う取り組みが紹介されています。
「まち居住第15回」は雑誌『新建築 住宅特集11月号』(株式会社新建築社発行)でご覧いただけます。
高度経済成長期に多くの工場が進出し、その後長年にわたり公害に苦しんできた尼崎市南部。この地域の再生を目指し「あまけん」の綱本氏、若狭氏が行う取り組みが紹介されています。
「まち居住第15回」は雑誌『新建築 住宅特集11月号』(株式会社新建築社発行)でご覧いただけます。
2009年10月14日水曜日
Designers' vol.2
日経BPムック『Designers' vol.2』(日経BP社発行)にHAKUHODO DESIGNの永井一史氏と弊社山崎との対談が掲載されています。
HAKUHODO DESIGNとstudio-Lが2007年より進めてきた「+designプロジェクト」についても触れています。
ぜひご覧ください。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/books/na/20090916/535419/
HAKUHODO DESIGNとstudio-Lが2007年より進めてきた「+designプロジェクト」についても触れています。
ぜひご覧ください。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/books/na/20090916/535419/
2009年10月10日土曜日
水都大阪2009 いよいよクライマックス!
大阪の中心部でこの夏から52日間開催されてきた「水都大阪2009」が10月12日に最終日を迎えます。
studio-Lは中之島公園でのアートイベント「水辺の文化座」における制作サポーター(市民ボランティア)のマネジメントと、夜の中之島公園を彩る「灯りプログラム」のディレクション(iop都市文化創造研究所と協働)を担当してきました。
水都大阪2009公式HP
http://www.suito-osaka2009.jp/
水辺の文化座HP
http://www.bunkaza.suito-osaka2009.jp/
会期末の10月11日、12日(最終日)の日没後には、「灯りプログラム」で中之島公園を約10,000個の灯明で彩る「水都大阪灯明2009」を開催します。皆さまお誘い合せの上、ご来場いただければ幸いです。
studio-Lは中之島公園でのアートイベント「水辺の文化座」における制作サポーター(市民ボランティア)のマネジメントと、夜の中之島公園を彩る「灯りプログラム」のディレクション(iop都市文化創造研究所と協働)を担当してきました。
水都大阪2009公式HP
http://www.suito-osaka2009.jp/
水辺の文化座HP
http://www.bunkaza.suito-osaka2009.jp/
会期末の10月11日、12日(最終日)の日没後には、「灯りプログラム」で中之島公園を約10,000個の灯明で彩る「水都大阪灯明2009」を開催します。皆さまお誘い合せの上、ご来場いただければ幸いです。
2009年9月29日火曜日
「実践!街創りゼミ」最終講
「実践!街創りゼミ」上で7月からスタートしました山崎ゼミもついに最終講を迎えました。
最終講のテーマは「生活者にとって幸せなまちへ」です。
全6回の講義を通じて考えてきた「まちの幸福」は、私たちの日々の「生活」や、その積み重ねである「人生」と深い関わりを持っています。「生活」と「人生」はどちらも英語にすると「Life」。
そしてLifeのLはstudio-LのLともつながっています。
第6講「生活者にとって幸せなまちへ」
最終講のテーマは「生活者にとって幸せなまちへ」です。
全6回の講義を通じて考えてきた「まちの幸福」は、私たちの日々の「生活」や、その積み重ねである「人生」と深い関わりを持っています。「生活」と「人生」はどちらも英語にすると「Life」。
そしてLifeのLはstudio-LのLともつながっています。
第6講「生活者にとって幸せなまちへ」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=168
2009年9月21日月曜日
いえしまコンシェルジュ募集中!
昨年度より始まったゲストハウスプロジェクト。
家島地区においては、地域のストック資源、特に今後さらに増えると考えられる空き家の活用を行い、外国人観光客等をターゲットとした漁村滞在型のエコツアーの仕組みづくり行っていきます。
昨年度は、外国人に来ていただいて、大好評でした。
今年もさらに規模を拡大して行っていきたいと考えています。
その第1段として、いえしまコンシェルジュの募集を行います。
いえしまコンシェルジュとは、家島地区の新たな観光プランを企画立案し、地域住民との連携の中で観光プランを運営するとともに、実際に訪れた観光客のおもてなしも担う、総合的な観光コーディネーターのことです。
今年は、4回の養成講座を行います。
みなさん、奮ってご参加ください。
--------------------------------
詳しくはプロジェクトHPまで
◆養成講座の開催日程
養成講座は以下の4回(宿泊を伴う延べ9日間)です。
各回、現場での実地研修や専門家講師からのレクチャー等を予定しています。
◇第1回
10月23日(金)、24日(土) 開催地:家島地区
内容:オリエンテーション、家島地区のフィールドワーク、意見交換会、専門家による講義(観光とまちづくり)、家島住民との交流会、等
◇第2回
11月6日(金)、7日(土) 開催地:大阪または京都を予定
内容:外国人観光客に人気がある宿泊施設での実地研修、専門家による講義(おもてなし講座)、等
◇第3回
11月13日(金)~15日(日) 開催地:家島地区
内容:家島地区の空き家を活用した、外国人観光客対象の漁村滞在型モニターツアーでの実地研修
◇第4回
11月28日(土)、29日(日) 開催地:姫路市中心部および家島地区
内容:姫路市中心部のフィールドワーク、専門家による講義(情報発信講座)、観光プラン作成ワークショップ、講評・意見交換会、修了式、等
◆養成講座修了後の展開
本養成講座の修了生は、平成22年度以降も継続したスキルアップの場を提供していきたいと考えています。 また、観光企画を実施していく際には、実際に「いえしまコンシェルジュ」として家島地区の観光事業やまちづくり事業に関わっていただく予定です。
◆応募条件
家島地区等における、新たな漁村滞在型観光の企画・運営の担い手として意欲がある方。
年齢・経験不問。 ただし、原則として表面の養成講座の日程全てに参加できる方とします。
◆定員
定員は10名程度。 応募多数の場合は、応募用紙の記載内容により選考させていただく場合があります。
◆参加費
受講料は無料です。 講座の開催場所への交通費実費、及び宿泊費も事務局が負担いたします。
◆お申込み方法
プロジェクトホームページの登録フォームから直接お申し込みいただくか、応募用紙をダウンロードし、必要事項を記入後、以下の宛先にE-mailまたはFAXにてお申し込みください。
締切り:2009年10月9日(金)必着
応募者には、参加の可否、初日の集合時間・場所等について10月15日(木)までにご連絡いたします。
募集ちらし:PDFファイル(765kbyte)
応募用紙:wordファイル(45kbyte) PDFファイル(18kbyte)
お申し込み・お問い合わせ先
株式会社studio-L 担当:神庭(かんば)、曽根田(そねだ)
〒530-0012 大阪市北区芝田2丁目8-15北梅田ビル51
Tel./FAX 06-4965-4717
家島地区においては、地域のストック資源、特に今後さらに増えると考えられる空き家の活用を行い、外国人観光客等をターゲットとした漁村滞在型のエコツアーの仕組みづくり行っていきます。
昨年度は、外国人に来ていただいて、大好評でした。
今年もさらに規模を拡大して行っていきたいと考えています。
その第1段として、いえしまコンシェルジュの募集を行います。
いえしまコンシェルジュとは、家島地区の新たな観光プランを企画立案し、地域住民との連携の中で観光プランを運営するとともに、実際に訪れた観光客のおもてなしも担う、総合的な観光コーディネーターのことです。
今年は、4回の養成講座を行います。
みなさん、奮ってご参加ください。
--------------------------------
詳しくはプロジェクトHPまで
◆養成講座の開催日程
養成講座は以下の4回(宿泊を伴う延べ9日間)です。
各回、現場での実地研修や専門家講師からのレクチャー等を予定しています。
◇第1回
10月23日(金)、24日(土) 開催地:家島地区
内容:オリエンテーション、家島地区のフィールドワーク、意見交換会、専門家による講義(観光とまちづくり)、家島住民との交流会、等
◇第2回
11月6日(金)、7日(土) 開催地:大阪または京都を予定
内容:外国人観光客に人気がある宿泊施設での実地研修、専門家による講義(おもてなし講座)、等
◇第3回
11月13日(金)~15日(日) 開催地:家島地区
内容:家島地区の空き家を活用した、外国人観光客対象の漁村滞在型モニターツアーでの実地研修
◇第4回
11月28日(土)、29日(日) 開催地:姫路市中心部および家島地区
内容:姫路市中心部のフィールドワーク、専門家による講義(情報発信講座)、観光プラン作成ワークショップ、講評・意見交換会、修了式、等
◆養成講座修了後の展開
本養成講座の修了生は、平成22年度以降も継続したスキルアップの場を提供していきたいと考えています。 また、観光企画を実施していく際には、実際に「いえしまコンシェルジュ」として家島地区の観光事業やまちづくり事業に関わっていただく予定です。
◆応募条件
家島地区等における、新たな漁村滞在型観光の企画・運営の担い手として意欲がある方。
年齢・経験不問。 ただし、原則として表面の養成講座の日程全てに参加できる方とします。
◆定員
定員は10名程度。 応募多数の場合は、応募用紙の記載内容により選考させていただく場合があります。
◆参加費
受講料は無料です。 講座の開催場所への交通費実費、及び宿泊費も事務局が負担いたします。
◆お申込み方法
プロジェクトホームページの登録フォームから直接お申し込みいただくか、応募用紙をダウンロードし、必要事項を記入後、以下の宛先にE-mailまたはFAXにてお申し込みください。
締切り:2009年10月9日(金)必着
応募者には、参加の可否、初日の集合時間・場所等について10月15日(木)までにご連絡いたします。
募集ちらし:PDFファイル(765kbyte)
応募用紙:wordファイル(45kbyte) PDFファイル(18kbyte)
お申し込み・お問い合わせ先
株式会社studio-L 担当:神庭(かんば)、曽根田(そねだ)
〒530-0012 大阪市北区芝田2丁目8-15北梅田ビル51
Tel./FAX 06-4965-4717
2009年9月10日木曜日
土祭-ヒジサイーやります!
栃木県益子町(ましこまち)は、栃木県南部に位置する 窯業と農業を擁する「土のまち」です。
2009年秋、益子町では、私たちの生きる糧であり、生命のゆりかごであるこの「土」をテーマに 「祭」を開催することになりました。
その名も土の祭、「土祭(ヒジサイ)」です。
http://www.hijisai.net/
「ヒジ」とは、古代における土・泥の呼び方。益子の風土、土着の文化という原点を見つめながら、既成概念にとらわれない、新たな時代の暮らしのあり方を切り開きたいという思いが込められています。
アーティストによる作品展示や町民による体験プログラム、音楽ライブやセミナー、朝市や農村カフェ――。町民の手によって生み出される土薫る16日間、益子は「土」への感謝で満たされます。
★土祭ボランティアスタッフ募集中★
今、土祭はあなたの力が必要です!!
土祭では、会期中9月19日(土)ー10月4日(日)まで会場案内や受付などのボランティアスタッフを募集しております!
来場者の方々に土祭の魅力、益子の魅力を伝える大切なお役目です。
コミュニケーション能力をアップさせたい、仲間とともに汗を流したいという方、一緒に土祭を盛り上げませんか?
【活動内容】
土祭会期中の運営ボランティアです。
配属に関しては事務局にお任せください。
会期:9月19日(土)ー10月4日(日)
※1日の参加も大歓迎です!
時間:午前9:00ー13:00
午後13:00ー18:00
夜18:00ー21:00(土日祝日+10月2日(金))
※町外の方で宿泊を希望の方に、無料で町の施設を提供しております。
寝袋持参、雑魚寝になるかと思いますが、 ご希望の方は、宿泊希望とお書き添えください。
【活動詳細】
レセプション:パスポート販売や土祭グッズ販売
会場受付:各会場にてパスポートのチェックと案内
会場案内:会場内にて来場者への案内
交通:駐車場にて車の誘導、会場への案内など
【エントリー方法】
下記の事項をお書き添えの上、エントリーシートに記入し、ファックス(Fax.0285ー70ー1180)でお送りいただくか、Eメール info@hijisai.net に添付して送信してください。
http://www.hijisai.net/news/
(土祭ボランティアスタッフエントリーシート.doc参照)
●件名:土祭ボランティアスタッフ登録
●登録内容:氏名、年齢、住所、電話番号(自宅とケータイの両方)、メールアドレス
●参加可能な日(午前・午後)
●宿泊希望 有・無
【ボランティアスタッフ説明会を開催します!】
日時:9月12日(土)13:00ー14:30
※「おもてなし講座」15:00ーも引き続き受講してください。
会場:益子町商工会(益子町2044?1 益子町役場南側)
http://maps.google.co.jp/maps?ie=UTF8&ll=36.467284,140.092635&spn=0.003926,0.009624&z=17
2009年9月9日水曜日
「実践!街創りゼミ」第5講が公開されました
「実践!街創りゼミ」の山崎ゼミ第5講が公開されました。
今回のテーマは「社会の課題に取り組むこと」。震災+デザインプロジェクト、京都まちづくり学生コンペ、ホヅプロなどのプロジェクトを紹介しながら、社会的な課題におけるデザインの役割について語っています。
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=165
次回はいよいよ最終講です。お見逃しなく!
2009年9月1日火曜日
「実践!街創りゼミ」第4講が公開されました
「実践!街創りゼミ」上での山崎ゼミ第4講が公開されました。
今回は「ひとりでできることはひとりで。」をテーマにいえしまや海士町のプロジェクトを紹介しています。
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=161
今回は「ひとりでできることはひとりで。」をテーマにいえしまや海士町のプロジェクトを紹介しています。
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=161
「建築のビヘイビオロロジー」レビュー
建築の跳躍力 がテーマとなっているarchiforum in osaka 2008-2009のレクチャーシリーズの一環として、アトリエ・ワンの塚本由晴氏による講演「建築のビヘイビオロロジー」が先月22日に行われました。そのレビュー執筆者を弊社山崎が担当しております。
http://www.archiforum.jp/2008/10.tsukamoto.html
http://www.archiforum.jp/2008/10.tsukamoto.html
2009年8月31日月曜日
インタビュー
弊社山崎のインタビューが10+1websiteの中の「建築系ラジオ/ r4」で公開されています。インタビュアーはミリメーターの笠置秀紀氏、宮口明子氏と松田達氏です。
学生時代からの経緯や最近関わっているプロジェクトについて語っています。
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/08/yamazaki.php
学生時代からの経緯や最近関わっているプロジェクトについて語っています。
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/08/yamazaki.php
2009年8月29日土曜日
状況のつくり方 vol.3
弊社山崎がオンサイト計画設計事務所の長谷川浩己氏とともに連載している「状況のつくり方」のvol.3が8月22日発売の雑誌『ランドスケープデザイン68号』(マルモ出版発行)に掲載されています。
D&DEPARTMENT PROJECT TOKYOにデザイナーのナガオカケンメイ氏を訪ね、ロングライフデザインについて議論を交わしています。
D&DEPARTMENT PROJECT TOKYOにデザイナーのナガオカケンメイ氏を訪ね、ロングライフデザインについて議論を交わしています。
2009年8月20日木曜日
まち居住第14回
8月19日発売の雑誌『新建築 住宅特集9月号』(株式会社新建築社発行)に弊社山崎がメンバーのひとりとして連載している「まち居住」の第14回が掲載されています。
今回レポートしているのは建築家の岡昇平氏が手がけた香川県高松市仏生山町のプロジェクトです。まち全体を旅館にみたてた「まちぐるみ旅館」の構想が紹介されています。
今回レポートしているのは建築家の岡昇平氏が手がけた香川県高松市仏生山町のプロジェクトです。まち全体を旅館にみたてた「まちぐるみ旅館」の構想が紹介されています。
2009年8月17日月曜日
「実践!街創りゼミ」第3講が公開されました
弊社山崎が連載しておりますHP「実践!街創りゼミ」上でのゼミの第3講が公開
されました。今回のテーマは「芸術とまちの幸福」です。
開催が間近に迫った「水都大阪2009」や来月の開催に向けて準備が進む「土祭
(ひじさい)」などstudio-Lが現在関わっているアートプロジェクトについても
触れています。
第3講「芸術とまちの幸福」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=159
されました。今回のテーマは「芸術とまちの幸福」です。
開催が間近に迫った「水都大阪2009」や来月の開催に向けて準備が進む「土祭
(ひじさい)」などstudio-Lが現在関わっているアートプロジェクトについても
触れています。
第3講「芸術とまちの幸福」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=159
2009年8月8日土曜日
そらぷちとデザイン会議
朝から北海道滝川市の丸加高原で行われているそらぷちキッズキャンプを視察する。難病を抱えたこどもが屋外で思う存分遊ぶ時間をデザインするキャンプとして、滝川市にて開催されている。5年ほど前、このプロジェクトを立ち上げる際に企画をお手伝いさせてもらったことがある。その後の進捗を知らなかったのだが、一時期に比べるとかなり前進しているように感じた。以前の職場で一緒に働いていた佐々木健一郎氏が事務局長代理として常勤スタッフとなっている。佐々木氏はstudio-Lのメンバーとして大阪府堺市でのフィールドワークにも参加していた同志である。また、前の職場の恩師である東京農業大学教授の浅野房世氏にも久しぶりに会うことができた。僕の近況を報告するとともに、浅野さんが最近考えていることなどをいろいろ伺った。日本公園緑地協会の唐澤さんとも久しぶりに再会することができた。さらに、企画時に国土交通省の審議官だった松本守氏にも久しぶりに挨拶することができた。松本さんは現在、フジテレビの総務局長になっている。そらぷちは、すでに専用棟が2棟建設中で、近いうちにさらなる棟が建つ予定だという。正しいことをやろうとしているプロジェクトだけに、ぜひとも成功させて欲しい。
昼食は、佐々木氏に紹介してもらった「ママーズキッチン」にてスープカレーを食べる。農園で栽培された野菜をそのまま使ったスープカレーは秀逸である。
午後からは、滝川市の中心市街地にある太郎吉蔵で開催されている「太郎吉蔵デザイン会議」に参加する。最近仲良くさせてもらっている空想生活の西山浩平さんに誘ってもらったのがきっかけで参加した会議である。会場では、下田のまちづくりでお会いした新堀学さん、銀座で行われたライブラウンドアバウトジャーナルでお会いした倉方俊輔さん、『マゾヒスティックランドスケープ』という書籍の企画で鼎談させてもらった原研哉さんにお会いする。東京や大阪で会うとそれぞれお忙しい方たちだから、ゆっくり話をする機会がないのだが、北海道の滝川で会えばやることはほかにないのでじっくりと話をすることができるのが嬉しい。
会議のテーマは「デザイナーの新しい役割」。とても冴えたテーマ設定である。特に若い世代のデザイナーは、自分たちがこれまでと同じような「カタチのデザイン」を続けてもあまり意味が無いのではないか、と考えているように思う。そういう人たちに対して新しい役割を見つけ出すこと(発明すること)がとても重要になるだろうと思っている。ただし、会議は必ずしもこのテーマに沿って議論が進んだわけではなかった。
共感した発言には以下のようなものがあった。
・1950年から60年代は、新しいものをつくることで生活を豊かにすることが至上命題だった。そのとき、デザインというのはまさにモノをつくるための有効な方法だった。しかし、現在はすでにモノが飽和している。それなのに、まだデザイナーはモノをつくるだけの職能として捉えられている。そろそろ新しい役割を担うべきではないだろうか(西山浩平さん)。
・デザイナーは新しいビジョンを掲げる必要がある。ビジョンがないデザインが多すぎるのではないか(梅原真さん:デザイナー)。
・アメリカで生活していると「デザイン」という言葉を眼にすることはほとんどない。あるとすれば、銀行などで「あなたの退職後の生活をデザインしましょう」とか「あなたの資産運用をデザインしましょう」というときくらいである。つまり、デザインの対象はすでにモノだけに収まりきらない状態になっている。日本でいうところの「デザイン」はモノの形の話だけに収まっているが、これはアメリカでいうところの「ビジュアルデザイン」の範疇でしかない。日本のデザインも、政治のデザインやシステムのデザインなど、新しい分野に関わる必要があるのではないか(伊藤隆介さん:映像作家)。
・新しいものとともにいることを良しとして、古いものとともにいることを恐怖としたのがこれまでのデザインだった(原研哉さん:グラフィックデザイナー)。
・日本にはデザイナーが多すぎるのではないか。ほとんどの大学にデザイン学科があるというのはおかしな話だ。海外ではそれほど多くのデザイン学科はない。それほど多くのデザイン学生が卒業する国は日本だけである(五十嵐威暢さん:アーティスト)。
・グローバルな社会には外国語が重要になるといわれているが、本来は母国語を鍛えるべきである。母国語で自分がやっていることをしっかり説明できることが重要。それを海外に伝えたいのであれば、通訳をうまく使って相手にそれを伝える技術を手に入れておくことが重要(原研哉さん)。
・今後はいまほどデザイナーは必要なくなるだろう。札幌の若いクリエイターは東京に呼ばれても行きたがらない。行かなくてもWEBを通じてデータ入稿したり仕事を進めたりすることができるからだろう。それよりも自分の友達や彼女を大切にしたいと思っているようだ。これはグローバルを意識してローカルで活動するという考え方ではなく、ローカルなまま活動しても大丈夫だという感覚に近い。ローカルのためにローカルなまま活動していても、必要であればグローバルとつながれるという安心感なのかもしれない(伊藤隆介さん)。
・移動が必要な人は複数の言語を駆使してユビキタスな環境を求めることになるだろう。移動が必要ではない人は、自宅でネットに接続すれば世界中の仕事をすることができるようになるだろう。そういう人はプロトコルとしての外国語さえ知っていればいい、という状況になっている(西山浩平さん)。
・これまで一部の人にしかできなかったデザインという行為が、学生や高齢者でもできるようになってきているし、単価の安い海外の人でもできるようになってきている。となると、これまでデザインと呼ばれていた行為(ビジュアルデザイン)はみんなができることになっていき、これからデザインと呼ばれるものはどういうことをする職能になるのか、というのが見えなくなっている。これからのデザインは何を対象に、どんなことをすることになるのだろうか(西山浩平さん)。
・これまでデザインと呼ばれていたものが誰にでもできるようになって均質化していくというよりは、均質化すべきものが均質化し、特化すべきものが特化していくという時代になるということではないだろうか(原研哉さん)。
共感した発言をいくつか見つけることができたのは収穫だったが、会議の議論全体としてはどうも不完全燃焼だったという印象を持った。事後の懇親会でいろんな人としゃべってみたのだが、ほとんど印象は一致していた。議論の展開が、誰かが言ったことの重箱の隅をつつくようなものになってしまっていたような気がする。原さんが電気自動車の例を出せば、その後の議論が電気自動車をめぐる議論になってしまう。日本の美意識という話を出せば、その後の議論は日本の美意識だけを議論することになってしまう。これでは「デザイナーの新しい役割」にはぜんぜん近づけない。発言者が具体的な事例を挙げて伝えたかったことの本質について議論できないのはなぜなのか。そのことを考える必要がある。
昼食は、佐々木氏に紹介してもらった「ママーズキッチン」にてスープカレーを食べる。農園で栽培された野菜をそのまま使ったスープカレーは秀逸である。
午後からは、滝川市の中心市街地にある太郎吉蔵で開催されている「太郎吉蔵デザイン会議」に参加する。最近仲良くさせてもらっている空想生活の西山浩平さんに誘ってもらったのがきっかけで参加した会議である。会場では、下田のまちづくりでお会いした新堀学さん、銀座で行われたライブラウンドアバウトジャーナルでお会いした倉方俊輔さん、『マゾヒスティックランドスケープ』という書籍の企画で鼎談させてもらった原研哉さんにお会いする。東京や大阪で会うとそれぞれお忙しい方たちだから、ゆっくり話をする機会がないのだが、北海道の滝川で会えばやることはほかにないのでじっくりと話をすることができるのが嬉しい。
会議のテーマは「デザイナーの新しい役割」。とても冴えたテーマ設定である。特に若い世代のデザイナーは、自分たちがこれまでと同じような「カタチのデザイン」を続けてもあまり意味が無いのではないか、と考えているように思う。そういう人たちに対して新しい役割を見つけ出すこと(発明すること)がとても重要になるだろうと思っている。ただし、会議は必ずしもこのテーマに沿って議論が進んだわけではなかった。
共感した発言には以下のようなものがあった。
・1950年から60年代は、新しいものをつくることで生活を豊かにすることが至上命題だった。そのとき、デザインというのはまさにモノをつくるための有効な方法だった。しかし、現在はすでにモノが飽和している。それなのに、まだデザイナーはモノをつくるだけの職能として捉えられている。そろそろ新しい役割を担うべきではないだろうか(西山浩平さん)。
・デザイナーは新しいビジョンを掲げる必要がある。ビジョンがないデザインが多すぎるのではないか(梅原真さん:デザイナー)。
・アメリカで生活していると「デザイン」という言葉を眼にすることはほとんどない。あるとすれば、銀行などで「あなたの退職後の生活をデザインしましょう」とか「あなたの資産運用をデザインしましょう」というときくらいである。つまり、デザインの対象はすでにモノだけに収まりきらない状態になっている。日本でいうところの「デザイン」はモノの形の話だけに収まっているが、これはアメリカでいうところの「ビジュアルデザイン」の範疇でしかない。日本のデザインも、政治のデザインやシステムのデザインなど、新しい分野に関わる必要があるのではないか(伊藤隆介さん:映像作家)。
・新しいものとともにいることを良しとして、古いものとともにいることを恐怖としたのがこれまでのデザインだった(原研哉さん:グラフィックデザイナー)。
・日本にはデザイナーが多すぎるのではないか。ほとんどの大学にデザイン学科があるというのはおかしな話だ。海外ではそれほど多くのデザイン学科はない。それほど多くのデザイン学生が卒業する国は日本だけである(五十嵐威暢さん:アーティスト)。
・グローバルな社会には外国語が重要になるといわれているが、本来は母国語を鍛えるべきである。母国語で自分がやっていることをしっかり説明できることが重要。それを海外に伝えたいのであれば、通訳をうまく使って相手にそれを伝える技術を手に入れておくことが重要(原研哉さん)。
・今後はいまほどデザイナーは必要なくなるだろう。札幌の若いクリエイターは東京に呼ばれても行きたがらない。行かなくてもWEBを通じてデータ入稿したり仕事を進めたりすることができるからだろう。それよりも自分の友達や彼女を大切にしたいと思っているようだ。これはグローバルを意識してローカルで活動するという考え方ではなく、ローカルなまま活動しても大丈夫だという感覚に近い。ローカルのためにローカルなまま活動していても、必要であればグローバルとつながれるという安心感なのかもしれない(伊藤隆介さん)。
・移動が必要な人は複数の言語を駆使してユビキタスな環境を求めることになるだろう。移動が必要ではない人は、自宅でネットに接続すれば世界中の仕事をすることができるようになるだろう。そういう人はプロトコルとしての外国語さえ知っていればいい、という状況になっている(西山浩平さん)。
・これまで一部の人にしかできなかったデザインという行為が、学生や高齢者でもできるようになってきているし、単価の安い海外の人でもできるようになってきている。となると、これまでデザインと呼ばれていた行為(ビジュアルデザイン)はみんなができることになっていき、これからデザインと呼ばれるものはどういうことをする職能になるのか、というのが見えなくなっている。これからのデザインは何を対象に、どんなことをすることになるのだろうか(西山浩平さん)。
・これまでデザインと呼ばれていたものが誰にでもできるようになって均質化していくというよりは、均質化すべきものが均質化し、特化すべきものが特化していくという時代になるということではないだろうか(原研哉さん)。
共感した発言をいくつか見つけることができたのは収穫だったが、会議の議論全体としてはどうも不完全燃焼だったという印象を持った。事後の懇親会でいろんな人としゃべってみたのだが、ほとんど印象は一致していた。議論の展開が、誰かが言ったことの重箱の隅をつつくようなものになってしまっていたような気がする。原さんが電気自動車の例を出せば、その後の議論が電気自動車をめぐる議論になってしまう。日本の美意識という話を出せば、その後の議論は日本の美意識だけを議論することになってしまう。これでは「デザイナーの新しい役割」にはぜんぜん近づけない。発言者が具体的な事例を挙げて伝えたかったことの本質について議論できないのはなぜなのか。そのことを考える必要がある。
2009年8月2日日曜日
「実践!街創りゼミ」第1講、第2講が公開されました
以前、HP「実践!街創りゼミ」上での弊社山崎のゼミの開催をお知らせしておりましたが、その第1講、第2講が公開されました。公園を始めとした都市空間のマネジメントの重要性について講義を行っています。
第1講「デザインからマネージメントへ」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=151
第2講「パークマネージメントという発想」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=156
第1講「デザインからマネージメントへ」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=151
第2講「パークマネージメントという発想」
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=156
2009年7月29日水曜日
巨大なメロン!!
建築系ラジオ/ r4
10+1websiteの中の「建築系ラジオ/ r4」で弊社山崎が、吉村靖孝氏、藤村龍
至氏、五十嵐太郎氏、山田幸司氏との鼎談に参加しました。
「卒計展のイメージ」、「卒業設計へ期待すること」と題された番組内で、第6
回東海地区卒業設計合同展「dipcolle」や、昨今の卒業設計の傾向などについて
5氏が討論を繰り広げています。
鼎談の様子は「建築系ラジオ/ r4」のウェブサイトでお聞きいただけます。
「卒計展のイメージ」
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/06/sotu2.php
「卒業設計へ期待すること」
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/07/sotu3.php
至氏、五十嵐太郎氏、山田幸司氏との鼎談に参加しました。
「卒計展のイメージ」、「卒業設計へ期待すること」と題された番組内で、第6
回東海地区卒業設計合同展「dipcolle」や、昨今の卒業設計の傾向などについて
5氏が討論を繰り広げています。
鼎談の様子は「建築系ラジオ/ r4」のウェブサイトでお聞きいただけます。
「卒計展のイメージ」
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/06/sotu2.php
「卒業設計へ期待すること」
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/07/sotu3.php
2009年7月24日金曜日
「まち居住」連載中の「住宅特集8月号」が発売されました。
弊社山崎がメンバーのひとりとして連載している「まち居住」の第13回が、7月18日発売の雑誌『新建築 住宅特集8月号』(株式会社新建築社発行)に掲載されています。
今回の「まち居住」では、美術家の小石原剛氏がNPO法人「ミーツ」などを通じて手がけてこられたさまざまなプロジェクトを訪問した様子がレポートされています。
ぜひご覧下さい。
今回の「まち居住」では、美術家の小石原剛氏がNPO法人「ミーツ」などを通じて手がけてこられたさまざまなプロジェクトを訪問した様子がレポートされています。
ぜひご覧下さい。
2009年7月20日月曜日
レビュー
建築史家の五十嵐太郎さんが、「震災のためにデザインは何が可能か」のレビューを書いてくれました。
http://artscape.jp/report/review/1206560_1735.html
五十嵐さん、ありがとうございました!
http://artscape.jp/report/review/1206560_1735.html
五十嵐さん、ありがとうございました!
2009年7月17日金曜日
レビュー
建築家の松田達さんが、「震災のためにデザインは何が可能か」のレビューを書いてくれました。
http://artscape.jp/report/review/1206565_1735.html
松田さん、ありがとうございました!
http://artscape.jp/report/review/1206565_1735.html
松田さん、ありがとうございました!
2009年7月15日水曜日
実践!街創りゼミ
まちづくりの会社エナジーラボが主催するホームページ「実践!街創りゼミ」で
弊社山崎が「まちの幸福論」をテーマにゼミを開催することになりました。
今月から9月まで全6回のゼミを連載する予定です。
ぜひご覧下さい。
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=147
弊社山崎が「まちの幸福論」をテーマにゼミを開催することになりました。
今月から9月まで全6回のゼミを連載する予定です。
ぜひご覧下さい。
http://www.machizemi.com/modules/pico2/index.php?content_id=147
2009年7月8日水曜日
京都における近隣型商店街のこれから
【京都まちづくり学生コンペ2009】の参加メンバーを募集します。
京都では、歩いて暮らせるまちづくりの推進や、高齢化への対応、安心・安全な地域社会の実現など、徒歩圏内の生活利便や地域コミュニティを充実させたコンパクトな都市像を模索していく必要が生じています。
一方で、これまで徒歩圏内の生活利便施設として機能してきた「近隣型商店街」は、業績不振や担い手不足による空き店舗の増加などで、近年、京都のみならず全国的に衰退傾向にあります。
本コンペは、地域の生活利便やコミュニティを支える都市機能としての「近隣型商店街」に対し、商店街に内在する人やモノ、仕組みなどを有効に活用し、今後のより豊かな生活を支える場として今一度展開していくためのアイデアを、広く学生のみなさんから求めるものです。
一方で、これまで徒歩圏内の生活利便施設として機能してきた「近隣型商店街」は、業績不振や担い手不足による空き店舗の増加などで、近年、京都のみならず全国的に衰退傾向にあります。
本コンペは、地域の生活利便やコミュニティを支える都市機能としての「近隣型商店街」に対し、商店街に内在する人やモノ、仕組みなどを有効に活用し、今後のより豊かな生活を支える場として今一度展開していくためのアイデアを、広く学生のみなさんから求めるものです。
テーマ:「京都における近隣型商店街のこれから」
商店街の現状を踏まえ “地域コミュニティにおける豊かな生活を支える場”としての近隣型商店街のこれからのあり方について、学生の皆さんからの幅広いアイデアを募集します。
提案内容は京都市内の近隣型商店街に対するものであれば対象地を問いません。商店街を核とした周辺地域のまちづくりや、商店街の個店・空き店舗の活用など、通りや建物に関するハードなものから、活動や仕組みづくりなどソフトなものまで自由に提案して下さい。
提案内容は京都市内の近隣型商店街に対するものであれば対象地を問いません。商店街を核とした周辺地域のまちづくりや、商店街の個店・空き店舗の活用など、通りや建物に関するハードなものから、活動や仕組みづくりなどソフトなものまで自由に提案して下さい。
対 象:日本国内の大学院、大学、短大、高等専門学校、専門学校等に所属する学生のグループまたは個人。専門分野は問いません。
最優秀賞 1組 賞金20万円、賞状、記念品
優秀賞 3組 賞金 5万円、賞状、記念品
佳作 6組程度 賞状、記念品
佳作 6組程度 賞状、記念品
※入賞作品の中で、実現性が高く商店街の期待に沿う提案については、次年度京都商店連盟の支援のもと、実現化に向けた取組を検討し、実施していく予定です。
応募登録締切:2009年7月31日(金) ※作品提出は10月末です
詳細・応募方法:
以下の(財)京都市景観・まちづくりセンターのHPから、本コンペのページにアクセスしてください。
主 催:(財)京都市景観・まちづくりセンター
運営協力:studio-L
2009年7月7日火曜日
子どものシアワセをカタチにする
【生活造形プロジェクト2009】の参加メンバーを募集します。
社会が大きく揺れています。食の安全、都市の治安から、地球環境にいたるまで、これまでに経験したことのない出来事が日々起こっています。先の読めない不安が広がっており、生活者の心はなかなか晴れません。こんな時代の幸せとは何でしょうか?博報堂生活総合研究所では、四半世紀にわたり生活者を見つめ、暮らしの変化と生活の未来像を提言してきました。これまで培ってきた洞察のスタイルと発見の技法を一歩進めて、生活者の次のシアワセを生活者の皆さんとともにカタチにし、社会に提言する活動をスタートいたします。
2009年の活動テーマは「子どものシアワセ」です。急激な少子化、情報革命、相次ぐ教育改革、学級崩壊やいじめ、凶悪犯罪・ネット犯罪の増加……子どもをとりまく生活環境は激変しています。子どもが今、増やしたい時間の第1 位は「睡眠時間」、第3 位は「ぼんやりする時間」(2007年博報堂生活総研調べ)。厳しい生活環境でゆとりのない子ども達の姿が目に浮かびます。次世代の日本を担う子ども達。彼ら、彼女らがいきいきと暮らし、毎日を楽しみ、豊かに成長できる、そんな子どものシアワセのために、新しい都市、学校、公園、コンビニ、子ども部屋、食卓、メディア……のカタチを社会に提案しましょう。
対 象:8月10日および10月2-4日(2日夜集合予定)に関西地区で実施のワークショップに参加可能でシアワセのカタチ創りに関心をお持ちの大学生・大学院生2人1組(関西地区以外からの参加者には最低限の交通費を支給いたします)
※デザインや教育分野に限らず、医療・経済・情報・心理等様々な分野の学生の参加をお待ちしています。
定 員:30 組60名
※応募多数の場合は募集時にお送りいただく課題をもとに、選考させていただきます。
応募締切:7月17日必着
応募方法:以下の専用ウェブサイトをご覧ください。
http://seikatsusoken.jp/zokei2009/
主 催:博報堂生活総合研究所
協 力:studio-L
社会が大きく揺れています。食の安全、都市の治安から、地球環境にいたるまで、これまでに経験したことのない出来事が日々起こっています。先の読めない不安が広がっており、生活者の心はなかなか晴れません。こんな時代の幸せとは何でしょうか?博報堂生活総合研究所では、四半世紀にわたり生活者を見つめ、暮らしの変化と生活の未来像を提言してきました。これまで培ってきた洞察のスタイルと発見の技法を一歩進めて、生活者の次のシアワセを生活者の皆さんとともにカタチにし、社会に提言する活動をスタートいたします。
2009年の活動テーマは「子どものシアワセ」です。急激な少子化、情報革命、相次ぐ教育改革、学級崩壊やいじめ、凶悪犯罪・ネット犯罪の増加……子どもをとりまく生活環境は激変しています。子どもが今、増やしたい時間の第1 位は「睡眠時間」、第3 位は「ぼんやりする時間」(2007年博報堂生活総研調べ)。厳しい生活環境でゆとりのない子ども達の姿が目に浮かびます。次世代の日本を担う子ども達。彼ら、彼女らがいきいきと暮らし、毎日を楽しみ、豊かに成長できる、そんな子どものシアワセのために、新しい都市、学校、公園、コンビニ、子ども部屋、食卓、メディア……のカタチを社会に提案しましょう。
対 象:8月10日および10月2-4日(2日夜集合予定)に関西地区で実施のワークショップに参加可能でシアワセのカタチ創りに関心をお持ちの大学生・大学院生2人1組(関西地区以外からの参加者には最低限の交通費を支給いたします)
※デザインや教育分野に限らず、医療・経済・情報・心理等様々な分野の学生の参加をお待ちしています。
定 員:30 組60名
※応募多数の場合は募集時にお送りいただく課題をもとに、選考させていただきます。
応募締切:7月17日必着
応募方法:以下の専用ウェブサイトをご覧ください。
http://seikatsusoken.jp/zokei2009/
主 催:博報堂生活総合研究所
協 力:studio-L
芸術と福祉
兵庫県立美術館の服部正氏より、共著である『芸術と福祉』という著作を送っていただく。この本の内容は僕にとってとても示唆的であった。最近、デザインや社会や幸福について考えてきたことが、芸術と福祉の歴史的な関係性のなかでわかりやすく整理されている。福祉とは、広い意味での幸福に関する概念であり、僕たちがデザインや芸術に関わる目的はそこにある、ということが明示されているのである。これまで、個別に考えてきたキーワード(芸術、デザイン、建築、人道主義、福祉、幸福、民主主義、住民参加、教育、大学創設、働き方、自己実現、生活、人生など)が、この本の内容を通じてするすると結びついていくのがとても気持ちよかった。以下、僕にとって重要だと感じたキーワードを列挙する。
・エイブラハム・リンカーン「人民の人民による人民のための政治」民主主義の理念(ゲティスバーグ演説1863年)→ケネディの演説やオバマの演説にも見られる市民主体の政治という考え方。日本でいう「新しい公」の概念に近い考え方であり、アンリ・ルフェーブルやシチュアシオニストの考え方にもつながる概念。→ケネディ「国があなたに何をしてくれるかを考えるのではなく、あなたが国に何ができるかを考えて欲しい」。
・ウィリアム・モリス「民衆による民衆のための芸術」→リンカーンの言葉を援用したのか。「作る人と使う人双方にとっての幸福としての、民衆による民衆のための芸術」の種を植えようという主張。芸術家しか関われない芸術ではなく、上流階級だけのための芸術でもなく、「幸福としての芸術」であることが重要。→のちにモリスは「芸術の救済は、芸術それ自体にではなく、社会の再形成、革命にある」という考え方へと発展する。
・美術史家アーナンダ・クーマラスワーミー「芸術家というのは特別な人間ではなく、すべての人間が特別な芸術家なのだ」。→『スモール・イズ・ビューティフル』の著者シューマッハーに師事したサティシュ・クマールも同様のことを言っている。「工業社会は歌い手の数を少なくしてしまいました。私たちが目指している平和でエコロジカルな社会とは、誰もがそれぞれ歌い手であり、詩人であるような社会ではないでしょうか。アーティストとは別に特別な種類の人間のことではない。むしろこう言うべきです。すべての人間が特別なアーティストなのだ、と」。
・詩人ラビンドラナート・タゴール「生命こそが、この私たちが住む荒々しい岩や石ころだらけの地球の上で、耐えることなく美の奇跡を行い続ける芸術家なのだ」。→生命あるものはすべて芸術家である。
・ヨーゼフ・ボイス「すべての人間は芸術家である。人間は、画家、彫刻家、建築家、あるいはデザイナーや特別な技術を身に付けた工芸家になることなく、ただひとりの人間のまま、芸術家でありうるのだ」。→芸術家になろうとするな。そのままで芸術家なのだ。
・イギリスの評論家トーマス・カーライル「現金の支払いだけが人間関係ではないことを、いたるところで人々はすっかり忘れてしまっている」。
・ジョン・ラスキン「最近われわれは分業という文明の偉大なる発明について、大いに研究し、大いにそれを究めてきた。ただし、この命名はまちがっている。実は分割されているのは労働ではない。人間である。人間が分割されて、単なる人間の断片にされてしまっているのである。(中略)この状況に対処する方途はただ一つ、どのようなたぐいの労働が人間にとって好ましく、人間を高め、幸福にするものであるかということを、あらゆる階級の者が正しく理解することによってしかない」。→実際に工場で働いたことの無いマルクスにとって労働は苦しいものだったが、モリスはそれが楽しいものにもなり得ることを体験的に知っていた。労働は単に苦しいものではなく、幸せにつながるものでもあると考えた。→明治の林学者である本多静六の「仕事の道楽化」に近い概念。
・ジョン・ラスキン「人生こそが財産である。人生というのは、そのなかに愛の力、喜びの力、賞賛の力のすべてを含んでいる。最も裕福な国とは、高貴にして幸福な人々を最大限に養う国である。最も裕福な人間とは、自分自身の人生の機能を最大限にまで高め、その人格と所有物の両方によって、他者の人生に最も広範で有用な影響力を及ぼす人のことなのである。(『この最後の者にも』第77節)」 →studio-Lの「L」は「Life/生活/人生」の頭文字であり、まさに「生活のあり方を見直すこと」が「まちのあり方を変えること」につながり、結果として良質な風景を生み出すことにつながることを意図している。と同時に、正しくて楽しくて美しい仕事をひとつずつ実現させることによって、自分自身の「人生」を充実させるとともに、ほかの人の人生にもいい影響を与えられるような存在になりたいと考えている。
6349歩
・エイブラハム・リンカーン「人民の人民による人民のための政治」民主主義の理念(ゲティスバーグ演説1863年)→ケネディの演説やオバマの演説にも見られる市民主体の政治という考え方。日本でいう「新しい公」の概念に近い考え方であり、アンリ・ルフェーブルやシチュアシオニストの考え方にもつながる概念。→ケネディ「国があなたに何をしてくれるかを考えるのではなく、あなたが国に何ができるかを考えて欲しい」。
・ウィリアム・モリス「民衆による民衆のための芸術」→リンカーンの言葉を援用したのか。「作る人と使う人双方にとっての幸福としての、民衆による民衆のための芸術」の種を植えようという主張。芸術家しか関われない芸術ではなく、上流階級だけのための芸術でもなく、「幸福としての芸術」であることが重要。→のちにモリスは「芸術の救済は、芸術それ自体にではなく、社会の再形成、革命にある」という考え方へと発展する。
・美術史家アーナンダ・クーマラスワーミー「芸術家というのは特別な人間ではなく、すべての人間が特別な芸術家なのだ」。→『スモール・イズ・ビューティフル』の著者シューマッハーに師事したサティシュ・クマールも同様のことを言っている。「工業社会は歌い手の数を少なくしてしまいました。私たちが目指している平和でエコロジカルな社会とは、誰もがそれぞれ歌い手であり、詩人であるような社会ではないでしょうか。アーティストとは別に特別な種類の人間のことではない。むしろこう言うべきです。すべての人間が特別なアーティストなのだ、と」。
・詩人ラビンドラナート・タゴール「生命こそが、この私たちが住む荒々しい岩や石ころだらけの地球の上で、耐えることなく美の奇跡を行い続ける芸術家なのだ」。→生命あるものはすべて芸術家である。
・ヨーゼフ・ボイス「すべての人間は芸術家である。人間は、画家、彫刻家、建築家、あるいはデザイナーや特別な技術を身に付けた工芸家になることなく、ただひとりの人間のまま、芸術家でありうるのだ」。→芸術家になろうとするな。そのままで芸術家なのだ。
・イギリスの評論家トーマス・カーライル「現金の支払いだけが人間関係ではないことを、いたるところで人々はすっかり忘れてしまっている」。
・ジョン・ラスキン「最近われわれは分業という文明の偉大なる発明について、大いに研究し、大いにそれを究めてきた。ただし、この命名はまちがっている。実は分割されているのは労働ではない。人間である。人間が分割されて、単なる人間の断片にされてしまっているのである。(中略)この状況に対処する方途はただ一つ、どのようなたぐいの労働が人間にとって好ましく、人間を高め、幸福にするものであるかということを、あらゆる階級の者が正しく理解することによってしかない」。→実際に工場で働いたことの無いマルクスにとって労働は苦しいものだったが、モリスはそれが楽しいものにもなり得ることを体験的に知っていた。労働は単に苦しいものではなく、幸せにつながるものでもあると考えた。→明治の林学者である本多静六の「仕事の道楽化」に近い概念。
・ジョン・ラスキン「人生こそが財産である。人生というのは、そのなかに愛の力、喜びの力、賞賛の力のすべてを含んでいる。最も裕福な国とは、高貴にして幸福な人々を最大限に養う国である。最も裕福な人間とは、自分自身の人生の機能を最大限にまで高め、その人格と所有物の両方によって、他者の人生に最も広範で有用な影響力を及ぼす人のことなのである。(『この最後の者にも』第77節)」 →studio-Lの「L」は「Life/生活/人生」の頭文字であり、まさに「生活のあり方を見直すこと」が「まちのあり方を変えること」につながり、結果として良質な風景を生み出すことにつながることを意図している。と同時に、正しくて楽しくて美しい仕事をひとつずつ実現させることによって、自分自身の「人生」を充実させるとともに、ほかの人の人生にもいい影響を与えられるような存在になりたいと考えている。
6349歩
2009年7月2日木曜日
明治の日
午前中は新幹線にて大阪から東京へ移動。
午後から青山にて「山村きぎょうセミナー」に出席。山村の生活を再生するために、森林資源をどんどん活用してもらおうという試みについて説明してもらう。特に民間企業とタイアップして日本全国の森林資源を活用したいと考えているとのこと。そのために山村再生支援センターという組織が東京農業大学のなかに設置されたという。このセンターには、大学関係者だけでなく民間企業も数社参加しており、これまでとは違うやり方が期待されている。この会合で山村再生支援センターの副センター長である渋澤寿一さんにお会いする。とても穏やかな話し方をする人であり、笑顔で人の話をじっくり聞く態度が印象的だった。渋澤○一という名前はもしかして、と思い「渋澤栄一さんとは関係がありますか?」と聞いてみたところ、「一応、曾孫です」との返答。まさかとは思ったがびっくりした。
夕方から、古田秘馬さんが実家にオープンさせた「六本木農園」へ。全国の農家から新鮮な野菜を仕入れて、素材の味を存分に楽しませてくれるレストランである。場所は六本木ヒルズのすぐ近所だが、とても静かな場所にある。レストランで働く人たちはみんな「農家のこせがれ」だという。実際に確認すると、全員が実家は兼業農家か専業農家だという。農家の人たちがつくった野菜が都市でどれほど喜ばれているのかを、こせがれたちが実感することが重要だという「農家のこせがれネットワーク」の考え方に共鳴し、古田さんがそのネットワークからレストランで働く人を紹介してもらったという。
その場で古田さんから木戸寛孝さんという人を紹介してもらう。この人も笑顔で人の話を聞く態度が印象的だった。名刺の肩書きは「世界連邦21世紀フォーラム代表」と書いてあるので只者ではないだろうなぁ、と思っていたが、木戸孝允(桂小五郎)の直系五代目だとのこと。恐れ入りました。。。
今日は、1日のあいだに明治の大実業家の子孫と明治の大政治家の子孫の両方に会えた、なんだか不思議な日だった。
11172歩
午後から青山にて「山村きぎょうセミナー」に出席。山村の生活を再生するために、森林資源をどんどん活用してもらおうという試みについて説明してもらう。特に民間企業とタイアップして日本全国の森林資源を活用したいと考えているとのこと。そのために山村再生支援センターという組織が東京農業大学のなかに設置されたという。このセンターには、大学関係者だけでなく民間企業も数社参加しており、これまでとは違うやり方が期待されている。この会合で山村再生支援センターの副センター長である渋澤寿一さんにお会いする。とても穏やかな話し方をする人であり、笑顔で人の話をじっくり聞く態度が印象的だった。渋澤○一という名前はもしかして、と思い「渋澤栄一さんとは関係がありますか?」と聞いてみたところ、「一応、曾孫です」との返答。まさかとは思ったがびっくりした。
夕方から、古田秘馬さんが実家にオープンさせた「六本木農園」へ。全国の農家から新鮮な野菜を仕入れて、素材の味を存分に楽しませてくれるレストランである。場所は六本木ヒルズのすぐ近所だが、とても静かな場所にある。レストランで働く人たちはみんな「農家のこせがれ」だという。実際に確認すると、全員が実家は兼業農家か専業農家だという。農家の人たちがつくった野菜が都市でどれほど喜ばれているのかを、こせがれたちが実感することが重要だという「農家のこせがれネットワーク」の考え方に共鳴し、古田さんがそのネットワークからレストランで働く人を紹介してもらったという。
その場で古田さんから木戸寛孝さんという人を紹介してもらう。この人も笑顔で人の話を聞く態度が印象的だった。名刺の肩書きは「世界連邦21世紀フォーラム代表」と書いてあるので只者ではないだろうなぁ、と思っていたが、木戸孝允(桂小五郎)の直系五代目だとのこと。恐れ入りました。。。
今日は、1日のあいだに明治の大実業家の子孫と明治の大政治家の子孫の両方に会えた、なんだか不思議な日だった。
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2009年6月30日火曜日
ゴカマチイエ・プロジェクト
■ ゴカマチイエ プロジェクト 第1回神田ワークショップのご案内
都市と田園を結ぶ新しいプロジェクトを始めました。
東京の神田と茨城の五霞町をつなぐプロジェクトです。
2008年より、五霞町にあるサイトに地域拠点をつくる試みを
首都大学東京の饗庭先生と学生有志と始めました。
梅林のある1000平米の敷地に小屋を建て、建物をリニューアルし、
庭園を整備するプロジェクトです。
このサイトを拠点に「食」「芸術」などの様々な視点をもって神田
と五霞、東京と五霞を繋いでいきます。
江戸川、隅田川、利根川の分岐点である五霞を中心に、関東平野に
新しく地図を描く試みとも言えます。
このサイトをどのように育てていこうか、神田を拠点に学生に
とどまらず、セミオープン形式で連続ワークショップを開催し
興味をもたれた方のサロン的なをすることになりました。
ワークショップへの参加者を募集しています。
ご興味のある方、全ての方の参加を歓迎します。
------------------
ゴカマチイエ プロジェクト 第一回神田ワークショップ
2009年7月15日 19時スタート
講師:山崎亮 氏(ランドスケープデザイナー/studio-L主宰)
場所:神田山房ビル屋上(千代田区神田須田町1ー2ー3:晴天の場合)
首都大学東京秋葉原キャンパス(秋葉原ダイビル12F:雨天の場合)
第1回の講師はランドスケープデザイナーの山崎亮氏。三重県の
伊賀で主宰している古い製材所の活用プロジェクト「ホヅプロ」を
はじめ、各地のまちづくりに関わっております。その実践のなかで
普段感じていることなどお話いただきます。
講師から1時間程度のお話をいただいたのちに、ゴカマチイエプロ
ジェクトの説明、意見交換を行います。
(定員:15名程度 会場の人数に限りがあり、会場も分かりにく
いので、なるべく事前にお申し込みください。)
申し込み先:yamafusagoka@gmail.com までお願いします。
-------------------
今回の神田ワークショップへの参加が難しくても、興味をもっていただ
けるのでしたら、今後ワークショップ等のご案内などを適時に送付
させていただきます。ご希望の方は、その旨も是非お知らせ下さい。
-------------------
-------------------
呼びかけ人:
饗庭伸(まちづくり/首都大学東京)aib@tmu.ac.jp
+
西田司(建築家/オンデザイン)nishida@ONDESIGN.CO.JP
+
山田重夫(神田山房商店)
-------------------
都市と田園を結ぶ新しいプロジェクトを始めました。
東京の神田と茨城の五霞町をつなぐプロジェクトです。
2008年より、五霞町にあるサイトに地域拠点をつくる試みを
首都大学東京の饗庭先生と学生有志と始めました。
梅林のある1000平米の敷地に小屋を建て、建物をリニューアルし、
庭園を整備するプロジェクトです。
このサイトを拠点に「食」「芸術」などの様々な視点をもって神田
と五霞、東京と五霞を繋いでいきます。
江戸川、隅田川、利根川の分岐点である五霞を中心に、関東平野に
新しく地図を描く試みとも言えます。
このサイトをどのように育てていこうか、神田を拠点に学生に
とどまらず、セミオープン形式で連続ワークショップを開催し
興味をもたれた方のサロン的なをすることになりました。
ワークショップへの参加者を募集しています。
ご興味のある方、全ての方の参加を歓迎します。
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ゴカマチイエ プロジェクト 第一回神田ワークショップ
2009年7月15日 19時スタート
講師:山崎亮 氏(ランドスケープデザイナー/studio-L主宰)
場所:神田山房ビル屋上(千代田区神田須田町1ー2ー3:晴天の場合)
首都大学東京秋葉原キャンパス(秋葉原ダイビル12F:雨天の場合)
第1回の講師はランドスケープデザイナーの山崎亮氏。三重県の
伊賀で主宰している古い製材所の活用プロジェクト「ホヅプロ」を
はじめ、各地のまちづくりに関わっております。その実践のなかで
普段感じていることなどお話いただきます。
講師から1時間程度のお話をいただいたのちに、ゴカマチイエプロ
ジェクトの説明、意見交換を行います。
(定員:15名程度 会場の人数に限りがあり、会場も分かりにく
いので、なるべく事前にお申し込みください。)
申し込み先:yamafusagoka@gmail.com までお願いします。
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今回の神田ワークショップへの参加が難しくても、興味をもっていただ
けるのでしたら、今後ワークショップ等のご案内などを適時に送付
させていただきます。ご希望の方は、その旨も是非お知らせ下さい。
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呼びかけ人:
饗庭伸(まちづくり/首都大学東京)aib@tmu.ac.jp
+
西田司(建築家/オンデザイン)nishida@ONDESIGN.CO.JP
+
山田重夫(神田山房商店)
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2009年6月29日月曜日
「新建築 住宅特集 7月号」に連載しています。
雑誌『新建築 住宅特集 7月号』(株式会社新建築社発行)が2009年6月18日に発売されました。
その中で、弊社山崎が「まち居住」のメンバーとして取材した記事が掲載されています。
連載「まち居住」では、空間的な方法でまちに関わる活動している個人・団体活動をレポートしています。
7月号には、塩見直紀氏(半農半X研究所代表・コンセプトフォーエックス代表・NPO法人里山ねっと/あやべ所属)を訪問した記事が掲載されています。
その中で、弊社山崎が「まち居住」のメンバーとして取材した記事が掲載されています。
連載「まち居住」では、空間的な方法でまちに関わる活動している個人・団体活動をレポートしています。
7月号には、塩見直紀氏(半農半X研究所代表・コンセプトフォーエックス代表・NPO法人里山ねっと/あやべ所属)を訪問した記事が掲載されています。
非都市部居住の課題と可能性
■ 非都市部居住の課題と可能性
豊かな自然に囲まれているなど生活環境として優れた面があるにもかかわらず、居住の場として選ばれにくくなっているいわゆる非都市部地域の居住文化について考え、地域が再び魅力ある生活の場となる意義と可能性を探ります。
主催:日本建築学会比較居住文化小委員会
日時:2009年7月3日(金)15:30-17:30
会場:建築会館会議室(〒108-8414 東京都港区芝5丁目26-20)
プログラム:
15:30-15:35 趣旨説明 橋本憲一郎/東京大学生産技術研究所
15:35-16:35 報告①「多自然地域の居住文化 課題と可能性」山崎亮/studio-L代表
16:35-16:55 報告②「人口過少地域に魅力ある居住を提案する試み」橋本憲一郎
16:55-17:25 質疑+総合討議
17:25-17:30 まとめと展望 清水郁郎/芝浦工業大学
定員:20名
参加費:無料
受付方法:当日会場にて受付
豊かな自然に囲まれているなど生活環境として優れた面があるにもかかわらず、居住の場として選ばれにくくなっているいわゆる非都市部地域の居住文化について考え、地域が再び魅力ある生活の場となる意義と可能性を探ります。
主催:日本建築学会比較居住文化小委員会
日時:2009年7月3日(金)15:30-17:30
会場:建築会館会議室(〒108-8414 東京都港区芝5丁目26-20)
プログラム:
15:30-15:35 趣旨説明 橋本憲一郎/東京大学生産技術研究所
15:35-16:35 報告①「多自然地域の居住文化 課題と可能性」山崎亮/studio-L代表
16:35-16:55 報告②「人口過少地域に魅力ある居住を提案する試み」橋本憲一郎
16:55-17:25 質疑+総合討議
17:25-17:30 まとめと展望 清水郁郎/芝浦工業大学
定員:20名
参加費:無料
受付方法:当日会場にて受付
2009年6月28日日曜日
使いこなし
「ヤフーの知恵袋」というHPがある。
誰かが質問すると、その回答を知っている何人かが答えを書き込む。そのなかで質問者が最も参考になった人を「ベストアンサー」に選ぶという仕組みだ。個人事業主の税金のことも、シュルレアリスムのことも、世界遺産のことも、聞けば誰かが答えてくれる。共助のシステムとしてうまく機能しているといえよう。
この仕組みを面白く使いこなしている人がいる。現実に起きたことではないことを質問して答えを求めるというものである。たとえば「サザンオールスターズの桑田佳祐さんが死亡されて一ヶ月になりますね」という質問。回答した人たちは「まだ死んでいませんよ!」「それはラジオ番組での冗談です」などまじめに答えてくれるのだが、質問者がベストアンサーに選んだのは「そのとおりですが、お別れ会には出席する予定で?」という回答。質問者が出したボケに対して、最高のノリツッコミができている人をベストアンサーに選んでいる。質問者の発言は質問ではなく、回答者の発言が質問になっているという形式の逆転も面白い。
雑誌「OSOTO」などを通じて屋外空間の使いこなしを啓発している僕たちではあるが、サイバー空間ではいろいろな使いこなしが発生しているんだなぁ、ということを実感する。
7013歩
誰かが質問すると、その回答を知っている何人かが答えを書き込む。そのなかで質問者が最も参考になった人を「ベストアンサー」に選ぶという仕組みだ。個人事業主の税金のことも、シュルレアリスムのことも、世界遺産のことも、聞けば誰かが答えてくれる。共助のシステムとしてうまく機能しているといえよう。
この仕組みを面白く使いこなしている人がいる。現実に起きたことではないことを質問して答えを求めるというものである。たとえば「サザンオールスターズの桑田佳祐さんが死亡されて一ヶ月になりますね」という質問。回答した人たちは「まだ死んでいませんよ!」「それはラジオ番組での冗談です」などまじめに答えてくれるのだが、質問者がベストアンサーに選んだのは「そのとおりですが、お別れ会には出席する予定で?」という回答。質問者が出したボケに対して、最高のノリツッコミができている人をベストアンサーに選んでいる。質問者の発言は質問ではなく、回答者の発言が質問になっているという形式の逆転も面白い。
雑誌「OSOTO」などを通じて屋外空間の使いこなしを啓発している僕たちではあるが、サイバー空間ではいろいろな使いこなしが発生しているんだなぁ、ということを実感する。
7013歩
2009年6月11日木曜日
「探られる島」プロジェクト参加者 再募集!!
開催を予定していました「探られる島」プロジェクトは
新型インフルエンザの影響でプロジェクト2日目以降の日程が延期となりました。
そこで、参加者を再度募集します。
(既に参加の手をあげてくれている方は登録不要です。)
まだ登録していない方は下記のホームページから登録してくださいね。
では、以下募集内容と日程などです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
テーマ 「いえしまの仕事を探る」
今年は「島民に密着」して、島民の仕事(漁師、旅館、砕石、採石、ガット船、主婦、魚屋など)を宣伝するポスターをつくります。また、ポスター展をいえしまの銀座通り商店街で開催する予定です。
さらに今年は「探られる島」ファイナルなので、慶應義塾大学環境情報学部の加藤研究室との共催で開催します。
■募集対象者
大学生(大学院、短大、専門学校等を含む)および若手社会人でまちづくり、漁業、特産品づくり、観光、デザイン等に興味を持つ人(専攻・専門は問いません)
■日程
・プロジェクト1日目(プロジェクト説明会)
日時:5月9日(土) 14:00~17:00 場所:大阪産業大学梅田サテライト
(※今回、日程変更により2日目からの新規参加者の応募を受け付けます)
・プロジェクト2~4日目(フィールドワーク)
日時:9月4日(金)~6日(日) 場所:家島(集合:姫路港)
・プロジェクト5日目(成果まとめ)
日時:9月13日(日) 場所:大阪産業大学梅田サテライト
・プロジェクト6日目(終了式+打ち上げ)
日時:10月25日(日) 14:00~17:00 場所:大阪産業大学梅田サテライト
■講師
プロジェクト2~4日目
山﨑 亮さん (「足をとめてしまう写真」の撮り方講座)
加藤 文俊さん (「おじゃまします」について考える講座)
オオニシ タクヤ さん (「雑然とした思考」から面白さを発見する講座)
■参加費
受講料として5,000円いただきます。
ただし、以下の費用は各自負担となります。(以下は目安の金額です)
・宿泊費(2泊朝夕食付):16,000円
・船代(姫路港⇔真浦港): 1,800円
・家島3日間での昼食代
・姫路港までの交通費
■募集定員
30名程度
応募者が定員数を超えた場合は、事務局側で選考させていただきますことをご了承ください。
■プロジェクト参加申し込み方法
以下のページから申し込みをしてください。
http://www.npo-eden.jp/studio-s/
新型インフルエンザの影響でプロジェクト2日目以降の日程が延期となりました。
そこで、参加者を再度募集します。
(既に参加の手をあげてくれている方は登録不要です。)
まだ登録していない方は下記のホームページから登録してくださいね。
では、以下募集内容と日程などです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
テーマ 「いえしまの仕事を探る」
今年は「島民に密着」して、島民の仕事(漁師、旅館、砕石、採石、ガット船、主婦、魚屋など)を宣伝するポスターをつくります。また、ポスター展をいえしまの銀座通り商店街で開催する予定です。
さらに今年は「探られる島」ファイナルなので、慶應義塾大学環境情報学部の加藤研究室との共催で開催します。
■募集対象者
大学生(大学院、短大、専門学校等を含む)および若手社会人でまちづくり、漁業、特産品づくり、観光、デザイン等に興味を持つ人(専攻・専門は問いません)
■日程
・プロジェクト1日目(プロジェクト説明会)
日時:5月9日(土) 14:00~17:00 場所:大阪産業大学梅田サテライト
(※今回、日程変更により2日目からの新規参加者の応募を受け付けます)
・プロジェクト2~4日目(フィールドワーク)
日時:9月4日(金)~6日(日) 場所:家島(集合:姫路港)
・プロジェクト5日目(成果まとめ)
日時:9月13日(日) 場所:大阪産業大学梅田サテライト
・プロジェクト6日目(終了式+打ち上げ)
日時:10月25日(日) 14:00~17:00 場所:大阪産業大学梅田サテライト
■講師
プロジェクト2~4日目
山﨑 亮さん (「足をとめてしまう写真」の撮り方講座)
加藤 文俊さん (「おじゃまします」について考える講座)
オオニシ タクヤ さん (「雑然とした思考」から面白さを発見する講座)
■参加費
受講料として5,000円いただきます。
ただし、以下の費用は各自負担となります。(以下は目安の金額です)
・宿泊費(2泊朝夕食付):16,000円
・船代(姫路港⇔真浦港): 1,800円
・家島3日間での昼食代
・姫路港までの交通費
■募集定員
30名程度
応募者が定員数を超えた場合は、事務局側で選考させていただきますことをご了承ください。
■プロジェクト参加申し込み方法
以下のページから申し込みをしてください。
http://www.npo-eden.jp/studio-s/
2009年6月5日金曜日
いえしまの取組が『ソトコト』に紹介されました
雑誌『ソトコト』(木楽舎)の2009年6月号、創刊10周年記念「エスケープルート」において、studio-Lのいえしまでの取組が紹介されています。兵庫県姫路市家島地区での「特産品開発」や「探られる島プロジェクト」、「ゲストハウスプロジェクト」などが、弊社西上の奮闘ぶりとともに掲載されています。ぜひご覧ください。
http://www.sotokoto.net/
http://www.sotokoto.net/
2009年6月3日水曜日
『震災のためにデザインは何が可能か』出版!
昨年の7月からstudio-Lとhakuhodo+designが共同で実施してきたプロジェクト「震災+design」をまとめた書籍『震災のためにデザインは何が可能か』がNTT出版から刊行されました。
全国の学生が参加した一連のワークショップや発表会の経緯、震災時の避難生活における数々の提案、「社会のためにデザインは何が可能か」についての論評、日本や海外における社会的デザインの先進事例などについて掲載しています。ご興味のある方はぜひご一読ください。
考えさせられる記事
勝手に公園の手入れをした人が逮捕されるという記事があった。
公共的な空間に関わる際の作法というのがあることがわかる。
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[米オハイオ州サンダスキー 29日 AP] 米オハイオ州の男性が手入れされていない公園の芝生を刈って逮捕された。彼は自分の町の見た目をきれいにしたかっただけだという。ジョン・ハミルトン (48) は、サンダスキーの中央公園の芝が生えっぱなしで高さ30センチほどになっていたので、自分が何とかすることにしたのだと語っている。警察の調書によれば、ハミルトンは芝を歩道に飛ばし、回収されていない公園内のゴミを片付けていたそうだ。
彼は警察に芝刈りをやめるよう命じられたが従わなかったため、公務執行妨害で逮捕された。
市政管理者のマット・クラインは、逮捕は不運だったと発言し、ハミルトンのいらだちに理解を示した。クラインによれば、予算削減のため職員が減り、公園の季節の手入れが行き届かなくなっているそうだ。
公共的な空間に関わる際の作法というのがあることがわかる。
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[米オハイオ州サンダスキー 29日 AP] 米オハイオ州の男性が手入れされていない公園の芝生を刈って逮捕された。彼は自分の町の見た目をきれいにしたかっただけだという。ジョン・ハミルトン (48) は、サンダスキーの中央公園の芝が生えっぱなしで高さ30センチほどになっていたので、自分が何とかすることにしたのだと語っている。警察の調書によれば、ハミルトンは芝を歩道に飛ばし、回収されていない公園内のゴミを片付けていたそうだ。
彼は警察に芝刈りをやめるよう命じられたが従わなかったため、公務執行妨害で逮捕された。
市政管理者のマット・クラインは、逮捕は不運だったと発言し、ハミルトンのいらだちに理解を示した。クラインによれば、予算削減のため職員が減り、公園の季節の手入れが行き届かなくなっているそうだ。
2009年6月1日月曜日
南洋堂へ
14時に成田空港到着。東京へ向かい、16時30分に神田の南洋堂にて建築系ラジオの収録。建築家の松田達さんがナビゲーターをつとめる収録で、会場には多くの建築関係者が集まっていた。山田さん、五十嵐太郎さん、勝矢さん、南後さんと久しぶりに再会する。松田さんの進行によって、なぜランドスケープデザインに関わっていたのにパークマネジメントやコミュニティデザインの仕事をするようになったのかについて/現在進行中のプロジェクトについて/参加型でプロジェクトを進める際のコツなどについてお話した。今日はたまたま、博報堂さんと進めていた「震災+デザイン」プロジェクトの経緯をまとめた本『震災のためにデザインは何が可能か(NTT出版)』が店頭に並ぶ日。南洋堂さんが現物を用意してくれたので、どんな想いから「震災+デザイン」プロジェクトを立ち上げたのか、その成果はどんなものだったのか、今後の予定はどうなっているのか、などについてお話した。
18時に赤坂の博報堂にて、「震災+デザイン」プロジェクトの小塚さんと高橋さんに挨拶する。今回のプロジェクトの振り返りや今年のプロジェクトに関する事前打合せを兼ねたミーティングを行う。「+デザイン」プロジェクトは、今年から「生活造形」プロジェクトという名前に変えて、新たなテーマについて参加者とともに考えていくつもりである。
19時から同じく赤坂にて、マルモ出版の尾内さんと食事。「震災+デザイン」の話や『ランドスケープデザイン』誌で連載している鼎談の話、水都大阪2009でお世話になっている北川フラムさんの話などで盛り上がった。雑誌の編集に携わる人は現場で闘う人たちの充実感をうらやましく思うことが多いようだ。現場で戦う人間にしてみれば、ついつい近視眼的になってしまう思考を広げてくれる雑誌や書籍の重要性を実感している。尾内さんには、ぜひ編集の世界で活躍してもらいたい。
21時に羽田から大阪へ向かう。久しぶりに戻ってきた大阪では、すでに新型インフルエンザは懐かしい存在になっていた。マスクの流行はインフルエンザの流行より早く過ぎ去って行ったようだ。
18時に赤坂の博報堂にて、「震災+デザイン」プロジェクトの小塚さんと高橋さんに挨拶する。今回のプロジェクトの振り返りや今年のプロジェクトに関する事前打合せを兼ねたミーティングを行う。「+デザイン」プロジェクトは、今年から「生活造形」プロジェクトという名前に変えて、新たなテーマについて参加者とともに考えていくつもりである。
19時から同じく赤坂にて、マルモ出版の尾内さんと食事。「震災+デザイン」の話や『ランドスケープデザイン』誌で連載している鼎談の話、水都大阪2009でお世話になっている北川フラムさんの話などで盛り上がった。雑誌の編集に携わる人は現場で闘う人たちの充実感をうらやましく思うことが多いようだ。現場で戦う人間にしてみれば、ついつい近視眼的になってしまう思考を広げてくれる雑誌や書籍の重要性を実感している。尾内さんには、ぜひ編集の世界で活躍してもらいたい。
21時に羽田から大阪へ向かう。久しぶりに戻ってきた大阪では、すでに新型インフルエンザは懐かしい存在になっていた。マスクの流行はインフルエンザの流行より早く過ぎ去って行ったようだ。
2009年5月31日日曜日
日本へ
午前9時に空港へ。11時発の飛行機のためにチェックインする。が、荷物が重すぎるという。50パウンドが上限だが、本が重くて80パウンドになっている。急遽、近くのみやげ屋で鞄を買い、50パウンドと30パウンドに分ける。預ける荷物は2つまで受け付けてくれるとのことなので、最大で50パウンドの荷物を2つ預けられるということになる。さらに手荷物も2つ持ち込むことができるので、重い本などは手荷物にしてしまえばさらに持ち込める。今後の参考にしたい。運べる本の重さを知っておくことは大変重要である。
2009年5月30日土曜日
シーランチへ
11時にホテル前にスコットという男性が車で迎えにきてくれる。福西氏の知り合いでサンフランシスコの南1時間の場所にあるサンノゼに住んでいる人だという。スコット氏は母親が日本人なので、アメリカに住む人にしては珍しくとても丁寧なしゃべり方で親切な人だった。スコットの車に乗ってサンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを越え、北へ向かう。最初に到着したのはマリン郡の庁舎とコミュニティーセンター。この建物はフランク・ロイド・ライトが生前設計して、その死後に完成したもの。庁舎は中庭が吹き抜けで4層分を貫いており、天井のアーケードからは太陽光が各階に降り注いでいる。カーブを多用した優しい印象のインテリアで好感が持てる。地元の人たちも日本人がカメラを携えて来る理由が何なのかを知っていて、少し自慢げに建物の話をしてくれる。晩年のライトが肩の力を抜いて設計した建築が、地域の人たちに愛されていることを実感する。
その後、さらに車で2時間走り、念願のシーランチコンドミニアムに到着する。ここはランドスケープ・アーキテクトのローレンス・ハルプリンが敷地調査および敷地計画を立案し、建築物の三次元的なコードをつくり、それに基づいて建築家のチャールズ・ムーアがコンドミニアムを設計したというもの。同行したスコット氏が、ランドスケープアーキテクトの仕事はどの部分なのか?と訪ねるほど、ふつうの自然景観が広がっている。ハルプリンは、敷地全体の生態的な生物の生息状態や景観、風雨の影響や日光の季節変化などを調査し、どの場所にどんなサイズの建物を建てるべきかを決定した。森の中に建つものもあれば、断崖のそばに建つものもある。地面を彫り込んで半地下に建てるものもある。こうした「建て方」を決定することで全体のランドスケープを作りだし、ここの建築物の設計は建築家に任せる。これは理想的なランドスケープデザインのプロセスであるといえよう。必要ないのにストライプの床をつくったりグリッドの樹木を植えたりしなければお金がもらえないというタイプのランドスケープアーキテクトの仕事とは一線をかくす仕事であり、うらやましいタイプの仕事である。シーランチは何気ない自然があふれる場所で、ワイルドフラワーが咲くなかをのんびり歩いたり座ったりできるような小道が配されている。歩いていると、鳥やリスやシカに出会うなど、なかなか豊かな経験ができる場所だった。これまで何度と無く大学の講義で学生に説明してきたプロジェクトだったが、その場所がどんな空間なのかを実体験できたのは貴重なことだ。サンフランシスコからの距離を考えると、自分一人でたどり着くことは難しかっただろう。スコット氏と紹介してくれた福西氏に感謝したい。
帰りはサンフランシスコの手前の街で止まって夕食。スコット氏おすすめのタイ料理屋へ行く。またしてもアジア料理でホッとする。
その後、さらに車で2時間走り、念願のシーランチコンドミニアムに到着する。ここはランドスケープ・アーキテクトのローレンス・ハルプリンが敷地調査および敷地計画を立案し、建築物の三次元的なコードをつくり、それに基づいて建築家のチャールズ・ムーアがコンドミニアムを設計したというもの。同行したスコット氏が、ランドスケープアーキテクトの仕事はどの部分なのか?と訪ねるほど、ふつうの自然景観が広がっている。ハルプリンは、敷地全体の生態的な生物の生息状態や景観、風雨の影響や日光の季節変化などを調査し、どの場所にどんなサイズの建物を建てるべきかを決定した。森の中に建つものもあれば、断崖のそばに建つものもある。地面を彫り込んで半地下に建てるものもある。こうした「建て方」を決定することで全体のランドスケープを作りだし、ここの建築物の設計は建築家に任せる。これは理想的なランドスケープデザインのプロセスであるといえよう。必要ないのにストライプの床をつくったりグリッドの樹木を植えたりしなければお金がもらえないというタイプのランドスケープアーキテクトの仕事とは一線をかくす仕事であり、うらやましいタイプの仕事である。シーランチは何気ない自然があふれる場所で、ワイルドフラワーが咲くなかをのんびり歩いたり座ったりできるような小道が配されている。歩いていると、鳥やリスやシカに出会うなど、なかなか豊かな経験ができる場所だった。これまで何度と無く大学の講義で学生に説明してきたプロジェクトだったが、その場所がどんな空間なのかを実体験できたのは貴重なことだ。サンフランシスコからの距離を考えると、自分一人でたどり着くことは難しかっただろう。スコット氏と紹介してくれた福西氏に感謝したい。
帰りはサンフランシスコの手前の街で止まって夕食。スコット氏おすすめのタイ料理屋へ行く。またしてもアジア料理でホッとする。
2009年5月29日金曜日
アーキテクチュア・フォー・ヒューマニティへ
11時からクリッシーフィールドにて、ゴールデンゲート国立公園局のボスだったブライアン・オニールのセレブレーションに参加する。ゴールデンゲート国立公園局の管理責任者であったブライアン氏は、NPOとの協働をはじめ、地域の団体や青少年組織、学校など、いろいろな組織とのパートナーシップを駆使してパークマネジメントを展開した人である。残念ながら、5月14日に亡くなってしまったため、クリッシーフィールドでその偉業を称えるセレブレーションが開催された。
クリッシーフィールドに設置された仮設テントには2000人以上の人が集まった。パークマネジメントに関わった人が次々に壇上へ上がり、ブライアン氏の仕事を評価し、別れを惜しんだ。青少年協会、教育委員会、日本人協会、YMCA、ボーイスカウト、近隣の連合自治会など、さまざまな団体の代表者がブライアンとの思い出を語る。その都度ごとに、会場に集まった人たちのなかの関係者が立ち上がる。新しい代表者が出てくればくるほど立ち上がる関係者が増えていき、最後の代表者が話すころには会場に集まった全員が立ち上がって黙祷する。ブライアン氏がどれほどパートナーシップにこだわったのか、どれほどの人間と結びついていたのか、どれほど魅力的な人だったのかがよくわかるセレブレーションだった。日本にはまだこの種の人はいないように思う。国立公園管理局につとめながら、各種団体と結びついてパートナーシップに基づくパークマネジメントを展開し、多くの人から愛されたコーディネーター。この人の生き方に学ぶことはとても多いと感じた。
16時から福西氏と合流して、アーキテクチュア・フォー・ヒューマニティのキャメロン・シンクレア氏へのインタビュー。世界中で30以上のプロジェクトを動かすキャメロン氏は、忙しいにも関わらず長い時間を使ってプロジェクトの説明や今考えていることなどについて語ってくれた。特にキャメロン氏が考えていることについては、ここ数日、福西氏と議論してきた「デザインの社会性とは何か」ということとほとんど同じで驚いた。同時代的に同じ問題意識を違う国で持っているということの不思議さと力強さを実感した。この種の仕事をする場合、その内容がこれまでの職能からずれたものになるがゆえに多くの横やりが入る。キャメロン氏は、ガンジーの言葉を引用して、正しいことをしようとすると「最初は無視され、次に笑われ、次に戦い、しかし最後には勝つ」わけで、自分はこれまで無視され、笑われ、いまは戦っているところだ、とした。事実、キャメロン氏の取り組みについてフランク・ゲーリーと議論したことがあるそうだが、ゲーリー氏は「君のやっていることにはデザインのオリジナリティが無い」と批判したという。僕が思うに、キャメロン氏はデザインのオリジナリティなど求めていないだろう。そのデザインが誰の何を救うことができるのか。彼の興味はそこにあり、みんなが気づかなかった課題見つけだしてデザインによってそれを解決することができれば、その形にオリジナリティが無くてもプロジェクト自体はとてもオリジナルなものになると思う。キャメロン氏は「ゲーリー氏だって昔は無視され、笑われ、戦ってきた人だろうにね」と笑っていた。
18時からキャメロン氏の事務所を出て、キャメロン氏の事務所につとめる女性スタッフが紹介してくれたレストランに向かう。その前にダニエル・リベスキンドがリノベーションに関わったユダヤ美術館を少しだけ観て、久しぶりにアジア料理ではない夕食を堪能した。
クリッシーフィールドに設置された仮設テントには2000人以上の人が集まった。パークマネジメントに関わった人が次々に壇上へ上がり、ブライアン氏の仕事を評価し、別れを惜しんだ。青少年協会、教育委員会、日本人協会、YMCA、ボーイスカウト、近隣の連合自治会など、さまざまな団体の代表者がブライアンとの思い出を語る。その都度ごとに、会場に集まった人たちのなかの関係者が立ち上がる。新しい代表者が出てくればくるほど立ち上がる関係者が増えていき、最後の代表者が話すころには会場に集まった全員が立ち上がって黙祷する。ブライアン氏がどれほどパートナーシップにこだわったのか、どれほどの人間と結びついていたのか、どれほど魅力的な人だったのかがよくわかるセレブレーションだった。日本にはまだこの種の人はいないように思う。国立公園管理局につとめながら、各種団体と結びついてパートナーシップに基づくパークマネジメントを展開し、多くの人から愛されたコーディネーター。この人の生き方に学ぶことはとても多いと感じた。
16時から福西氏と合流して、アーキテクチュア・フォー・ヒューマニティのキャメロン・シンクレア氏へのインタビュー。世界中で30以上のプロジェクトを動かすキャメロン氏は、忙しいにも関わらず長い時間を使ってプロジェクトの説明や今考えていることなどについて語ってくれた。特にキャメロン氏が考えていることについては、ここ数日、福西氏と議論してきた「デザインの社会性とは何か」ということとほとんど同じで驚いた。同時代的に同じ問題意識を違う国で持っているということの不思議さと力強さを実感した。この種の仕事をする場合、その内容がこれまでの職能からずれたものになるがゆえに多くの横やりが入る。キャメロン氏は、ガンジーの言葉を引用して、正しいことをしようとすると「最初は無視され、次に笑われ、次に戦い、しかし最後には勝つ」わけで、自分はこれまで無視され、笑われ、いまは戦っているところだ、とした。事実、キャメロン氏の取り組みについてフランク・ゲーリーと議論したことがあるそうだが、ゲーリー氏は「君のやっていることにはデザインのオリジナリティが無い」と批判したという。僕が思うに、キャメロン氏はデザインのオリジナリティなど求めていないだろう。そのデザインが誰の何を救うことができるのか。彼の興味はそこにあり、みんなが気づかなかった課題見つけだしてデザインによってそれを解決することができれば、その形にオリジナリティが無くてもプロジェクト自体はとてもオリジナルなものになると思う。キャメロン氏は「ゲーリー氏だって昔は無視され、笑われ、戦ってきた人だろうにね」と笑っていた。
18時からキャメロン氏の事務所を出て、キャメロン氏の事務所につとめる女性スタッフが紹介してくれたレストランに向かう。その前にダニエル・リベスキンドがリノベーションに関わったユダヤ美術館を少しだけ観て、久しぶりにアジア料理ではない夕食を堪能した。
2009年5月28日木曜日
クリッシーフィールドへ
昼からクリッシーフィールドへ。13時から、ゴールデンゲート国立公園局のジェイ氏のインタビュー。福西氏に同席してもらう。ジェイ氏はとてもいい人で、ゆっくりと丁寧な英語でプロジェクトを説明してくれた。また、こちらが必要とする資料などを後日送付してくれると約束してくれた。話を聞いていると、確かにクリッシーフィールド単体を扱うよりも、ゴールデンゲート国立公園全体のマネジメントについて調べるほうが興味深いということがわかってきた。特定のテーマがある場合、たとえば高校生と一緒に自然再生を進めるプログラムのあり方などについて調べるのであればクリッシーフィールドのプログラムは参考になるが、パークマネジメント全体ということになればゴールデンゲート国立公園全体のマネジメントを調べるほうがいい。その点については、クリッシーフィールドは全体の運営計画に基づいて動いているだけだということがわかった。
ジェイ氏のインタビューが終わった後、ふたたびクリッシーフィールドとフォートポイントを散策する。平日だが、多くの人が利用する公園となっているのがわかる。フォートポイントからトレイルに入ってゴールデンゲートブリッジのたもとまで登る。そこからプレシディオのパークセンターへ移動し、プレシディオ内に設置されたアンディー・ゴールドワージーのスピアという作品についての展示を観る。その後、プレシディオ内を歩いてスピアがある現地まで行く。大きく育ちすぎた杉の木を更新させるために切り、その代わりに新たな苗木を植える。光が入るようになった杉の森のなかに、切った杉の木の丸太を組み合わせてつくった巨大な槍を立てる、というのがアンディー・ゴールドワージーの作品だ。丸太をつくる際に発生した木屑はチップ化して苗木の周辺に蒔いてある。森林の更新を象徴化する作品だいえよう。アースワークの作家であるアンディー・ゴールドワージーの作品は、これまで作品集でしか観たことがなかった。今回はたまたま現地で観ることができたのだが、作品自体は写真集で観るのと大した差はないと感じたものの、その周囲の状況や細かい設えなどについてはたくさんの発見があり、それらの発見が作品のコンセプトを理解しやすくさせてくれていたのが印象的だった。作品集ではフォーカスすべきところに画像が集中してしまうのだが、そこから少し目を離したところにおもしろい発見がたくさんあるということを実感した。
夕食はジャパンタウンにてすき焼きうどん。相変わらずのアジア人である。
ジェイ氏のインタビューが終わった後、ふたたびクリッシーフィールドとフォートポイントを散策する。平日だが、多くの人が利用する公園となっているのがわかる。フォートポイントからトレイルに入ってゴールデンゲートブリッジのたもとまで登る。そこからプレシディオのパークセンターへ移動し、プレシディオ内に設置されたアンディー・ゴールドワージーのスピアという作品についての展示を観る。その後、プレシディオ内を歩いてスピアがある現地まで行く。大きく育ちすぎた杉の木を更新させるために切り、その代わりに新たな苗木を植える。光が入るようになった杉の森のなかに、切った杉の木の丸太を組み合わせてつくった巨大な槍を立てる、というのがアンディー・ゴールドワージーの作品だ。丸太をつくる際に発生した木屑はチップ化して苗木の周辺に蒔いてある。森林の更新を象徴化する作品だいえよう。アースワークの作家であるアンディー・ゴールドワージーの作品は、これまで作品集でしか観たことがなかった。今回はたまたま現地で観ることができたのだが、作品自体は写真集で観るのと大した差はないと感じたものの、その周囲の状況や細かい設えなどについてはたくさんの発見があり、それらの発見が作品のコンセプトを理解しやすくさせてくれていたのが印象的だった。作品集ではフォーカスすべきところに画像が集中してしまうのだが、そこから少し目を離したところにおもしろい発見がたくさんあるということを実感した。
夕食はジャパンタウンにてすき焼きうどん。相変わらずのアジア人である。
2009年5月27日水曜日
再びMIGへ
昼からバークレーのMIGへ。昨日古本屋で購入した大量の本もMIGに運び込む。
14時からはMIGのジョアン氏にアメリカにおけるパークマネジメントの動向を聞く。パークマネジメントは、単に公園を維持管理するための手法ではなく、公園を使う人たちの生活自体をサポートするためのものであるということを実感する。メタボリズム対策として運動するために公園を使う人がいるのであれば、その人にどんな運動がどんなダイエットに向いているのか、どの運動はどれくらいのカロリーを消費するのかを提示すること。さらにファーマーズマーケットを開催してダイエットに利く食べ物を紹介すること。また、運動方法や料理方法に関する講座を開催すること。これだけのことで、レクリエーションだけでなく健康福祉関係の施策にも寄与することができる。パークマネジメントは、レクリエーションだけでなく、健康福祉、教育、産業、環境など、プログラムの組み合わせ次第でいろいろな部局とつながって事業を展開することができる可能性を持っている。
さらに興味深かったのは、ジョアン女史はMIGで働く前までゴールデンゲート国立公園局で働いていたということ。ちょうど調べてみたかったクリッシーフィールドが位置しているのがゴールデンゲート国立公園である。この国立公園は、行政機関である国立公園局とNPO組織である国立公園保全協会が対等なパートナーシップのもとにマネジメントを展開している。クリッシーフィールドおよびゴールデンゲート国立公園のパークマネジメントについて詳しく話を聞いた。クリッシーフィールドだけでなく、ゴールデンゲート国立公園全体のマネジメントについて調べてみたくなった。
15時からは、MIGのローレル女史からデンバー市でMIGが進めるプロジェクトについての説明を受ける。こどもの遊び場を設計するプロセスについて教えてもらった。
16時からは、ペンシルバニア大学大学院を卒業したばかりの福西健太氏が合流し、MIGのラリー氏にエディブルガーデンへ連れていってもらう。エディブルガーデンは、バークレーで一番人気のあるレストラン「シェ・パニース」のオーナーであるアリス・ウォーター女史が始めたプロジェクトで、小学校の庭に菜園をつくるとともに、キッチンを完備した小屋を建てることによって、小学生が食べ物を育てて、それを収穫し、調理して食べるところまでを一貫して体験できるというプログラムである。菜園のガーデナー5名とキッチンのシェフ2名はそれぞれプロで、小学生たちは各学年ごとにさまざまな野菜を育てて料理している。次回のOSOTOの特集が「食べる」になりそうなので、事前に取り組みを取材するとともに写真を撮影しておく。
さらにラリー氏が関わっているコミュニティガーデンと散歩道づくりプロジェクトを見せてもらう。サンフランシスコにも良質なコミュニティガーデンがいくつかあるようだが、バークレーにも3つの良質なコミュニティガーデンがある。アメリカでも大きな庭が持てない人もいるそうで、そういう人たちが数年先まで予約待ちしているというコミュニティガーデンをいくつか案内してもらった。また、近隣住民と一緒に整備している散歩道も案内してもらったが、地元種の植物を地元の人たちと一緒に少しずつ植えていくプロジェクトには多くの人が参画しており、平日の日中でもかなり多くの人が散歩道を利用していることを実感した。
バークレーはかなり環境意識の高い人が多く住んでいる街である。4th st.の本屋には、ロハスやエコ関係の本ばかりが並ぶ棚がずらりと並んでいた。一面、緑の表紙や背表紙である。エコロジカルな食材や商品を扱った店だけを紹介するサンフランシスコのガイドブック「グリーノピア」など、市民のエコ感覚を醸成する方法に関するヒントをたくさん見つけることができた。ぜひ、日本でも同様の取り組みをしてみたいものである。
サンフランシスコ市街へ戻り、中華街へ行って夕食を食べる。福西氏もアジア料理を食べることにすぐ同意する。アメリカ料理はそう長く食べ続けられないという点で意見が一致した。
14時からはMIGのジョアン氏にアメリカにおけるパークマネジメントの動向を聞く。パークマネジメントは、単に公園を維持管理するための手法ではなく、公園を使う人たちの生活自体をサポートするためのものであるということを実感する。メタボリズム対策として運動するために公園を使う人がいるのであれば、その人にどんな運動がどんなダイエットに向いているのか、どの運動はどれくらいのカロリーを消費するのかを提示すること。さらにファーマーズマーケットを開催してダイエットに利く食べ物を紹介すること。また、運動方法や料理方法に関する講座を開催すること。これだけのことで、レクリエーションだけでなく健康福祉関係の施策にも寄与することができる。パークマネジメントは、レクリエーションだけでなく、健康福祉、教育、産業、環境など、プログラムの組み合わせ次第でいろいろな部局とつながって事業を展開することができる可能性を持っている。
さらに興味深かったのは、ジョアン女史はMIGで働く前までゴールデンゲート国立公園局で働いていたということ。ちょうど調べてみたかったクリッシーフィールドが位置しているのがゴールデンゲート国立公園である。この国立公園は、行政機関である国立公園局とNPO組織である国立公園保全協会が対等なパートナーシップのもとにマネジメントを展開している。クリッシーフィールドおよびゴールデンゲート国立公園のパークマネジメントについて詳しく話を聞いた。クリッシーフィールドだけでなく、ゴールデンゲート国立公園全体のマネジメントについて調べてみたくなった。
15時からは、MIGのローレル女史からデンバー市でMIGが進めるプロジェクトについての説明を受ける。こどもの遊び場を設計するプロセスについて教えてもらった。
16時からは、ペンシルバニア大学大学院を卒業したばかりの福西健太氏が合流し、MIGのラリー氏にエディブルガーデンへ連れていってもらう。エディブルガーデンは、バークレーで一番人気のあるレストラン「シェ・パニース」のオーナーであるアリス・ウォーター女史が始めたプロジェクトで、小学校の庭に菜園をつくるとともに、キッチンを完備した小屋を建てることによって、小学生が食べ物を育てて、それを収穫し、調理して食べるところまでを一貫して体験できるというプログラムである。菜園のガーデナー5名とキッチンのシェフ2名はそれぞれプロで、小学生たちは各学年ごとにさまざまな野菜を育てて料理している。次回のOSOTOの特集が「食べる」になりそうなので、事前に取り組みを取材するとともに写真を撮影しておく。
さらにラリー氏が関わっているコミュニティガーデンと散歩道づくりプロジェクトを見せてもらう。サンフランシスコにも良質なコミュニティガーデンがいくつかあるようだが、バークレーにも3つの良質なコミュニティガーデンがある。アメリカでも大きな庭が持てない人もいるそうで、そういう人たちが数年先まで予約待ちしているというコミュニティガーデンをいくつか案内してもらった。また、近隣住民と一緒に整備している散歩道も案内してもらったが、地元種の植物を地元の人たちと一緒に少しずつ植えていくプロジェクトには多くの人が参画しており、平日の日中でもかなり多くの人が散歩道を利用していることを実感した。
バークレーはかなり環境意識の高い人が多く住んでいる街である。4th st.の本屋には、ロハスやエコ関係の本ばかりが並ぶ棚がずらりと並んでいた。一面、緑の表紙や背表紙である。エコロジカルな食材や商品を扱った店だけを紹介するサンフランシスコのガイドブック「グリーノピア」など、市民のエコ感覚を醸成する方法に関するヒントをたくさん見つけることができた。ぜひ、日本でも同様の取り組みをしてみたいものである。
サンフランシスコ市街へ戻り、中華街へ行って夕食を食べる。福西氏もアジア料理を食べることにすぐ同意する。アメリカ料理はそう長く食べ続けられないという点で意見が一致した。
2009年5月26日火曜日
MIGへ
午前中にサンフランシスコ市街を出て、バートにてバークレーへ。4th st.近くにあるランドスケープデザインの事務所MIGを訪れる。建物は5年前に訪れたときとほとんど変わっていない。全米各地に支店を持つ設計事務所で、所員の総数は約120人。バークレーにある本社には約60人が勤める。かつて動物試験所だった建物を買い取って改装したという事務所は、その特殊な用途ゆえに消毒とお祓いと改装をしたという。現在では、天井が高く開口部も多く、とても気持ちのいい空間になっている。ひとりずつが個別のブースで仕事ができるようになっていて、かなりリッチな職場環境だといえよう。
お昼から、MIGの代表であるスーザン・ゴルツマン女史と日系人スタッフのトッド・ハラ氏と3人でランチミーティングへ。4h st.のレストランで昼食を食べながらOSOTOの取材をする。屋外空間の意味、おもしろい活用方法、普段の屋外利用などについて興味深い話を聞くことができた。また、最近のMIGの作品を集めた「インクルーシヴシティ」という作品集やファシリテーショングラフィックに関する本や各種プロジェクトに関する資料をもらった。ゴルツマンさんはとても忙しい日々を送っているはずなのに、5年前も今回もとても丁寧に対応してくれる。ありがたいものである。
ランチミーティングのあと、4th st.周辺を散歩する。このあたりは大地主が一括して開発した通りであり、歩道と店舗との関係などが興味深い。地主自体が建築に興味がある人で、クリストファー・アレグザンダーの「パタンランゲージ」に影響を受けていたという。そこで、街路および建物の設計者に対して、パタンランゲージの法則にしたがって設計を進めるよう指示したようだ。建物は2階建てまで、歩道と敷地との境界はあいまい、街路を見下ろせる広場、点在するベンチやイスなど、とても気持ちのいい空間になっている。パタンランゲージの生みの親であるアレグザンダー自身が設計すると、どうしても彼自身の好みである古典的な建築様式が目立ちすぎることになるのだが、別の人がパタンランゲージを使うとここまで優れた空間ができるというのは驚きである。実際、これまで見たアレグザンダーによるパタンランゲージを用いたどの設計よりも優れた空間になっていると感じた。パタンをつくる人はそれなりのイメージを持っているため、そこに特定の様式がセットになってしまう場合が多い。他の人が作ったパタンであれば、その様式を引き去って新たな空間をつくりだすことができるという好例だろう。日本の都市空間が持つ優れたパタンを整理して、それを外国の設計者が忠実に守りながら設計すれば、いわゆる伝統的な和風の街路ではなく、新しいタイプの心地いい空間を生み出すことができるのかもしれない。
帰りにバークレー市街にある古本屋「モエブックス」へ立ち寄る。少し覗くだけにしようと思っていたのだが、日本で手に入らないような本がとにかく安い。SoleriやBAWAの作品集、ゲーリーのスケッチブック、スミッソン夫妻の論文集、ガレット・エクボに関する評論集、モダンガーデンに関する評論集、建築のダイアグラムに関する本など、興味深い書籍が安く売られていた。パオロ・ソレリについても、すでに絶版になっている珍しい著作がいくつかあったので、それらをまとめて購入した。重くて持ち運べなくなったので、翌日MIGから送ってもらうことにする。
夕食はバークレーの学生街にある韓国料理屋にて。やはり、1日に1食以上はアジア料理が食べたくなる。ビビンバとカルビを頼むと、それぞれがディナープレートになっていて明らかに2人前。またもや多く注文し過ぎたようだ。
お昼から、MIGの代表であるスーザン・ゴルツマン女史と日系人スタッフのトッド・ハラ氏と3人でランチミーティングへ。4h st.のレストランで昼食を食べながらOSOTOの取材をする。屋外空間の意味、おもしろい活用方法、普段の屋外利用などについて興味深い話を聞くことができた。また、最近のMIGの作品を集めた「インクルーシヴシティ」という作品集やファシリテーショングラフィックに関する本や各種プロジェクトに関する資料をもらった。ゴルツマンさんはとても忙しい日々を送っているはずなのに、5年前も今回もとても丁寧に対応してくれる。ありがたいものである。
ランチミーティングのあと、4th st.周辺を散歩する。このあたりは大地主が一括して開発した通りであり、歩道と店舗との関係などが興味深い。地主自体が建築に興味がある人で、クリストファー・アレグザンダーの「パタンランゲージ」に影響を受けていたという。そこで、街路および建物の設計者に対して、パタンランゲージの法則にしたがって設計を進めるよう指示したようだ。建物は2階建てまで、歩道と敷地との境界はあいまい、街路を見下ろせる広場、点在するベンチやイスなど、とても気持ちのいい空間になっている。パタンランゲージの生みの親であるアレグザンダー自身が設計すると、どうしても彼自身の好みである古典的な建築様式が目立ちすぎることになるのだが、別の人がパタンランゲージを使うとここまで優れた空間ができるというのは驚きである。実際、これまで見たアレグザンダーによるパタンランゲージを用いたどの設計よりも優れた空間になっていると感じた。パタンをつくる人はそれなりのイメージを持っているため、そこに特定の様式がセットになってしまう場合が多い。他の人が作ったパタンであれば、その様式を引き去って新たな空間をつくりだすことができるという好例だろう。日本の都市空間が持つ優れたパタンを整理して、それを外国の設計者が忠実に守りながら設計すれば、いわゆる伝統的な和風の街路ではなく、新しいタイプの心地いい空間を生み出すことができるのかもしれない。
帰りにバークレー市街にある古本屋「モエブックス」へ立ち寄る。少し覗くだけにしようと思っていたのだが、日本で手に入らないような本がとにかく安い。SoleriやBAWAの作品集、ゲーリーのスケッチブック、スミッソン夫妻の論文集、ガレット・エクボに関する評論集、モダンガーデンに関する評論集、建築のダイアグラムに関する本など、興味深い書籍が安く売られていた。パオロ・ソレリについても、すでに絶版になっている珍しい著作がいくつかあったので、それらをまとめて購入した。重くて持ち運べなくなったので、翌日MIGから送ってもらうことにする。
夕食はバークレーの学生街にある韓国料理屋にて。やはり、1日に1食以上はアジア料理が食べたくなる。ビビンバとカルビを頼むと、それぞれがディナープレートになっていて明らかに2人前。またもや多く注文し過ぎたようだ。
2009年5月25日月曜日
ゴールデンゲートブリッジからクリシーフィールドへ
アメリカでは三連休の最終日。パークセンターなどは休日でスタッフが誰もいないだろうから、休日の公園利用実態を観察するべくゴールデンゲートブリッジ周辺とクリシーフィールドへ。ゴールデンゲートブリッジはさすがに観光地で、多くの人が訪れていた。人間が造ったものにこれだけの人間が惹きつけられるというのはすごいことだと感じる。これは設計者の功績であるとともに、それをサンフランシスコの顔としてプロモーションした人たちの功績であるといえよう。立地、デザイン、物語、政治など、複数の要因が重なり合ってこういう場所が生まれるんだということを実感する。
ゴールデンゲートブリッジへ向かうバスのなかで、スイス人の年配の女性と知り合った。彼女はアートに興味があるということなので、スイスの建築家が設計した美術館がゴールデンゲートパークのなかにあることを伝える。すかさず彼女から「ヘルツォーク・アンド・ド・ムーロンの設計でしょ」という返答があったので、スイスでの彼らの知名度の高さに驚いた。が、実はこの女性、単なるアート好きではなく映像作家で、ヘルツォークたちがニューヨークで設計している超高層建築の建築現場を映像で取材してサンフランシスコへ来たばかりだという。スイスではアルプスに近い村に住んで活動しているのだが、バーゼルのヘルツォーク事務所を尋ね、ニューヨークでのプロジェクトを映像に収めるという作品づくりに協力してもらうことになったそうだ。ほかにも、ピーターズントーが設計した温浴施設の映像化など、スイス人建築家とのコラボが多いという。さらに、今は日本か中国で書道を学びたいという。素朴なおばさんといった感じの人だが、興味の幅はかなり広い。「スイスへ来ればいろんな場所を案内する」と行って連絡先をくれた。旅をすると、さらに行きたい場所が増えてしまう。スイスはまだ行ったことが無い国なので、ぜひ次の機会にはかの地へ行ってみたいものだ。
ゴールデンゲートブリッジから歩いてサンフランシスコ湾へ降りていくと、フォートポイントとクリシーフィールドへとつながる。フォートポイントはゴールデンゲートブリッジを間近に見ることができる公園として人気が高い。多くの人たちがバーベキューやランニングや犬の散歩などをしていた。やはり、アメリカ人は屋外で使うツールをたくさん持っている。また、その種のツールがたくさん開発されて市場に出回っている。ナイキとアップルが協働して、マラソンシューズに装着した歩数計からワイヤレスで腕にはめたiPODまで歩数データを飛ばして蓄積するというシステムを作り出した理由がよくわかる。そういうセットがたくさん売れるほど、アメリカ人は音楽を聴きながらマラソンする。どうせなら走った距離やペースや消費カロリーを記録できたほうがいいだろう、という発想になるわけだ。
フォートポイントにあるウォーミングハットという建物には、カフェやショップが入っている。このショップの売り物はかなり充実していて、都心部のオシャレなエコショップよりも充実した品揃えだった。ゴールデンゲートブリッジに関するお土産物だけではなく、石鹸やオイル、食料品、ハチミツのほかに、本やステーショナリーやトートバッグなど、デザイン的にも優れた商品がたくさん集められている。さらに、「みなさんのお買い上げは公園のマネジメントに役立ちます」というサインが掲げられており、売り上げの一部が公園運営費に回されていることが明示されている。買い物をすれば公園が良くなる。買い物をすれば小学生たちが参加するプログラムが増える。こういうイメージを前面に打ち出したインテリアは、ショッピングという行為を消費者自身が正当化するきっかけを与えるという意味でうまい戦略だと感じる。
ウォーミングハットから歩いてクリシーフィールドへ。クリシーフィールドは5年前より自然再生が進んでいた。クリシーフィールドセンターは休日とあってディレクターが誰もいなかったが、ブックショップでクリシーフィールド関連の書籍を何冊か見つけたので購入した。また、いくつか面白そうなツールがあったので合わせて購入した。ここでオルムステッドに関する絵本を発見。「公園をつくった人」というタイトルで、オルムステッドの業績を子どもに分かりやすい絵本としてまとめたもの。日本でいえば本多静六さんの絵本が発売されるようなものだ。この種の本が発売されるというのは、ランドスケープアーキテクトの社会的な認知度を上げるとともに、次世代の担い手を広く醸成するという意味でうらやましいことだと感じる。
さらに歩いてプレシディオのパークセンターへ。ここはかつて軍の司令官が滞在した場所だったということで、大広間や会議室などを併設したかなり立派な建物である。ここにプレシディオが軍の基地としてどう発展してきたかが展示してあり、軍服を着たおじいさんたちがボランティアとして戦争の頃の話をしてくれる。ここにもストアがあって、軍関係の資料などが売られている。ここでゴールデンゲート国立公園全体の環境デザインがどう進められてきたのかをまとめた本を見つけたので購入。値段が分からなかったのでレジへ持っていくと3500円くらいだと教えてくれる。レジのおばさんは笑いながら「写真も載ってなくてモノクロで難しい文章ばかり書いてあるのに3500円というのは高すぎるね。私ならこんな本は買わないわ。アーバンデザインか都市計画の専門家しかこの種の本は買わないだろうね」という。あまり商品を売る気がないのか、あるいはこの本を手にした瞬間から僕の職業を見抜いていたのか。いずれにしても面白い売り方である。
帰りはローレンス・ハルプリンが設計したギラデリスクエアへ立ち寄る。先日発見した「無料ワイヤレス接続できます」という広場へ行って、持参したノートPCで接続を確認する。あまり電波は良くないが、確かに無料でインターネットに接続できる。接続したらブラウザを立ち上げ、ギラデリスクエアが提示する利用規約を読み、それを受け入れるというボタンを押すとインターネットにつながる。その際、トップページとして出てくるのがギラデリスクエアのページであり、今日のイベントやお買い得情報などがオシャレに提示される。無料でLANが使えるというのは、無料でトイレが使えるとか、無料で水飲み場が使えるというのと同じように、現代のオープンスペースに必要なインフラ的機能であると感じる。特に旅行者が多いベイエリアのオープンスペースであればなおさらである。
夜になってさらに冷え込んできたので、ダウンタウンへ戻ってGAPのセカンドラインであるOLD NAVYに駆け込む。ここはGAPより安い値段で服を売ってくれるアメリカのユニクロ的存在で、急に欲しくなった服を買うにはちょうどいい。防寒用にカットソーとニット帽を購入する。
夕食は久しぶりにバーガーキングへ。オーストラリアに住んでいるときもお世話になったハンバーガー屋さんで、かなり懐かしい味だった。ここのハンバーガーはなぜか炭火焼きの味がする。が、キッチンのなかで炭を使っている気配はない。昔から不思議だったが、今回改めて不思議な気分になった。なぜこれほど炭火焼きの味がするのか。すでに工場で炭火焼きとしてつくったハンバーグを各店舗に輸送して、店舗ではそれを過熱しているだけなのか。それとも、「炭フレーバー」なるものがあって、それをハンバーグに振りかけてパンに挟み込んでいるのか。前者であって欲しいと思いながら夕食を済ませた。
ゴールデンゲートブリッジへ向かうバスのなかで、スイス人の年配の女性と知り合った。彼女はアートに興味があるということなので、スイスの建築家が設計した美術館がゴールデンゲートパークのなかにあることを伝える。すかさず彼女から「ヘルツォーク・アンド・ド・ムーロンの設計でしょ」という返答があったので、スイスでの彼らの知名度の高さに驚いた。が、実はこの女性、単なるアート好きではなく映像作家で、ヘルツォークたちがニューヨークで設計している超高層建築の建築現場を映像で取材してサンフランシスコへ来たばかりだという。スイスではアルプスに近い村に住んで活動しているのだが、バーゼルのヘルツォーク事務所を尋ね、ニューヨークでのプロジェクトを映像に収めるという作品づくりに協力してもらうことになったそうだ。ほかにも、ピーターズントーが設計した温浴施設の映像化など、スイス人建築家とのコラボが多いという。さらに、今は日本か中国で書道を学びたいという。素朴なおばさんといった感じの人だが、興味の幅はかなり広い。「スイスへ来ればいろんな場所を案内する」と行って連絡先をくれた。旅をすると、さらに行きたい場所が増えてしまう。スイスはまだ行ったことが無い国なので、ぜひ次の機会にはかの地へ行ってみたいものだ。
ゴールデンゲートブリッジから歩いてサンフランシスコ湾へ降りていくと、フォートポイントとクリシーフィールドへとつながる。フォートポイントはゴールデンゲートブリッジを間近に見ることができる公園として人気が高い。多くの人たちがバーベキューやランニングや犬の散歩などをしていた。やはり、アメリカ人は屋外で使うツールをたくさん持っている。また、その種のツールがたくさん開発されて市場に出回っている。ナイキとアップルが協働して、マラソンシューズに装着した歩数計からワイヤレスで腕にはめたiPODまで歩数データを飛ばして蓄積するというシステムを作り出した理由がよくわかる。そういうセットがたくさん売れるほど、アメリカ人は音楽を聴きながらマラソンする。どうせなら走った距離やペースや消費カロリーを記録できたほうがいいだろう、という発想になるわけだ。
フォートポイントにあるウォーミングハットという建物には、カフェやショップが入っている。このショップの売り物はかなり充実していて、都心部のオシャレなエコショップよりも充実した品揃えだった。ゴールデンゲートブリッジに関するお土産物だけではなく、石鹸やオイル、食料品、ハチミツのほかに、本やステーショナリーやトートバッグなど、デザイン的にも優れた商品がたくさん集められている。さらに、「みなさんのお買い上げは公園のマネジメントに役立ちます」というサインが掲げられており、売り上げの一部が公園運営費に回されていることが明示されている。買い物をすれば公園が良くなる。買い物をすれば小学生たちが参加するプログラムが増える。こういうイメージを前面に打ち出したインテリアは、ショッピングという行為を消費者自身が正当化するきっかけを与えるという意味でうまい戦略だと感じる。
ウォーミングハットから歩いてクリシーフィールドへ。クリシーフィールドは5年前より自然再生が進んでいた。クリシーフィールドセンターは休日とあってディレクターが誰もいなかったが、ブックショップでクリシーフィールド関連の書籍を何冊か見つけたので購入した。また、いくつか面白そうなツールがあったので合わせて購入した。ここでオルムステッドに関する絵本を発見。「公園をつくった人」というタイトルで、オルムステッドの業績を子どもに分かりやすい絵本としてまとめたもの。日本でいえば本多静六さんの絵本が発売されるようなものだ。この種の本が発売されるというのは、ランドスケープアーキテクトの社会的な認知度を上げるとともに、次世代の担い手を広く醸成するという意味でうらやましいことだと感じる。
さらに歩いてプレシディオのパークセンターへ。ここはかつて軍の司令官が滞在した場所だったということで、大広間や会議室などを併設したかなり立派な建物である。ここにプレシディオが軍の基地としてどう発展してきたかが展示してあり、軍服を着たおじいさんたちがボランティアとして戦争の頃の話をしてくれる。ここにもストアがあって、軍関係の資料などが売られている。ここでゴールデンゲート国立公園全体の環境デザインがどう進められてきたのかをまとめた本を見つけたので購入。値段が分からなかったのでレジへ持っていくと3500円くらいだと教えてくれる。レジのおばさんは笑いながら「写真も載ってなくてモノクロで難しい文章ばかり書いてあるのに3500円というのは高すぎるね。私ならこんな本は買わないわ。アーバンデザインか都市計画の専門家しかこの種の本は買わないだろうね」という。あまり商品を売る気がないのか、あるいはこの本を手にした瞬間から僕の職業を見抜いていたのか。いずれにしても面白い売り方である。
帰りはローレンス・ハルプリンが設計したギラデリスクエアへ立ち寄る。先日発見した「無料ワイヤレス接続できます」という広場へ行って、持参したノートPCで接続を確認する。あまり電波は良くないが、確かに無料でインターネットに接続できる。接続したらブラウザを立ち上げ、ギラデリスクエアが提示する利用規約を読み、それを受け入れるというボタンを押すとインターネットにつながる。その際、トップページとして出てくるのがギラデリスクエアのページであり、今日のイベントやお買い得情報などがオシャレに提示される。無料でLANが使えるというのは、無料でトイレが使えるとか、無料で水飲み場が使えるというのと同じように、現代のオープンスペースに必要なインフラ的機能であると感じる。特に旅行者が多いベイエリアのオープンスペースであればなおさらである。
夜になってさらに冷え込んできたので、ダウンタウンへ戻ってGAPのセカンドラインであるOLD NAVYに駆け込む。ここはGAPより安い値段で服を売ってくれるアメリカのユニクロ的存在で、急に欲しくなった服を買うにはちょうどいい。防寒用にカットソーとニット帽を購入する。
夕食は久しぶりにバーガーキングへ。オーストラリアに住んでいるときもお世話になったハンバーガー屋さんで、かなり懐かしい味だった。ここのハンバーガーはなぜか炭火焼きの味がする。が、キッチンのなかで炭を使っている気配はない。昔から不思議だったが、今回改めて不思議な気分になった。なぜこれほど炭火焼きの味がするのか。すでに工場で炭火焼きとしてつくったハンバーグを各店舗に輸送して、店舗ではそれを過熱しているだけなのか。それとも、「炭フレーバー」なるものがあって、それをハンバーグに振りかけてパンに挟み込んでいるのか。前者であって欲しいと思いながら夕食を済ませた。
2009年5月24日日曜日
ダウンタウンからゴールデンゲートパークへ
造成された公園としては世界一の広さと言われているゴールデンゲートパークへ行く。もともと砂地だったこの場所に、根気よく樹木を植え続けた人がつくりだした公園として有名な場所だ。その公園に近年2つの建物が建った。ひとつはヘルツォーク+ド・ムーロン設計のデ・ヤング美術館。もうひとつはレンゾ・ピアノ設計のカリフォルニア科学アカデミー。2つの建物は広場を隔てて向かい合って建っている。デ・ヤング美術館はヘルツォークらしくファサードの素材に凝った建物で、凹凸のある銅板に大小2種類の円形の穴を無数に空けて全面を覆った建物である。バーゼルにある鉄道の通信塔のときと同じく、風化によって徐々に色が変わっていくことだろう。銅板なので、徐々に緑色へと変化していき、周囲を取り巻く公園の緑と同化していくものと考えられる。中庭や展望台が併設されているのだが、それぞれ寄贈者の名前を冠したガーデンやタワーになっていて、公園のベンチなどを個人が寄贈するだけではなく、美術館の中庭やタワーを寄贈するというアメリカ人の発想に驚く。
カリフォルニア科学アカデミーもレンゾ・ピアノらしく、エコシステムと建築の設備と空間の形態とを融合させたような建築である。外観は単に直方体のキューブに見えるが、なかには大きな球体が2つ入ったような構成になっていて、それぞれに個別のバイオスフィアをつくりだしている。この球体の頭が直方体のキューブから飛び出していて、屋上には2つのコブがある。この2つのコブも含めて屋上が緑化されているので、室内環境に配慮してあるのと同時に見晴らしのいい屋外空間を作り出している。
その後、2つの建物の南側にある植物園へ移動する。植物園のセンターには、植物に関する本がかなりたくさん揃えてある。ガーデニングなどの相談に応じるために、スタッフも2名常駐している。緑のことならあそこに相談しよう、と思えるだけのストックがあることが重要であり、実際に多くの人が緑関係の調べモノをしていた。日本の植物園でも、緑関係の研究者の蔵書を寄贈してもらうなどして、植物に関する知のストックを進めるべきである。
この日は日曜日だけあって、園内のいたるところでさまざまなイベントプログラムが展開されていた。美術館と科学アカデミーとの間にある広場では、絵画や写真の展示販売が行われており、そのとなりではクラシックのコンサートが行われている。さらに離れた場所にある橋の上の歩道ではダンスレッスンが行われている。これだけのプログラムがいたるところで展開されていれば、休みの日に「ちょっと公園にでも行ってみるか」という気になるだろう。「公園にでも行ってみるか」という発想には、「何かやっているかもしれないから公園にでも行ってみるか」という期待感が込められている。この種の期待を日本の公園がつくりだせているかどうか。パークマネジメントの必要性を実感した。
カリフォルニア科学アカデミーもレンゾ・ピアノらしく、エコシステムと建築の設備と空間の形態とを融合させたような建築である。外観は単に直方体のキューブに見えるが、なかには大きな球体が2つ入ったような構成になっていて、それぞれに個別のバイオスフィアをつくりだしている。この球体の頭が直方体のキューブから飛び出していて、屋上には2つのコブがある。この2つのコブも含めて屋上が緑化されているので、室内環境に配慮してあるのと同時に見晴らしのいい屋外空間を作り出している。
その後、2つの建物の南側にある植物園へ移動する。植物園のセンターには、植物に関する本がかなりたくさん揃えてある。ガーデニングなどの相談に応じるために、スタッフも2名常駐している。緑のことならあそこに相談しよう、と思えるだけのストックがあることが重要であり、実際に多くの人が緑関係の調べモノをしていた。日本の植物園でも、緑関係の研究者の蔵書を寄贈してもらうなどして、植物に関する知のストックを進めるべきである。
この日は日曜日だけあって、園内のいたるところでさまざまなイベントプログラムが展開されていた。美術館と科学アカデミーとの間にある広場では、絵画や写真の展示販売が行われており、そのとなりではクラシックのコンサートが行われている。さらに離れた場所にある橋の上の歩道ではダンスレッスンが行われている。これだけのプログラムがいたるところで展開されていれば、休みの日に「ちょっと公園にでも行ってみるか」という気になるだろう。「公園にでも行ってみるか」という発想には、「何かやっているかもしれないから公園にでも行ってみるか」という期待感が込められている。この種の期待を日本の公園がつくりだせているかどうか。パークマネジメントの必要性を実感した。
2009年5月23日土曜日
ゲーリーストリートからベイエリアへ
よく歩いた1日である。まずホテルを出て南下し、ピエール・ルイジ・ネルヴィが構造設計を担当したセントメリー教会を見学する。天井に十字のスリットが入っていて、そこから光が入り込んでくる教会だ。内装は三角形のプレキャストコンクリートが少しずつ角度を変えながら三次曲線を作り出しており、場所ごとに違った光の反射をつくりだしている。外部はトラバーチンで覆われ、内部はプレキャストコンクリート。高さ50メートル以上ある巨大な4枚の壁面が4つのパイロンによって支えられている構成は構造設計の力強さと美しさを実感させる。
さらに南下して、連邦庁舎やサンフランシスコ市役所界隈を見学し、そこから西へ向かってフィルモアストリートを北上する。フィルモアストリートは最近になってリノベーションなどが進んでいる地域で、大阪で言えば中崎町や中津界隈のような趣である。少しオシャレなお店などが並び、若い人たちが自分の店を持ち始めた雰囲気が初々しい。この道を北上すると、ジャズが盛んなエリアや日系人が多く住んでいるエリアを通り抜け、サンフランシスコ湾に面したベイエリアへと突き当たる。突き当たりにゴールデンゲート国立公園の本部があるというので訪れてみるが、日曜日なので職員は誰もいない。平日に再度訪れて、この付近の国立公園の全体像について確認してみたいと思う。
その東側に、1960年代にローレンス・ハルプリンがリノベーションに関わったギラデリスクエアがある。ここはサンフランシスコで有名なチョコレートメーカーの工場があった場所をショッピングセンターに改修した場所だが、40年以上経った今でもかなり人気のある場所だ。寒い日であるにも関わらず、スクエア内は観光客だらけで、チョコレートを販売する店には行列が出来ていた。5年前に訪れた際には気づかなかったことだが、スクエア内は無料ワイヤレスLANが接続できるというサインが掲載されていた。今日はPCを持ち歩いていないので、明日にでもつながるかどうかを確認してみたいと思う。また、最近サイン計画やVIを刷新したようで、統一した黄緑色のサインが分かりやすく配置されているのも好感が持てる。現在も北側の建物が改修中であり、改修が住み次第、住居として売り出す予定だという。すでに販売も開始していた。40年経った今も、ギラデリスクエアは進化し続けているようだ。
さらに近くにあるザ・キャナリーを訪れる。ギラデリスクエアと同じ時期に、ジョセフ・エシェリックが設計を担当したリノベーションショッピングセンター。かつてはデルモンテの工場だった場所だ。空間自体は悪くないのだが、こちらはギラデリスクエアに比べて閑散としていた。明らかにマネジメントの差である。テナントの種類などもギラデリスクエアに比べて見栄えがしないし、それぞれの店のしつらえもあまり活気が無い。設計が終わった後、その空間がどのようにマネジメントされていくのかによって、40年後の姿がこれほどまでに違ってくるのか、ということを実感する。
さらに東へ向かうとフィッシャーマンズワーフやピア39といった観光地があり、それを抜けるとハルプリン設計のリーバイスプラザがあるのだが、観光客の多さと気温低下の寒さに負けてリーバイスプラザへ行くのは諦める。バスに乗って中華街へ行って夕食を済ませる。アメリカの食事はどうしても飽きてしまうので、朝と昼はアメリカっぽい食べ物でもいいのだが、夜はアジア系の食べ物でないと満足できない。
さらに南下して、連邦庁舎やサンフランシスコ市役所界隈を見学し、そこから西へ向かってフィルモアストリートを北上する。フィルモアストリートは最近になってリノベーションなどが進んでいる地域で、大阪で言えば中崎町や中津界隈のような趣である。少しオシャレなお店などが並び、若い人たちが自分の店を持ち始めた雰囲気が初々しい。この道を北上すると、ジャズが盛んなエリアや日系人が多く住んでいるエリアを通り抜け、サンフランシスコ湾に面したベイエリアへと突き当たる。突き当たりにゴールデンゲート国立公園の本部があるというので訪れてみるが、日曜日なので職員は誰もいない。平日に再度訪れて、この付近の国立公園の全体像について確認してみたいと思う。
その東側に、1960年代にローレンス・ハルプリンがリノベーションに関わったギラデリスクエアがある。ここはサンフランシスコで有名なチョコレートメーカーの工場があった場所をショッピングセンターに改修した場所だが、40年以上経った今でもかなり人気のある場所だ。寒い日であるにも関わらず、スクエア内は観光客だらけで、チョコレートを販売する店には行列が出来ていた。5年前に訪れた際には気づかなかったことだが、スクエア内は無料ワイヤレスLANが接続できるというサインが掲載されていた。今日はPCを持ち歩いていないので、明日にでもつながるかどうかを確認してみたいと思う。また、最近サイン計画やVIを刷新したようで、統一した黄緑色のサインが分かりやすく配置されているのも好感が持てる。現在も北側の建物が改修中であり、改修が住み次第、住居として売り出す予定だという。すでに販売も開始していた。40年経った今も、ギラデリスクエアは進化し続けているようだ。
さらに近くにあるザ・キャナリーを訪れる。ギラデリスクエアと同じ時期に、ジョセフ・エシェリックが設計を担当したリノベーションショッピングセンター。かつてはデルモンテの工場だった場所だ。空間自体は悪くないのだが、こちらはギラデリスクエアに比べて閑散としていた。明らかにマネジメントの差である。テナントの種類などもギラデリスクエアに比べて見栄えがしないし、それぞれの店のしつらえもあまり活気が無い。設計が終わった後、その空間がどのようにマネジメントされていくのかによって、40年後の姿がこれほどまでに違ってくるのか、ということを実感する。
さらに東へ向かうとフィッシャーマンズワーフやピア39といった観光地があり、それを抜けるとハルプリン設計のリーバイスプラザがあるのだが、観光客の多さと気温低下の寒さに負けてリーバイスプラザへ行くのは諦める。バスに乗って中華街へ行って夕食を済ませる。アメリカの食事はどうしても飽きてしまうので、朝と昼はアメリカっぽい食べ物でもいいのだが、夜はアジア系の食べ物でないと満足できない。
2009年5月22日金曜日
大阪からサンフランシスコへ
午後から関西国際空港経由でサンフランシスコへ。時間が戻ってサンフランシスコ到着は午前11時。空港からBARTでCivic center駅へ。改札を出て地上へ上ると、駅前に国連広場という広場がある。噴水の周りで人々が思い思いの居方を体現しているのを見て、アメリカへ来たなぁ、と実感する。日本も屋外空間の使いこなし方がうまくなってきたのではないか、と思っていたのだが、やはりサンフランシスコの屋外空間で見る人々の使いこなし方は日本のそれとは違う。老若男女を問わず、それぞれが好きなように公共空間を使っている。
ホテルにチェックインしたあと、5年前に来たときにも行った建築系の書店「Stout William K. Architectural Books」へ。洋書の在庫が半端なく多いので、何時間居ても飽きない。1階には建築系の本があり、地下1階にはアーバンデザインやランドスケープデザイン系の本が並ぶ。ただし、今回気づいたことは少しでも古い本はほとんど置いていないということ。新しい本はかなり充実しているのだが、うまく売り切ってしまう戦略を持っているのだろう、少しでも古い本になると在庫が残っていないと言われる。結局、アマゾンで手に入らなくなった古い本をすべて探してもらったのだが、いずれも在庫がないとのこと。難しいところである。
近くの中華街で夕食。ラーメンと肉野菜炒めがご飯に乗ったものを食べる。サンフランシスコは、中華街のほかにベトナム人街や日本人街があって、食べるもののレパートリーが(アメリカにしては)多いので助かる。
夜になって急に冷えてきたのであわててGAPに飛び込んでセール中のカットソーを購入。近くにあるノースフェイスも気になって覗くと、防水仕様の巨大なキャリーカートが2万円で売っていた。かなり惹かれたが、巨大なキャリーカートを購入してしまうと日本から持ってきたスーツケースが持ち運べなくなる。日本では売っていないサイズの見かけない素材と仕様と値段なので相当買いたいのだが、少し検討してみたい。
ホテルにチェックインしたあと、5年前に来たときにも行った建築系の書店「Stout William K. Architectural Books」へ。洋書の在庫が半端なく多いので、何時間居ても飽きない。1階には建築系の本があり、地下1階にはアーバンデザインやランドスケープデザイン系の本が並ぶ。ただし、今回気づいたことは少しでも古い本はほとんど置いていないということ。新しい本はかなり充実しているのだが、うまく売り切ってしまう戦略を持っているのだろう、少しでも古い本になると在庫が残っていないと言われる。結局、アマゾンで手に入らなくなった古い本をすべて探してもらったのだが、いずれも在庫がないとのこと。難しいところである。
近くの中華街で夕食。ラーメンと肉野菜炒めがご飯に乗ったものを食べる。サンフランシスコは、中華街のほかにベトナム人街や日本人街があって、食べるもののレパートリーが(アメリカにしては)多いので助かる。
夜になって急に冷えてきたのであわててGAPに飛び込んでセール中のカットソーを購入。近くにあるノースフェイスも気になって覗くと、防水仕様の巨大なキャリーカートが2万円で売っていた。かなり惹かれたが、巨大なキャリーカートを購入してしまうと日本から持ってきたスーツケースが持ち運べなくなる。日本では売っていないサイズの見かけない素材と仕様と値段なので相当買いたいのだが、少し検討してみたい。
2009年5月18日月曜日
大阪へ
8時から益子町内を回って土祭の会場となる場所をチェック。9時に役場へ戻って法師人副町長に挨拶。9時30分から益子町長の大塚朋之さんと打合せ。studio-Lがどんな仕事をしているのか、市民が行政サービスに参画する意義は何か、土祭をどんなものにしたいのか、などについて意見交換する。実感したことは、若い町長はその存在だけで多くの可能性を与えてくれるということ。土祭をきっかけに、役場職員の結束力と益子町に住む人たちの参加力を高めて、「次につながる祭」をサポートしたいと思う。
益子町から東京へ移動して、12時30分ごろに平賀達也さんの事務所「ランドスケープ・プラス」にお邪魔する。平賀さんとは初対面。マルモ出版の尾内さんが紹介してくれた。同じくSGKの熊谷玄さんも紹介していただき、ランドスケープ・プラスのスタッフである小林さんと村瀬さんを交えて6人で「これからのランドスケープデザイン」について語り合った。語り合った場所は、ランドスケープ・プラスの事務所近くにある公園の芝生の上。平賀さんがサンドイッチとピクニックセットを準備してくれたので、とても開放的な気分で開放的な話ができた(感謝)。ここ3年ほど、手探りでstudio-Lが進めてきたことが、実は同世代でランドスケープデザインを志す人たちにも共感してもらえるものだったということが、驚きであり喜びであった。「風景をデザインする人」などという不遜な肩書きを掲げるランドスケープデザイナーは、きっと見せかけの風景を美しく装飾するだけの職能ではないはずだということ。風景というのは、とりもなおさずそこで生活する人たちの活動が結果的につくりだす様相の積み重ねだということ。そうであれば、花や木を植えるだけで風景の見栄えを良くすることだけがランドスケープデザイナーの仕事ではないということ。生活する人たちがつくりだす風景に少しだけ関わるとすれば住民参加という手法は無視できないということ。そんなことをみんなで確認しあえたことは大きな収穫だった。
15時からは赤坂の博報堂にて筧さんと打合せ。生活総研の古澤直木さんと斉藤竜太さんを紹介してもらう。これまで進めてきた震災+デザインの展覧会も終わり、ひと段落したところで次の企画などについて話し合った。6月頃には震災+デザインの経緯をまとめた本がNTT出版から発売される。それを契機に震災+デザインはさらに発展させていく予定だが、今年は少し違ったフレームで新しいプロジェクトを立ち上げようということで合意。また、大学と共同して人口減少社会の要請に応えるデザインプロジェクトも立ち上げようということになる。結果的に、①震災+デザインの発展版プロジェクト、②新たな課題に取り組むプロジェクト、③大学と共同するプロジェクトの3つのプロジェクトを動かすことになりそうだ。ますます楽しくなりそうだ。が、僕も筧さんも片方では博士論文を仕上げなければならない。新型インフルエンザで経済活動が麻痺している今だからこそ、論文作成に勤しまなければならない、との共通の意思を確認し合って打合せを終えた。
19時からは品川にてumariの古田秘馬さんと打合せ。共通の知り合いである建築家の西田司さんから間接的に古田さんの活躍は耳にしていたし、そのほかにもネットで調べ物をしていると「やるなぁ」と感心するプロジェクトに古田さんが関わっていたりして、前から一度ゆっくり話をしたいと思っていた人だ。古田さんとは、医療と食料と教育の問題を結びつけて新しいプロジェクトを生み出すことの重要性や、こうしたイシューがこれからの社会で最も求められるはずだということは誰もが感じ取っているにも関わらず、ここの領域の専門家しかいないので相互に結びつくことがないという問題点などを共有した。健康や福祉や医療については専門家がかなり検討しているものの、それを食べ物の点から解決しようとして農業に切り込む人がいない。環境学習に取り組む人はいても、それを医療と結びつける人がいない。どんな農作物をどのように育ててどう流通させてどう食べれば、健康によくて環境にいいのか。医療と食料と教育の3つを結びつけるプロジェクトを小さくてもいいので少しずつ進めていきたいと思う。まずは古田さんが6月末にオープンさせる六本木の農村カフェで、海士町や家島町で採れた野菜や魚を販売してみるなど、試験的なコラボから始めてみたいと思う。古田さん曰く、六本木の農村カフェは幕末の寺田屋や池田屋のように志士が集まる場所にしたいとのこと。実際、古田さんの仲間には木戸さんという桂小五郎の直系五代目がいるということで、帰る直前になって幕末の話で大いに盛り上がった。
帰りの新幹線はガラガラ。インフルエンザの感染者が加速度的に増えているこの時期、東京から京阪神へ向かう人は少ないということを実感する。新幹線内でメールをチェックしていると、ランチをご馳走になった平賀さんからも幕末の志士のように共闘しようぜ、というメールが。僕の幕末ブームがますます加速しそうである。
益子町から東京へ移動して、12時30分ごろに平賀達也さんの事務所「ランドスケープ・プラス」にお邪魔する。平賀さんとは初対面。マルモ出版の尾内さんが紹介してくれた。同じくSGKの熊谷玄さんも紹介していただき、ランドスケープ・プラスのスタッフである小林さんと村瀬さんを交えて6人で「これからのランドスケープデザイン」について語り合った。語り合った場所は、ランドスケープ・プラスの事務所近くにある公園の芝生の上。平賀さんがサンドイッチとピクニックセットを準備してくれたので、とても開放的な気分で開放的な話ができた(感謝)。ここ3年ほど、手探りでstudio-Lが進めてきたことが、実は同世代でランドスケープデザインを志す人たちにも共感してもらえるものだったということが、驚きであり喜びであった。「風景をデザインする人」などという不遜な肩書きを掲げるランドスケープデザイナーは、きっと見せかけの風景を美しく装飾するだけの職能ではないはずだということ。風景というのは、とりもなおさずそこで生活する人たちの活動が結果的につくりだす様相の積み重ねだということ。そうであれば、花や木を植えるだけで風景の見栄えを良くすることだけがランドスケープデザイナーの仕事ではないということ。生活する人たちがつくりだす風景に少しだけ関わるとすれば住民参加という手法は無視できないということ。そんなことをみんなで確認しあえたことは大きな収穫だった。
15時からは赤坂の博報堂にて筧さんと打合せ。生活総研の古澤直木さんと斉藤竜太さんを紹介してもらう。これまで進めてきた震災+デザインの展覧会も終わり、ひと段落したところで次の企画などについて話し合った。6月頃には震災+デザインの経緯をまとめた本がNTT出版から発売される。それを契機に震災+デザインはさらに発展させていく予定だが、今年は少し違ったフレームで新しいプロジェクトを立ち上げようということで合意。また、大学と共同して人口減少社会の要請に応えるデザインプロジェクトも立ち上げようということになる。結果的に、①震災+デザインの発展版プロジェクト、②新たな課題に取り組むプロジェクト、③大学と共同するプロジェクトの3つのプロジェクトを動かすことになりそうだ。ますます楽しくなりそうだ。が、僕も筧さんも片方では博士論文を仕上げなければならない。新型インフルエンザで経済活動が麻痺している今だからこそ、論文作成に勤しまなければならない、との共通の意思を確認し合って打合せを終えた。
19時からは品川にてumariの古田秘馬さんと打合せ。共通の知り合いである建築家の西田司さんから間接的に古田さんの活躍は耳にしていたし、そのほかにもネットで調べ物をしていると「やるなぁ」と感心するプロジェクトに古田さんが関わっていたりして、前から一度ゆっくり話をしたいと思っていた人だ。古田さんとは、医療と食料と教育の問題を結びつけて新しいプロジェクトを生み出すことの重要性や、こうしたイシューがこれからの社会で最も求められるはずだということは誰もが感じ取っているにも関わらず、ここの領域の専門家しかいないので相互に結びつくことがないという問題点などを共有した。健康や福祉や医療については専門家がかなり検討しているものの、それを食べ物の点から解決しようとして農業に切り込む人がいない。環境学習に取り組む人はいても、それを医療と結びつける人がいない。どんな農作物をどのように育ててどう流通させてどう食べれば、健康によくて環境にいいのか。医療と食料と教育の3つを結びつけるプロジェクトを小さくてもいいので少しずつ進めていきたいと思う。まずは古田さんが6月末にオープンさせる六本木の農村カフェで、海士町や家島町で採れた野菜や魚を販売してみるなど、試験的なコラボから始めてみたいと思う。古田さん曰く、六本木の農村カフェは幕末の寺田屋や池田屋のように志士が集まる場所にしたいとのこと。実際、古田さんの仲間には木戸さんという桂小五郎の直系五代目がいるということで、帰る直前になって幕末の話で大いに盛り上がった。
帰りの新幹線はガラガラ。インフルエンザの感染者が加速度的に増えているこの時期、東京から京阪神へ向かう人は少ないということを実感する。新幹線内でメールをチェックしていると、ランチをご馳走になった平賀さんからも幕末の志士のように共闘しようぜ、というメールが。僕の幕末ブームがますます加速しそうである。
撮影:ランドスケープ・プラス |
2009年5月17日日曜日
益子へ
10時から千葉県市川市にて雑誌『ランドスケープデザイン』の鼎談企画によりランドスケープデザイナーの廣瀬俊介さんと長谷川浩巳さんと話をする。廣瀬さんのアプローチは、イアン・マクハーグとローレンス・ハルプリンの手法を重ね合わせたようなもの。地域の生態的な関係性や人文的な関係性を丁寧に紐解き、それをGIS上で重ね合わせるとともに(マクハーグ的アプローチ)、アイレベルで見える風景の構造をスケッチとコメントで明確化することによって「風景の成り立ち方」を住民の人たちと共有する(ハルプリン的アプローチ)。もちろん、アイレベルでのスケッチやコメントはGISによる広域的な風土の特性と関係したものになっている。これによって、風景を読み取ること、自然条件や人文条件を考慮したプランニングを進めること、そのプロセスに住んでいる人を巻き込むことなどが可能になり、まさにランドスケープデザインの模範解答が生まれる。こうしたアプローチを地道に進める廣瀬さんは、とてもまじめな人であり、真剣な人であり、正しい人だという印象を受けた。そんな廣瀬さんだからこそ、今の大学教育に対する不満もあるだろうし、今のランドスケープデザイナーの仕事に対する不満もあるだろう。しかし、自分の仕事を外部要因のせいにして言い訳しない廣瀬さんの態度はとてもすがすがしいし、見習うべき生き方だと感じた。
その後、東京から益子町へ移動。17時からスターネットの馬場浩史さんに会って秋に予定している「土祭(ひじさい)」に関する打合せ。馬場さんと会うのは2度目だが、とてもおおらかな笑顔で迎え入れてくれる暖かい人で、こんな大人になりたいなぁ、と思うような人である。焼き物のまち益子町において、焼き物だけでなく農業や林業など、「土」に関わる人たちがつながることのできる祭をプロデュースしている。益子町役場の職員や住民が参加して、アーティストなどと協働しながら祭をつくりあげていくという趣旨から、僕たちも参加の枠組みづくりに参加することになった。すでにstudio-L Tokyoの岡崎エミが先行して益子に入り、土祭のフレームなどをつくりつつある。今後は大阪からも西上ありさが参入し、チームビルディングや運営マニュアルづくりなどを役場職員や住民などと一緒に進める予定だ。
18時からは、宿に入って役場の人たちと懇親会。益子町役場の産業観光課の三宅課長、吉村課長補佐、加藤係長、板野主任、水沼氏とともに、益子のまちづくりや土祭に対する想いなどを共有した。このときの食事はスターネットがつくって配達してくれた。これまでに見たことも味わったこともないような料理ばかりで、かなり楽しむことができた。特に、土地で採れた新鮮な野菜をつかった料理は、「素材の味を活かす」というステレオタイプなコンセプトが、しかし信じられないほどの力を持つということを実感させてくれるすばらしいものだった。また、役場の吉村課長補佐が自宅で手打ちしてくれた蕎麦もまたとても美味しいもので、これなら何度でも益子へ来たいと思わせる味(と人柄)を堪能させてもらった。
その後、東京から益子町へ移動。17時からスターネットの馬場浩史さんに会って秋に予定している「土祭(ひじさい)」に関する打合せ。馬場さんと会うのは2度目だが、とてもおおらかな笑顔で迎え入れてくれる暖かい人で、こんな大人になりたいなぁ、と思うような人である。焼き物のまち益子町において、焼き物だけでなく農業や林業など、「土」に関わる人たちがつながることのできる祭をプロデュースしている。益子町役場の職員や住民が参加して、アーティストなどと協働しながら祭をつくりあげていくという趣旨から、僕たちも参加の枠組みづくりに参加することになった。すでにstudio-L Tokyoの岡崎エミが先行して益子に入り、土祭のフレームなどをつくりつつある。今後は大阪からも西上ありさが参入し、チームビルディングや運営マニュアルづくりなどを役場職員や住民などと一緒に進める予定だ。
18時からは、宿に入って役場の人たちと懇親会。益子町役場の産業観光課の三宅課長、吉村課長補佐、加藤係長、板野主任、水沼氏とともに、益子のまちづくりや土祭に対する想いなどを共有した。このときの食事はスターネットがつくって配達してくれた。これまでに見たことも味わったこともないような料理ばかりで、かなり楽しむことができた。特に、土地で採れた新鮮な野菜をつかった料理は、「素材の味を活かす」というステレオタイプなコンセプトが、しかし信じられないほどの力を持つということを実感させてくれるすばらしいものだった。また、役場の吉村課長補佐が自宅で手打ちしてくれた蕎麦もまたとても美味しいもので、これなら何度でも益子へ来たいと思わせる味(と人柄)を堪能させてもらった。
2009年5月16日土曜日
海士から
朝8時から船に乗って海士町から松江市へ移動。海士町の山内町長が一時的に入院している病院を訪れてお見舞いと総合計画の完成を報告した。町長は思いのほか元気で、2日後に控えた退院後のことについて意欲的に話してくれた。総合計画についても、策定に関わってくれた住民のみんなとともに具体的な事業を進めるためにいろいろな仕掛けや仕組みを考えることの重要性を確認した。総合計画の実効性を高めるべく、僕たちも出来る限り協力するつもりである。
午後から出雲空港へ向かい東京へ移動。夕方早めにホテルへチェックインして海士町や益子町でのプロジェクトの今後について整理する。また、インフルエンザの影響が強まってきた神戸や大阪で開催予定の「探られる島」、「水都大阪2009」、「震災+デザイン」、「ホヅプロ」などのプロジェクトについて、大阪のスタジオと連絡しながらスケジュールを調整した。
午後から出雲空港へ向かい東京へ移動。夕方早めにホテルへチェックインして海士町や益子町でのプロジェクトの今後について整理する。また、インフルエンザの影響が強まってきた神戸や大阪で開催予定の「探られる島」、「水都大阪2009」、「震災+デザイン」、「ホヅプロ」などのプロジェクトについて、大阪のスタジオと連絡しながらスケジュールを調整した。
2009年5月15日金曜日
海士にて
朝9時から海士町役場にて総合計画について松前課長と打合せ。総合振興計画を担当してくれていた松前氏が課長補佐から課長になったことはとても喜ばしいことである。さらに総合計画の実効性を高めるため、まちづくり基金のあり方や総合計画に謳われている事業の進捗をチェックする組織のあり方について提案する。
午後から、新しく海士町議会の議長になった中村氏に挨拶する。その後、「めぐりの環」の阿部氏と秋に開催予定の名水サミットについて簡単な打合せ。「水の取り扱い」や「水の使いこなし方」について議論できるサミットにしたいという話をした。
夕方から、総合計画の策定に住民側の代表として関わってくれた城之内氏に総合計画の完成を報告する。Iターンとして海士町に定住し、手探りで島の仕事や地域活動に取り組んできた城之内氏の生き方には学ぶべき点がたくさんある。僕たちのように地域の外部から落下傘的に関わる人だからこそできることもあると自負しているが、その土地に入り込んで自分の生活を成り立たせつつ、まちづくりに関わっている人にはどこまで行ってもかなわないな、と思うことが多い。特に総合計画を策定するプロセスでは、地域で生活するいろいろな人の想いに配慮した城之内氏の意見調整能力の高さと意思決定にかなり救われた。こういう人と一緒に仕事ができると、その仕事が楽しくなるとともに、そのまちが好きになることが多い。今後も引き続き意見交換させてもらいたい人である。
夜から、宿泊先である但馬屋の宮崎氏と商品開発に関する意見交換。特に商品のパッケージデザインについて、海産物の商品パッケージが赤や金や黒を多用するのに対して、宮崎氏のパッケージはシンプルに白や透明を基調として商品自体を見せる戦略にしてはどうかと伝える。土産物店のディスプレイに並ぶ派手な商品のなかにあっては、むしろシンプルなほうが目に留まりやすい。派手さで勝負するプラスのデザインではなく、色の数を減らすマイナスのデザインで特化する意義を共有した。
午後から、新しく海士町議会の議長になった中村氏に挨拶する。その後、「めぐりの環」の阿部氏と秋に開催予定の名水サミットについて簡単な打合せ。「水の取り扱い」や「水の使いこなし方」について議論できるサミットにしたいという話をした。
夕方から、総合計画の策定に住民側の代表として関わってくれた城之内氏に総合計画の完成を報告する。Iターンとして海士町に定住し、手探りで島の仕事や地域活動に取り組んできた城之内氏の生き方には学ぶべき点がたくさんある。僕たちのように地域の外部から落下傘的に関わる人だからこそできることもあると自負しているが、その土地に入り込んで自分の生活を成り立たせつつ、まちづくりに関わっている人にはどこまで行ってもかなわないな、と思うことが多い。特に総合計画を策定するプロセスでは、地域で生活するいろいろな人の想いに配慮した城之内氏の意見調整能力の高さと意思決定にかなり救われた。こういう人と一緒に仕事ができると、その仕事が楽しくなるとともに、そのまちが好きになることが多い。今後も引き続き意見交換させてもらいたい人である。
夜から、宿泊先である但馬屋の宮崎氏と商品開発に関する意見交換。特に商品のパッケージデザインについて、海産物の商品パッケージが赤や金や黒を多用するのに対して、宮崎氏のパッケージはシンプルに白や透明を基調として商品自体を見せる戦略にしてはどうかと伝える。土産物店のディスプレイに並ぶ派手な商品のなかにあっては、むしろシンプルなほうが目に留まりやすい。派手さで勝負するプラスのデザインではなく、色の数を減らすマイナスのデザインで特化する意義を共有した。
2009年5月14日木曜日
海士へ
朝からバスにて島根県へ移動。松江経由で海士町に着いたのは17時ごろ。まずは新しく教育委員会地域共育課の課長になった松前氏に挨拶する。また、新たに地域共育課のメンバーに加わった古山氏、名越氏、勇木さんに挨拶する。その後、澤田副町長と松前課長と懇親会。総合振興計画の完成を報告する。これまで副町長とゆっくり話をする機会がなかったこともあり、総合振興計画の策定経緯や特徴などについて説明した。
2009年4月22日水曜日
「探られる島」プロジェクト ファイナルです!
離島担当の西上です。
今年も兵庫県姫路市家島で「探られる島」プロジェクト(ファイナル!)を開催いたします。「探られる島」は5年で終わりにしようと思っていたので、今年で最後です。
関西系の離島のまちづくりの神髄をみたい人は、ぜひ参加してください。
テーマは「いえしまの仕事を探る」となりました!
今年は「島民に密着」して、島民の仕事(漁師、旅館、砕石、採石、ガット船、主婦、魚屋など)を宣伝するポスターをつくります。また、ポスター展をいえしまの銀座通り商店街で開催する予定です。
さらに今年は「探られる島」ファイナルなので、慶應義塾大学環境情報学部の加藤研究室との共催で開催します。
では、以下募集内容と日程などです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■募集対象者
大学生(大学院、短大、専門学校等を含む)および若手社会人でまちづくり、漁業、特産品づくり、観光、デザイン等に興味を持つ人(専攻・専門は問いません)
■日程
・プロジェクト1日目(プロジェクト説明会)
日時:5月9日(土) 14:00~17:00 場所:大阪産業大学梅田サテライト
・プロジェクト2~4日目(フィールドワーク)
日時:5月22日(金)~24日(日) 場所:家島(集合:姫路港)
・プロジェクト5日目(成果まとめ)
日時:5月30日(土) 場所:難波市民学習センター
・プロジェクト6日目(終了式+打ち上げ)
日時:7月4日(土) 14:00~17:00 場所:難波市民学習センター
■講師
プロジェクト2~4日目
山﨑 亮さん (「足をとめてしまう写真」の撮り方講座)
加藤 文俊さん (「おじゃまします」について考える講座)
オオニシ タクヤ さん (「雑然とした思考」から面白さを発見する講座)
■参加費
受講料として5,000円いただきます。
ただし、以下の費用は各自負担となります。(以下は目安の金額です)
・宿泊費(2泊朝夕食付):16,000円
・船代(姫路港⇔真浦港): 1,800円
・家島3日間での昼食代
・姫路港までの交通費
■募集定員
30名程度
応募者が定員数を超えた場合は、事務局側で選考させていただきますことをご了承ください。
■プロジェクト参加申し込み方法
以下のページから申し込みをしてください。
http://www.npo-eden.jp/studio-s/main.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ということで、今年も「探られる島」プロジェクトをどうぞよろしくお願いいたします。
※このメールは転送大歓迎です!!
2009年4月17日金曜日
studio-Lもにぎやかになりました。
4月から2人の新しいメンバーが増えました。また、東京とブラジルのサンパウロにstudio-L Tokyoとstudio-L Sao Pauloもできました。サンパウロは地元の人がホームページを読めるように新たにホームページも準備もしました。そんなstudio-Lネットワークの拡大もあり、この日に歓迎会を開くことになりました。
この日のメニューは手巻き寿司。普通、手巻き寿司ならえび、いくら、サーモンなどの海鮮をイメージします。しかし、この日のメニューは違いました。生ハム、キムチ、きゅうり、納豆等の品々が打ち合わせ兼食卓机に並びました。それに加えて、秋刀魚や味噌汁も並びました。
そうそう、忘れてはならないのがタケノコです。この日取れたてのタケノコは西上、神庭が苦労して取ってきたものです。その貴重なタケノコを今日歓迎される立場の2人が苦労しながら調理したものです。これは刺身でおいしくいただきました。
少し拡大したstudio-L新体制で、今年度も楽しくプロジェクトに取り組んでいきたいと思います。
この日のメニューは手巻き寿司。普通、手巻き寿司ならえび、いくら、サーモンなどの海鮮をイメージします。しかし、この日のメニューは違いました。生ハム、キムチ、きゅうり、納豆等の品々が打ち合わせ兼食卓机に並びました。それに加えて、秋刀魚や味噌汁も並びました。
そうそう、忘れてはならないのがタケノコです。この日取れたてのタケノコは西上、神庭が苦労して取ってきたものです。その貴重なタケノコを今日歓迎される立場の2人が苦労しながら調理したものです。これは刺身でおいしくいただきました。
少し拡大したstudio-L新体制で、今年度も楽しくプロジェクトに取り組んでいきたいと思います。
2009年4月8日水曜日
雑記
4月7日(火)
11:00から、トビムシの竹本さんとstudio-Lにて打合せ。本日から、トビムシが主宰する「共有の森ファンド」の受付が始まった。日本の森林が抱えるさまざまな問題を解決するための、新しいムーブメントになることを祈る。とてもユニークな取組みだといえよう。
20:00から、大阪市立大学の瀬田さんとstudio-Lにて打合せ。都市計画学会の論文締め切りまで3週間と迫ったところで、何か論文のネタになるようなデータが無いかスタジオ中探し回る。めぼしいデータが無いため、今回の論文は諦めようかなぁ、という気になる。が、年に一度の都市計画学会論文なので、できれば何かまとめておきたいという気もする。もう少しねばってみたい。
4月8日(水)
朝から、ひょうご震災記念21世紀研究機構へ。最終報告書の内容を詰める。また、政策提言部分について、研究協力者の方々へメールでファイルを送付して確認してもらう。
14:00から、博報堂の筧さんと打合せ。今年度のプロジェクトについてのスケジュールを確認する。今年も面白いプロジェクトを展開することになりそうだ。また、昨年度の「震災+デザイン」に関する本についても、タイトルや帯の文章などを検討した。
18:10から近畿大学で講義。のはずだったのだが、事務局のミスで僕の講義が16:30から始まることになっていたとのこと。学生たちはしばらく講義室で待っていたが、僕が来ないので休講と判断して帰ったという。近畿大学と僕との間では18:10から19:40までの講義ということになっていたのに、学生には16:30からだとアナウンスしてしまったそうだ。来週からは18:10からの講義なので、学生のみなさんには時間を間違えずに出講してもらいたい。
19:00から、スタジオにて泉佐野丘陵緑地のパーククラブ養成講座に関する打合せ。有馬富士公園のあそびの王国を設計する際にお世話になったプレイリーダーの川口さん(その後、ユニセフパークプロジェクトでもお世話になる)がスタジオへ来てくれて、養成講座の内容について相談した。
20:00から、スタジオにて「けんちくの手帖」の打合せ。新たに学生メンバーが参加することになったけんちくの手帖チームが集まって、当日の役割分担やフリーペーパーのデザインなど、新しい枠組みについて検討する。
11:00から、トビムシの竹本さんとstudio-Lにて打合せ。本日から、トビムシが主宰する「共有の森ファンド」の受付が始まった。日本の森林が抱えるさまざまな問題を解決するための、新しいムーブメントになることを祈る。とてもユニークな取組みだといえよう。
20:00から、大阪市立大学の瀬田さんとstudio-Lにて打合せ。都市計画学会の論文締め切りまで3週間と迫ったところで、何か論文のネタになるようなデータが無いかスタジオ中探し回る。めぼしいデータが無いため、今回の論文は諦めようかなぁ、という気になる。が、年に一度の都市計画学会論文なので、できれば何かまとめておきたいという気もする。もう少しねばってみたい。
4月8日(水)
朝から、ひょうご震災記念21世紀研究機構へ。最終報告書の内容を詰める。また、政策提言部分について、研究協力者の方々へメールでファイルを送付して確認してもらう。
14:00から、博報堂の筧さんと打合せ。今年度のプロジェクトについてのスケジュールを確認する。今年も面白いプロジェクトを展開することになりそうだ。また、昨年度の「震災+デザイン」に関する本についても、タイトルや帯の文章などを検討した。
18:10から近畿大学で講義。のはずだったのだが、事務局のミスで僕の講義が16:30から始まることになっていたとのこと。学生たちはしばらく講義室で待っていたが、僕が来ないので休講と判断して帰ったという。近畿大学と僕との間では18:10から19:40までの講義ということになっていたのに、学生には16:30からだとアナウンスしてしまったそうだ。来週からは18:10からの講義なので、学生のみなさんには時間を間違えずに出講してもらいたい。
19:00から、スタジオにて泉佐野丘陵緑地のパーククラブ養成講座に関する打合せ。有馬富士公園のあそびの王国を設計する際にお世話になったプレイリーダーの川口さん(その後、ユニセフパークプロジェクトでもお世話になる)がスタジオへ来てくれて、養成講座の内容について相談した。
20:00から、スタジオにて「けんちくの手帖」の打合せ。新たに学生メンバーが参加することになったけんちくの手帖チームが集まって、当日の役割分担やフリーペーパーのデザインなど、新しい枠組みについて検討する。
2009年2月28日土曜日
震災+design 展示発表会
◆震災+design 展示発表会
日時: 2009年3月22-23日 11:00-20:00
場所: 東京ミッドタウン・デザインハブ
〒107- 6205 東京都港区赤坂9 -7-1 ミッドタウン・タワー5F
展示内容:優秀15案を含む約50デザイン案のボード、模型
主催: hakuhodo+design (株) studio-L
共催: 東京ミッドタウン・デザインハブ
協力: 九州大学大学院芸術工学研究院
ひょうご震災記念21世紀研究機構
人と防災未来センター
詳しくはこちら
日時: 2009年3月22-23日 11:00-20:00
場所: 東京ミッドタウン・デザインハブ
〒107- 6205 東京都港区赤坂9 -7-1 ミッドタウン・タワー5F
展示内容:優秀15案を含む約50デザイン案のボード、模型
主催: hakuhodo+design (株) studio-L
共催: 東京ミッドタウン・デザインハブ
協力: 九州大学大学院芸術工学研究院
ひょうご震災記念21世紀研究機構
人と防災未来センター
詳しくはこちら
2009年2月27日金曜日
続・手の内側
◆ROUNDABOUT JOURNAL 公開ディスカッション
<続・手の内側>
1月31日に行われたLIVE ROUNDABOUT JOURNAL 2009の総括ディスカッションで浮かび
上がった論点を報告し、新たにSPACE SPACEのおふたりを迎え、「手の内側」をめぐ
る問題を掘り下げつつ、議論の次なる展開を模索する
日時:3月7日(土) 15:30会場16:00開始
会場:INAX the TILE SPACE
ゲスト:SPACE SPACE, dot architects, 柳原照弘、山崎亮
モデレート:藤村龍至, TEAM ROUNDABOUT
主催:TEAM ROUNDABOUT
協力:株式会社INAX
申し込み:不要
定員:80名(当日先着順)
お問い合わせ:INAX the TILE SPACE
TEL:06-6539-3721
会場アクセス:
大阪市西区新町1-7-1 INAX大阪ビル2F
http://dds.inax.co.jp/tile_space/
地下鉄四つ橋線「四ツ橋」駅
長堀鶴見緑地線「心斎橋」駅
1-A出口から徒歩2分
「四つ橋」の交差点から北へ1つ目の信号 南西角
<続・手の内側>
1月31日に行われたLIVE ROUNDABOUT JOURNAL 2009の総括ディスカッションで浮かび
上がった論点を報告し、新たにSPACE SPACEのおふたりを迎え、「手の内側」をめぐ
る問題を掘り下げつつ、議論の次なる展開を模索する
日時:3月7日(土) 15:30会場16:00開始
会場:INAX the TILE SPACE
ゲスト:SPACE SPACE, dot architects, 柳原照弘、山崎亮
モデレート:藤村龍至, TEAM ROUNDABOUT
主催:TEAM ROUNDABOUT
協力:株式会社INAX
申し込み:不要
定員:80名(当日先着順)
お問い合わせ:INAX the TILE SPACE
TEL:06-6539-3721
会場アクセス:
大阪市西区新町1-7-1 INAX大阪ビル2F
http://dds.inax.co.jp/tile_space/
地下鉄四つ橋線「四ツ橋」駅
長堀鶴見緑地線「心斎橋」駅
1-A出口から徒歩2分
「四つ橋」の交差点から北へ1つ目の信号 南西角
2009年2月26日木曜日
第6回東海地区卒業設計展
◆第6回東海地区卒業設計展
日時:
3月21日 展示(10:00−18:00)
3月22日 展示(10:00ー)、講評会(15:00ー19:00)
会場:名古屋市立大学 千種キャンパス
ゲスト:
五十嵐太郎(イガラシタロウ)
1967年、パリ(フランス)生まれ。建築史・建築批評家。1990年、東京大学工学部建築学科卒業。1992年、東京大学大学院修士課程修了。博士(工学)。現在、東北大学准教授。第11回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示コミッショナーを務める。著書=『終わりの建築/始まりの建築』(INAX出版)、『近代の神々と建築』(廣済堂出版)、『戦争と建築』(晶文社)、『現代建築のパースペクティブ』(光文社)、『美しい都市・醜い都市』(中公新書ラクレ)、『現代建築に関する16章』(講談社現代新書)、『新編 新宗教と巨大建築』(筑摩書房)、『「結婚式教会」の誕生』(春秋社)ほか多数。
藤村龍至(フジムラリュウジ)
1976年東京生まれ。2000年東京工業大学工学部社会工学科卒業。2002年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2002-2003年ベルラーヘ・インスティテュート(オランダ)。2002-2005年ISSHO建築設計事務所共同主宰。2003-2008年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻(塚本研究室)博士課程。2005年藤村龍至建築設計事務所設立。
山崎亮(ヤマザキリョウ)
studio-L代表。ランドスケープデザイナーとして公共空間のデザインに携わる。また、完成した公共空間を使いこなすためのプログラムデザインやプロジェクトマネジメントにも携わる。並行して「オープンスペースのマネジメント」について東京大学大学院で研究中。京都造形芸術大学/京都市立芸術大学/近畿大学/大阪工業技術専門学校講師。(財)ひょうご震災記念21世紀研究機構主任研究員。共著書に、『マゾヒスティックランドスケープ(学芸出版社)』『都市環境デザインの仕事(学芸出版社)』『地域創造へのアプローチ(IBCコーポレーション)』などがある。
吉村靖孝(ヨシムラヤスタカ)
吉村靖孝建築設計事務所代表。関東学院大学・早稲田大学芸術学校非常勤講師。1972年 愛知県豊田市生まれ。1995年 早稲田大学理工学部卒業。1997年 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。1999年〜2001年 文化庁派遣芸術家在外研修員としてMVRDV在籍。2001年 吉村真代、吉村英孝とともにSUPER-OS設立。2002年 早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程満期退学。2005年 吉村靖孝建築設計事務所設立。
主な著作:EX-CONTAINER(グラフィック社)、超合法建築図鑑(彰国社)、 MVRDV式(彰国社)、東京建築MAP2(TOTO出版)監修
日時:
3月21日 展示(10:00−18:00)
3月22日 展示(10:00ー)、講評会(15:00ー19:00)
会場:名古屋市立大学 千種キャンパス
ゲスト:
五十嵐太郎(イガラシタロウ)
1967年、パリ(フランス)生まれ。建築史・建築批評家。1990年、東京大学工学部建築学科卒業。1992年、東京大学大学院修士課程修了。博士(工学)。現在、東北大学准教授。第11回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示コミッショナーを務める。著書=『終わりの建築/始まりの建築』(INAX出版)、『近代の神々と建築』(廣済堂出版)、『戦争と建築』(晶文社)、『現代建築のパースペクティブ』(光文社)、『美しい都市・醜い都市』(中公新書ラクレ)、『現代建築に関する16章』(講談社現代新書)、『新編 新宗教と巨大建築』(筑摩書房)、『「結婚式教会」の誕生』(春秋社)ほか多数。
藤村龍至(フジムラリュウジ)
1976年東京生まれ。2000年東京工業大学工学部社会工学科卒業。2002年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2002-2003年ベルラーヘ・インスティテュート(オランダ)。2002-2005年ISSHO建築設計事務所共同主宰。2003-2008年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻(塚本研究室)博士課程。2005年藤村龍至建築設計事務所設立。
山崎亮(ヤマザキリョウ)
studio-L代表。ランドスケープデザイナーとして公共空間のデザインに携わる。また、完成した公共空間を使いこなすためのプログラムデザインやプロジェクトマネジメントにも携わる。並行して「オープンスペースのマネジメント」について東京大学大学院で研究中。京都造形芸術大学/京都市立芸術大学/近畿大学/大阪工業技術専門学校講師。(財)ひょうご震災記念21世紀研究機構主任研究員。共著書に、『マゾヒスティックランドスケープ(学芸出版社)』『都市環境デザインの仕事(学芸出版社)』『地域創造へのアプローチ(IBCコーポレーション)』などがある。
吉村靖孝(ヨシムラヤスタカ)
吉村靖孝建築設計事務所代表。関東学院大学・早稲田大学芸術学校非常勤講師。1972年 愛知県豊田市生まれ。1995年 早稲田大学理工学部卒業。1997年 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。1999年〜2001年 文化庁派遣芸術家在外研修員としてMVRDV在籍。2001年 吉村真代、吉村英孝とともにSUPER-OS設立。2002年 早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程満期退学。2005年 吉村靖孝建築設計事務所設立。
主な著作:EX-CONTAINER(グラフィック社)、超合法建築図鑑(彰国社)、 MVRDV式(彰国社)、東京建築MAP2(TOTO出版)監修
2009年2月25日水曜日
雑記
10:00から、九段下のアミタにて新しく株式会社トビムシを立ち上げた竹本吉輝さんとミーティング。森林の適正管理に関する認証制度と、実際の森林施業のノウハウを組み合わせることによって、間伐材や地域産材の価値を高めるとともに、その土地の価値や地域の価値自体を高めようという新しい事業に取り組むという。聞けば新会社にはアミタの精鋭部隊が参画しているとのこと。森林、環境、法律、投資など、さまざまなジャンルの専門家がチームをつくって、中山間地域の資産価値を高めるスキームを構築している。すでに第1号案件が動き出しているとのことで、これが成功すれば間違いなく一つのモデルを提示することになるだろうし、第2号、第3号の案件も動き出すことになるだろう。今後の展開が楽しみである。また、事業を展開するなかで必要となる冊子およびWEBの編集やデザイン、地元住民が参加するワークショップなどの企画や運営などについては、適宜プロジェクトベースで一緒に仕事をしようという話になった。こうした新しい試みに参画できることはとても嬉しい。
13:00から、日比谷パティオにてumariの古田秘馬さんと電通の瀧川裕太さんに雑誌『OSOTO』の記事のため取材させてもらう。古田さんとは昨年の忘年会で同席したものの、あまり話ができなかったため「日を改めていろいろ話しましょう」という話をしていたところだった。日比谷パティオのコンセプトを深く聞けば聞くほど、OSOTOのコンセプトとぴったり一致する。これからの日本の社会について考えれば、行政や大企業に頼りっぱなしの社会は成立しない。だから、自立した市民が増えることに期待するしかない。しかし、かつての学生運動のように「○○でなければならない」という正しさだけを説くのでは賛同してくれる人は少ない。正しいし、楽しいし、好きだと思えることでなければ、主体的に動く市民を増やすことができない。そのためには、あまりに正しすぎるわけにもいかないが、薄っぺらすぎるわけにもいかない。そんな絶妙なプログラムデザインが必要だ、という問題意識を、僕と古田さんは共有していると感じた。この人もぜひ一緒に仕事をしてみたいと思う人のひとりだ。
16:00から、九段下へ戻って春蒔プロジェクトの田中陽明さんに会う。ライターの澤田さんにお世話になった「新世代の建築家・デザイナー100人」に掲載されていた田中さんの仕事に大変興味を持っていたのだが、たまたま午前中に打合せで訪れたアミタの隣が田中さんの事務所が運営している「co-lab」の建物だったのである。さっそく澤田さんに電話して田中さんのアポを取ってもらって会いに行く。田中さんに会ってお話するうちに、実は以前お会いしたことがあったということに気づく。そのころから、何か面白いことをやっているなぁ、という感触があった人だ。その面白いことはさらに広がって、今ではかなりのノウハウを蓄積しているようだった。独立系クリエーター120人が入居するシェアオフィスを運営し、舞い込んで来る仕事の性質ごとに120人のなかから適切な人材を選んでチームをつくる。数人や数十人で同種の働き方を展開する人たちなら見たことがあるが、これほどの規模でシェアオフィスを展開している例は初めて見た。シェアオフィスの卒業生も含めると200人以上のクリエーターとのつながりがあるという。こうした人材とシェアオフィスの運営ノウハウを活かせば、公共施設の指定管理者になることも可能だろう。ビルメンテナンスの会社と一緒にシェアオフィスの運営+維持管理を担っているとのことなので、機会があればstudio-L+春蒔プロジェクト+ビルメンテナンス会社でチームをつくって図書館の指定管理者募集などにトライしてみよう、という話になった。うまくいけば、公共施設としては前代未聞の指定管理者が誕生することになるだろう。公共施設のイメージを刷新するような面白いことができそうだ。
13:00から、日比谷パティオにてumariの古田秘馬さんと電通の瀧川裕太さんに雑誌『OSOTO』の記事のため取材させてもらう。古田さんとは昨年の忘年会で同席したものの、あまり話ができなかったため「日を改めていろいろ話しましょう」という話をしていたところだった。日比谷パティオのコンセプトを深く聞けば聞くほど、OSOTOのコンセプトとぴったり一致する。これからの日本の社会について考えれば、行政や大企業に頼りっぱなしの社会は成立しない。だから、自立した市民が増えることに期待するしかない。しかし、かつての学生運動のように「○○でなければならない」という正しさだけを説くのでは賛同してくれる人は少ない。正しいし、楽しいし、好きだと思えることでなければ、主体的に動く市民を増やすことができない。そのためには、あまりに正しすぎるわけにもいかないが、薄っぺらすぎるわけにもいかない。そんな絶妙なプログラムデザインが必要だ、という問題意識を、僕と古田さんは共有していると感じた。この人もぜひ一緒に仕事をしてみたいと思う人のひとりだ。
16:00から、九段下へ戻って春蒔プロジェクトの田中陽明さんに会う。ライターの澤田さんにお世話になった「新世代の建築家・デザイナー100人」に掲載されていた田中さんの仕事に大変興味を持っていたのだが、たまたま午前中に打合せで訪れたアミタの隣が田中さんの事務所が運営している「co-lab」の建物だったのである。さっそく澤田さんに電話して田中さんのアポを取ってもらって会いに行く。田中さんに会ってお話するうちに、実は以前お会いしたことがあったということに気づく。そのころから、何か面白いことをやっているなぁ、という感触があった人だ。その面白いことはさらに広がって、今ではかなりのノウハウを蓄積しているようだった。独立系クリエーター120人が入居するシェアオフィスを運営し、舞い込んで来る仕事の性質ごとに120人のなかから適切な人材を選んでチームをつくる。数人や数十人で同種の働き方を展開する人たちなら見たことがあるが、これほどの規模でシェアオフィスを展開している例は初めて見た。シェアオフィスの卒業生も含めると200人以上のクリエーターとのつながりがあるという。こうした人材とシェアオフィスの運営ノウハウを活かせば、公共施設の指定管理者になることも可能だろう。ビルメンテナンスの会社と一緒にシェアオフィスの運営+維持管理を担っているとのことなので、機会があればstudio-L+春蒔プロジェクト+ビルメンテナンス会社でチームをつくって図書館の指定管理者募集などにトライしてみよう、という話になった。うまくいけば、公共施設としては前代未聞の指定管理者が誕生することになるだろう。公共施設のイメージを刷新するような面白いことができそうだ。
2009年2月24日火曜日
雑記
午前中は都市再生機構の武田くんと打合せ。新しく立ち上がったRIPSというNPOの事業内容などについて話し合った。
13:00ごろ、渋谷に事務所を引越した藤村龍至さんの事務所へお邪魔する。JR渋谷駅から徒歩5分くらいのとても便利な立地である。これから藤村さんが渋谷を拠点にどんなことを展開してくれるのか、ますます楽しみである。
14:00から、渋谷のマルモ出版にて社長の丸茂さんと副編集長の尾内さんに会う。ランドスケープデザインという分野が、これまでのハード偏重型からソフトの重要性に気づきつつあるということを実感する。また、「ランドスケープデザイン」という雑誌が立ち上がった際のいきさつについて、関西の若手デザイナーの協力があったという興味深い話を聞いた。「ランドスケープデザイン」誌のコンテンツを盛り上げるために、いま再び関西の若手が協力すべきだということを実感する。
16:00から、鹿島出版会の川尻大介さんとミーティング。いま注目すべき本の話や、翻訳出版への道のりや方法など、具体的な本の作り方についていろいろ打合せをした。当面、進めるべき準備作業については双方で確認しあうことができたので、具体的な話を進めたいと思う。先は長そうだが、日本の若手デザイナーやデザイン系の学生に紹介すべき本をきっちり出版しておくべきだという思いを強くした。
19:00から、マルモ出版の尾内志帆さん、ライターの澤田忍さん、オンサイトの長谷川浩己さんとで食事会。不思議な巡り会わせで、それぞれがそれぞれのうわさを耳にしつつ集まった4人が一緒に食事をすることになった。その場を設定してくれたのは尾内さん。ありがたい話である。ライターの澤田さんは『新世代の建築家・デザイナー100人』というムック本で取材してくれた際にお世話になった人。最近、ランドスケープデザインや環境デザインに興味があるとのこと。『ランドスケープデザイン』誌でも、澤田さんに手伝ってもらって『新世代の環境デザイナー100人』を特集してみたらどうだろうか、という話になった。100人でなくてもいいかもしれないが。。。オンサイトの長谷川さんとは初めてじっくりお話した。が、これまでなんで話をしなかったのか、と思うほど話が面白い。とても正直に話をする人で、自分が何を考えながら設計を進めているのか、どこまでは達成できていてどこからは達成できていないのか、自分がいま葛藤しているのはどのあたりか、などを淡々と話してくれる。僕は、コールハースに興味を持ったところから徐々に思想をさかのぼってシチュアシオニスト(状況主義者)の思想と実践に出会ったが、長谷川さんはデザインについて悩むなかから「状況をつくることが目標だ」という考え方に行き着いたという。つまり、僕も長谷川さんもプロジェクトに対して同じ目標を掲げていて、一方はそれをソフトの展開で達成しようとするし、一方はそれをハードの設計で達成しようとしているんだということがよく分かった。これはE-DESIGNの忽那さんと話をしているときにいつも感じることなのだが、長谷川さんと話をしていてもそのことがすごく実感できたのは新鮮だった。真に都市的な「状況」を生み出すために、ハードとソフトの両方から取り組むというプロジェクトでぜひとも一緒に仕事をしてみたい人だ。
13:00ごろ、渋谷に事務所を引越した藤村龍至さんの事務所へお邪魔する。JR渋谷駅から徒歩5分くらいのとても便利な立地である。これから藤村さんが渋谷を拠点にどんなことを展開してくれるのか、ますます楽しみである。
14:00から、渋谷のマルモ出版にて社長の丸茂さんと副編集長の尾内さんに会う。ランドスケープデザインという分野が、これまでのハード偏重型からソフトの重要性に気づきつつあるということを実感する。また、「ランドスケープデザイン」という雑誌が立ち上がった際のいきさつについて、関西の若手デザイナーの協力があったという興味深い話を聞いた。「ランドスケープデザイン」誌のコンテンツを盛り上げるために、いま再び関西の若手が協力すべきだということを実感する。
16:00から、鹿島出版会の川尻大介さんとミーティング。いま注目すべき本の話や、翻訳出版への道のりや方法など、具体的な本の作り方についていろいろ打合せをした。当面、進めるべき準備作業については双方で確認しあうことができたので、具体的な話を進めたいと思う。先は長そうだが、日本の若手デザイナーやデザイン系の学生に紹介すべき本をきっちり出版しておくべきだという思いを強くした。
19:00から、マルモ出版の尾内志帆さん、ライターの澤田忍さん、オンサイトの長谷川浩己さんとで食事会。不思議な巡り会わせで、それぞれがそれぞれのうわさを耳にしつつ集まった4人が一緒に食事をすることになった。その場を設定してくれたのは尾内さん。ありがたい話である。ライターの澤田さんは『新世代の建築家・デザイナー100人』というムック本で取材してくれた際にお世話になった人。最近、ランドスケープデザインや環境デザインに興味があるとのこと。『ランドスケープデザイン』誌でも、澤田さんに手伝ってもらって『新世代の環境デザイナー100人』を特集してみたらどうだろうか、という話になった。100人でなくてもいいかもしれないが。。。オンサイトの長谷川さんとは初めてじっくりお話した。が、これまでなんで話をしなかったのか、と思うほど話が面白い。とても正直に話をする人で、自分が何を考えながら設計を進めているのか、どこまでは達成できていてどこからは達成できていないのか、自分がいま葛藤しているのはどのあたりか、などを淡々と話してくれる。僕は、コールハースに興味を持ったところから徐々に思想をさかのぼってシチュアシオニスト(状況主義者)の思想と実践に出会ったが、長谷川さんはデザインについて悩むなかから「状況をつくることが目標だ」という考え方に行き着いたという。つまり、僕も長谷川さんもプロジェクトに対して同じ目標を掲げていて、一方はそれをソフトの展開で達成しようとするし、一方はそれをハードの設計で達成しようとしているんだということがよく分かった。これはE-DESIGNの忽那さんと話をしているときにいつも感じることなのだが、長谷川さんと話をしていてもそのことがすごく実感できたのは新鮮だった。真に都市的な「状況」を生み出すために、ハードとソフトの両方から取り組むというプロジェクトでぜひとも一緒に仕事をしてみたい人だ。
2009年2月23日月曜日
雑記
朝から新幹線にて東京へ移動。
10:00から、本郷にて東大の橋本憲一郎さんとお話する。先日、橋本さんと山中新太郎さんが出版された『まちづくりのアイデアボックス』についていろいろお聞きする。この本は、これまでまちづくりの文脈では使われなかった用語や引用が多く盛り込まれていて、まちづくりに関する議論で使える「新しい言葉」をたくさん教えてくれる。特に、1970年代に建築をつくるために黒川紀章さんや磯崎新さんが引用していたニューサイエンスや哲学や社会学や民俗学や数学の言葉を、まちづくりへと援用している点が興味深い。かつて、単体の建築をつくる際の論理として援用していたさまざまな知見のうち、いくつかの概念はまちづくりの論理としても応用可能だということを教えてくれる。これが僕にとってもっとも新鮮だった点だ。この本によって、建築とまちづくりにおける論理構成の類似性を明確に理解することができた。
12:00から、同じく本郷にて東大の南後由和さんとランチミーティング。以前お会いした際にはなかなか話ができなかったシチュアシオニストやルフェーブルの話を楽しんだ。南後さんは、アンリ・ルフェーブルの理論から入って、シチュアシオニストに興味を持ち、さらにコンスタント・ニーベンホイスを調べるうちに、アルド・ファン・アイクやヨナ・フリードマンやセドリック・プライスに興味を持つようになったという。僕はまったくその逆で、当時流行っていたレム・コールハースに興味を持って、その思想を追いかけているうちにロシア構成主義、セドリック・プライス、ヨナ・フリードマン、チーム10などに興味を持ち、チーム10のなかでも理論派だったアルド・ファン・アイクに興味を持ち、その友人だったコンスタント・ニーベンホイスが気になって調べるうちにシチュアシオニストを知り、その理論的背景を担っていたアンリ・ルフェーブルに行き着いた。社会学と建築学を結ぶ線のうちの一つを、お互いに両端から辿ってきたんだな、という気がした。
14:00から、東大にて国土政策研究会のミーティング。最終報告書の構成とその内容について議論した。また、最終報告会へ向けてのプレゼンテーション内容についても確認した。報告会は3月3日。とても楽しいメンバーと一緒に研究会を進めることができた。それぞれの専門分野が少しずつ違うので、議論するうちにいろんなことを学ぶことができた。誘ってくれた大阪市立大学の瀬田史彦さんには大変感謝している。研究会の帰り道、東北大学の姥浦道生さんと「ぜひともこのメンバーで、引き続き研究会を続けたいね」という話になった。来年度もぜひ、みんなと研究会を開催したいものである。
18:00から、赤坂の博報堂にて筧裕介さんと「i+d workshop」の打合せ。東京ミッドタウンでの展覧会の準備、出版原稿のチェック、次年度の計画などについて話し合った。筧さんは社内でプロジェクトを位置づけるのがとてもうまい。社内のキーマンを味方につけて、プロジェクトを有利な方向へ導くだけでなく、一緒に仕事をするチームのメンバーもうまく集めてくる。こういう人がいるから、プロジェクトがぐんぐん前へ進むんだということを実感する。来年度も引き続き面白いことを一緒に進めていきたいと思う。
10:00から、本郷にて東大の橋本憲一郎さんとお話する。先日、橋本さんと山中新太郎さんが出版された『まちづくりのアイデアボックス』についていろいろお聞きする。この本は、これまでまちづくりの文脈では使われなかった用語や引用が多く盛り込まれていて、まちづくりに関する議論で使える「新しい言葉」をたくさん教えてくれる。特に、1970年代に建築をつくるために黒川紀章さんや磯崎新さんが引用していたニューサイエンスや哲学や社会学や民俗学や数学の言葉を、まちづくりへと援用している点が興味深い。かつて、単体の建築をつくる際の論理として援用していたさまざまな知見のうち、いくつかの概念はまちづくりの論理としても応用可能だということを教えてくれる。これが僕にとってもっとも新鮮だった点だ。この本によって、建築とまちづくりにおける論理構成の類似性を明確に理解することができた。
12:00から、同じく本郷にて東大の南後由和さんとランチミーティング。以前お会いした際にはなかなか話ができなかったシチュアシオニストやルフェーブルの話を楽しんだ。南後さんは、アンリ・ルフェーブルの理論から入って、シチュアシオニストに興味を持ち、さらにコンスタント・ニーベンホイスを調べるうちに、アルド・ファン・アイクやヨナ・フリードマンやセドリック・プライスに興味を持つようになったという。僕はまったくその逆で、当時流行っていたレム・コールハースに興味を持って、その思想を追いかけているうちにロシア構成主義、セドリック・プライス、ヨナ・フリードマン、チーム10などに興味を持ち、チーム10のなかでも理論派だったアルド・ファン・アイクに興味を持ち、その友人だったコンスタント・ニーベンホイスが気になって調べるうちにシチュアシオニストを知り、その理論的背景を担っていたアンリ・ルフェーブルに行き着いた。社会学と建築学を結ぶ線のうちの一つを、お互いに両端から辿ってきたんだな、という気がした。
14:00から、東大にて国土政策研究会のミーティング。最終報告書の構成とその内容について議論した。また、最終報告会へ向けてのプレゼンテーション内容についても確認した。報告会は3月3日。とても楽しいメンバーと一緒に研究会を進めることができた。それぞれの専門分野が少しずつ違うので、議論するうちにいろんなことを学ぶことができた。誘ってくれた大阪市立大学の瀬田史彦さんには大変感謝している。研究会の帰り道、東北大学の姥浦道生さんと「ぜひともこのメンバーで、引き続き研究会を続けたいね」という話になった。来年度もぜひ、みんなと研究会を開催したいものである。
18:00から、赤坂の博報堂にて筧裕介さんと「i+d workshop」の打合せ。東京ミッドタウンでの展覧会の準備、出版原稿のチェック、次年度の計画などについて話し合った。筧さんは社内でプロジェクトを位置づけるのがとてもうまい。社内のキーマンを味方につけて、プロジェクトを有利な方向へ導くだけでなく、一緒に仕事をするチームのメンバーもうまく集めてくる。こういう人がいるから、プロジェクトがぐんぐん前へ進むんだということを実感する。来年度も引き続き面白いことを一緒に進めていきたいと思う。
2009年2月12日木曜日
新世代建築家・デザイナー100人
エクスナレッジから出たムック「新世代建築家・デザイナー100人」にstudio-Lの仕事を紹介してもらいました。
新世代建築家・デザイナー100人
柳原さん、スペーススペース、ドットアーキテクツなど、わりと関西勢も紹介されていて面白い人選です。
新世代建築家・デザイナー100人
柳原さん、スペーススペース、ドットアーキテクツなど、わりと関西勢も紹介されていて面白い人選です。
2009年2月11日水曜日
雑記
2月8日(日)
午前中は大阪から山口県へ移動。
13:00にヴェルコリーヌ山口の販売センターに集合した山口大学の学生たちとワークショップの事前ミーティングを行う。集会所設計のためのワークショップを行うにあたって注意すべき点などを共有した。
15:00からワークショップだったが、参加者が思いのほかに少ない。自治会が成熟していないという問題や告知の問題、開催場所の問題、その他の問題など、いろいろな課題が考えられたが、集会所を建設する以前にコミュニティ形成をしっかりしなければならないことを実感。いろいろなことを学ぶことができたワークショップだった。
19:30の新幹線にて大阪へ向かう。22:00頃に梅田到着後、島根県海士町から視察に来ているメンバーと合流。なぜか梅田の焼肉屋で大盛り上がりだった。そのなかに入って焼肉を食べつつ、海士町の総合振興計画について話し合う。その後、場所をバーに移して午前3時ごろまで話し合う。特に総合計画策定のプロセスについて、僕たちが何を考えていて海士町役場職員や住民が何を考えていたのかについて議論した。それにしても楽しい人たちである。そして素直な人たちである。よそ者である僕たちを信じたいが、どう信じればいいのかわからない、という当初の葛藤をありのままに話してくれた。都市ではあやふやにされてしまうような「人と人との結びつき」を、自分が納得するまで確認したいという率直な会話のなかに、とても大切なものを見たような気がした。
2月9日(月)
朝からHEMにて多自然研の資料づくり。昼食は研究所長の林敏彦先生と研究員のみんなと一緒に食べる。昼食時に林先生から聞いた「夏目漱石による芸術的真実と科学的真実について」という話はとても興味深かった。特に建築のような芸術的側面と科学的側面を同時に背負って設計を進める職能にとって重要な話である。かつて絵画や文学の世界で模索された「自分にとっての真実とは何か」という問いは、まさに現在でも僕たちが模索し続けていることとほとんど同じだということに驚いた。
16:00から、兵庫県の県民会館にて中瀬勲先生と打合せ。多自然研の最終とりまとめにあたって、政策提言のあり方について相談した。都市部の若者を多自然居住地域へ送り込むための中間支援組織のあり方について考えるようアドバイスをもらう。現在の若者の多くは、田舎暮らしにあこがれて多自然居住地域に住みたがっている。また、研究者も論文を書くための集落へ入りたがっている。ところがこういう人たちのほとんどは3年くらいでまた都市へ戻ってくる。多自然居住地域にとって、その種の人たちは必要ないのである。集落をかき回して、いろいろ手伝ってもらって、3年したら集落を捨てて都市へ戻る。これまでそんなことを繰り返してきたのではないか。そろそろ、本気で多自然居住地域に住んで、新たな事業を興して、都市部ではできないような生活と仕事を展開するような若者を育てるべきだろう。そのための実践的な教育について言えば、現在の大学だけでできることではない。大学や研究所や集落が協力しながら、理論と実践を両方学べるようなプラットフォームをつくる必要がある。兵庫県は、集落の支援という意味も含めて、新しいタイプの仕事を生み出す若者を集落へ送り込むための組織をつくるべきだ、という提言をしようということになった。これまで考えてきた「集落支援機構」というアイデアが少し前進した。同時に、集落の健康状態を把握して、活性化や撤退について助言し、集落構成員とともにその方策を検討する「集落診断士」という職能についても提案した。今回の政策提言では、集落支援機構と集落診断士について具体的なビジョンを提示することにしたい。
2月10日(火)
15:00から、箕面森町にてワークショップ。箕面森町やダム事業地に関係する各主体(大阪府、箕面市、国土交通省、地元集落、小中学校、豊田通商、地元NPO)が集まって、これからのまちづくりについて話し合う。来年度以降、順次検討を進める具体的なプロジェクトを提示し、誰が主体的に取り組むのかについて話し合った。条件によるものの、概ねプロジェクトの主体が見えてきたことは大きな成果だったと思う。いずれの主体も、箕面森町およびその周辺地域に住む人たちが豊かな生活を実現できるように、それぞれのプロジェクトに参画しようとしていることが頼もしかった。今後、具体的な条件等について更なる検討が必要になるものの、共有する想いが確認できていれば大きく道を逸れることはないだろう。
2月11日(水)
10:00から、総合地球環境学研究所にて「撤退の農村計画」の打合せ。NPO法人化に向けて具体的な内容について話し合った。いずれも現在の集落が抱えている問題を解決するために、自分ができることは何かを見つけようとしている人たちが集まっているため、議論が創造的なのがうれしい。法人の名称をどうするか、役職をどうするか、会費などをどうするか、事業内容をどうするか、事務所の所在地をどうするか、事務局長をどうするかなど、かなり具体的な話を進めることができた。
午前中は大阪から山口県へ移動。
13:00にヴェルコリーヌ山口の販売センターに集合した山口大学の学生たちとワークショップの事前ミーティングを行う。集会所設計のためのワークショップを行うにあたって注意すべき点などを共有した。
15:00からワークショップだったが、参加者が思いのほかに少ない。自治会が成熟していないという問題や告知の問題、開催場所の問題、その他の問題など、いろいろな課題が考えられたが、集会所を建設する以前にコミュニティ形成をしっかりしなければならないことを実感。いろいろなことを学ぶことができたワークショップだった。
19:30の新幹線にて大阪へ向かう。22:00頃に梅田到着後、島根県海士町から視察に来ているメンバーと合流。なぜか梅田の焼肉屋で大盛り上がりだった。そのなかに入って焼肉を食べつつ、海士町の総合振興計画について話し合う。その後、場所をバーに移して午前3時ごろまで話し合う。特に総合計画策定のプロセスについて、僕たちが何を考えていて海士町役場職員や住民が何を考えていたのかについて議論した。それにしても楽しい人たちである。そして素直な人たちである。よそ者である僕たちを信じたいが、どう信じればいいのかわからない、という当初の葛藤をありのままに話してくれた。都市ではあやふやにされてしまうような「人と人との結びつき」を、自分が納得するまで確認したいという率直な会話のなかに、とても大切なものを見たような気がした。
2月9日(月)
朝からHEMにて多自然研の資料づくり。昼食は研究所長の林敏彦先生と研究員のみんなと一緒に食べる。昼食時に林先生から聞いた「夏目漱石による芸術的真実と科学的真実について」という話はとても興味深かった。特に建築のような芸術的側面と科学的側面を同時に背負って設計を進める職能にとって重要な話である。かつて絵画や文学の世界で模索された「自分にとっての真実とは何か」という問いは、まさに現在でも僕たちが模索し続けていることとほとんど同じだということに驚いた。
16:00から、兵庫県の県民会館にて中瀬勲先生と打合せ。多自然研の最終とりまとめにあたって、政策提言のあり方について相談した。都市部の若者を多自然居住地域へ送り込むための中間支援組織のあり方について考えるようアドバイスをもらう。現在の若者の多くは、田舎暮らしにあこがれて多自然居住地域に住みたがっている。また、研究者も論文を書くための集落へ入りたがっている。ところがこういう人たちのほとんどは3年くらいでまた都市へ戻ってくる。多自然居住地域にとって、その種の人たちは必要ないのである。集落をかき回して、いろいろ手伝ってもらって、3年したら集落を捨てて都市へ戻る。これまでそんなことを繰り返してきたのではないか。そろそろ、本気で多自然居住地域に住んで、新たな事業を興して、都市部ではできないような生活と仕事を展開するような若者を育てるべきだろう。そのための実践的な教育について言えば、現在の大学だけでできることではない。大学や研究所や集落が協力しながら、理論と実践を両方学べるようなプラットフォームをつくる必要がある。兵庫県は、集落の支援という意味も含めて、新しいタイプの仕事を生み出す若者を集落へ送り込むための組織をつくるべきだ、という提言をしようということになった。これまで考えてきた「集落支援機構」というアイデアが少し前進した。同時に、集落の健康状態を把握して、活性化や撤退について助言し、集落構成員とともにその方策を検討する「集落診断士」という職能についても提案した。今回の政策提言では、集落支援機構と集落診断士について具体的なビジョンを提示することにしたい。
2月10日(火)
15:00から、箕面森町にてワークショップ。箕面森町やダム事業地に関係する各主体(大阪府、箕面市、国土交通省、地元集落、小中学校、豊田通商、地元NPO)が集まって、これからのまちづくりについて話し合う。来年度以降、順次検討を進める具体的なプロジェクトを提示し、誰が主体的に取り組むのかについて話し合った。条件によるものの、概ねプロジェクトの主体が見えてきたことは大きな成果だったと思う。いずれの主体も、箕面森町およびその周辺地域に住む人たちが豊かな生活を実現できるように、それぞれのプロジェクトに参画しようとしていることが頼もしかった。今後、具体的な条件等について更なる検討が必要になるものの、共有する想いが確認できていれば大きく道を逸れることはないだろう。
2月11日(水)
10:00から、総合地球環境学研究所にて「撤退の農村計画」の打合せ。NPO法人化に向けて具体的な内容について話し合った。いずれも現在の集落が抱えている問題を解決するために、自分ができることは何かを見つけようとしている人たちが集まっているため、議論が創造的なのがうれしい。法人の名称をどうするか、役職をどうするか、会費などをどうするか、事業内容をどうするか、事務所の所在地をどうするか、事務局長をどうするかなど、かなり具体的な話を進めることができた。
2009年2月7日土曜日
ラウンドアバウトジャーナルの議論はなぜ「閉じている」と言われるのか。
20:00から、コモンカフェにて「けんちくの手帖」を開催。ゲストはラウンドアバウトジャーナルの藤村龍至氏と山崎泰寛氏。さすがに関西でも2人の人気は高い。けんちくの手帖始まって以来、初めてとなる80名の参加者がコモンカフェに集まった。先日のライブラウンドアバウトジャーナルでは、藤村氏が司会で僕は発表者のひとりだったが、今日は僕が司会で藤村氏が発表者の一人。ちょうど関係が入れ替わったことになる。
入れ替わった状態で、藤村氏はラウンドアバウトジャーナルの「手の内側」を明かしてくれた。「手の内側」というのは、先日のラウンドアバウトジャーナルで参加者の僕たちが明かすよう求められたテーマである。
ラウンドアバウトジャーナルの「手の内側」を明かしてくれた2人に対して、会場からは方法論に関する質問が多く寄せられた。中でも、「議論を次から次へとつなげていく」という方法は、その途中で議論に参加しようとする人にとってむしろ排他的な議論の内容になるのではないか、という意見が興味深かった。連続テレビ小説を途中から見せられるようなものだ。しかも、それまでのあらすじは伝えられない。むしろ「わからないやつは放っておくぞ、分かるやつだけ付いて来い」という態度。それでは、一連の議論に最初から参加している人だけが議論の内側に入ることができて、途中から参加しようとする人は常に蚊帳の外に置かれたような気分になるだろう。せめて「これまでのあらすじ」をPDFなどで読めるようにするとか、一連の議論のなかで恒常的に使われている特殊な用語(文脈に依存するような用語)は毎回説明を加えながら使うといった配慮がないと、結果的に「議論をつなげて終わらせないようにする」という意図は何のための意図かわからなくなる、という指摘だった。
さらに、そういう「議論のつなげ方」自体が、ラウンドアバウトジャーナルの議論が「閉じている」という印象を持たせることになっているのではないか、という指摘もあった。「これまでのあらすじ」も示さず、自分たちだけが文脈を理解している特殊な言葉で議論を続けるという態度(分かる人だけ分かればいいという態度)は、議論を終わらせず次へと繋げるという「手の内側」にとって有効な手法なのか、という問いである。
こうした質問に対して、藤村氏と山崎氏は「分かる人だけが分かればいい」「あらすじを示すつもりはない」「用語を平易にする必要はない」「議論が閉じているということは気にしない」という決意を新たにした。さらに、「議論が閉じているとか開いているという話題自体が面白くない」という話にもなった。
なぜ、ラウンドアバウトジャーナルの議論が「閉じている」と言われるのか。それは上記のような一連の構造が関係しているようだ。まず、彼らは議論をその都度ごとに切り分けたくないと思っている。だから、常に議論が続いているような場をつくろうとする。先日行われたライブラウンドアバウトジャーナルも、それ以前に行われたイベントから議論がつながっているという。そして、その議論は今回の「けんちくの手帖」につながった。今回の議論はさらに次のイベントにつながることだろう。そうやって、ずっと議論をつなげていくことで何度も同じような議論を繰り返すという無駄を排除しようとしている。
しかし、ずっと続く議論の内容は、その場にいなかった人に伝わりにくい。あらすじも伝えられない。となると、初めてラウンドアバウトジャーナルの議論に参加した人は会話について行きにくくなる。にも関わらず、一連の議論の文脈に依存したような用語の使用が多くなると、初めての参加者はますます話の内容が理解できなくなる。これは用語の難しさという話ではない。言葉の意味が独特の文脈に依拠しているため、その文脈を理解していない人はその意味内容を理解できないということである。その結果、初めて議論に参加した人たちは議論に排他的な力を感じてしまう。議論している人たちはそのつもりがなくても。。。「昨日のドラマみた?」「うん、見た見た」「圭吾くん、彼女にあれを言っちゃダメだよねぇ」というような話は、ドラマを見ていない人がいる場合は少し配慮が必要なんじゃないか、という話である。
あらすじも説明も無しで議論をつなげ続けると、排他的に感じる人がどんどん増える。その結果、ラウンドアバウトジャーナルの議論は閉じているんじゃないか、という話になる。それに対して、「用語が難しいと思うのなら勉強してから議論に臨め」とか「閉じているとか開いているとか言ってんじゃねぇ」というのは直接の答えになっていない。だからますます「やっぱり閉じてるなぁ」という感想を持つ人が現れるのだろう。さらに穿った見方をする人に至っては、「最初からドラマのストーリーを把握している人だけが、言葉の意味もこれまでの議論の内容も、すべてを把握していることになるはずで、結局それは藤村氏たち数名の主人公たちが有利に議論を進めるための手法なのではないか」と曲解してしまうだろう。そんないろいろな思惑が「議論が閉じている」という言葉のなかに含まれているのではないだろうか。司会者として、側面から会場とゲストとのやり取りを眺めながら以上のようなことを感じた。
しかし、だ。元を正せばラウンドアバウトジャーナルは藤村氏や山崎氏たちが自分たちで始めた活動である。自分たちが勉強しようと思っていろんな人たちを呼んで議論して、その内容を発信しているだけである。となれば、誰に遠慮する必要があろうか。極論すれば、自分たちが刺激を受けて、理解が深まって、仕事の方法が変化するような有意義な議論が展開できればそれでいいのではないか。そういうメディアにたまたま集まってきた人たちが、「途中参加者にも分かりやすいメディアにすべきだ」と吼えるのは少し違うのではないか、とも思うのである。
なんにしても、けんちくの手帖に出演しただけで80名もの人を集めてしまうほどの2人である。望むと望まざるとに関わらず、ラウンドアバウトジャーナルはすでに個人的な勉強会の枠を超えてしまったのだろう。本人たちは今でもプライベートな勉強の場だと感じているのかもしれないが、すでに規模が持つパブリックネスというものが発生してしまっている。だからこそ、「議論が閉じている」という指摘があるのだろう。関わる人の数が一定規模を超えたとき、不可避的に生じる公共性にどう対応するのか。ラウンドアバウトジャーナルがこれからどんなマネジメントを展開するのか、とても興味深い。
入れ替わった状態で、藤村氏はラウンドアバウトジャーナルの「手の内側」を明かしてくれた。「手の内側」というのは、先日のラウンドアバウトジャーナルで参加者の僕たちが明かすよう求められたテーマである。
ラウンドアバウトジャーナルの「手の内側」を明かしてくれた2人に対して、会場からは方法論に関する質問が多く寄せられた。中でも、「議論を次から次へとつなげていく」という方法は、その途中で議論に参加しようとする人にとってむしろ排他的な議論の内容になるのではないか、という意見が興味深かった。連続テレビ小説を途中から見せられるようなものだ。しかも、それまでのあらすじは伝えられない。むしろ「わからないやつは放っておくぞ、分かるやつだけ付いて来い」という態度。それでは、一連の議論に最初から参加している人だけが議論の内側に入ることができて、途中から参加しようとする人は常に蚊帳の外に置かれたような気分になるだろう。せめて「これまでのあらすじ」をPDFなどで読めるようにするとか、一連の議論のなかで恒常的に使われている特殊な用語(文脈に依存するような用語)は毎回説明を加えながら使うといった配慮がないと、結果的に「議論をつなげて終わらせないようにする」という意図は何のための意図かわからなくなる、という指摘だった。
さらに、そういう「議論のつなげ方」自体が、ラウンドアバウトジャーナルの議論が「閉じている」という印象を持たせることになっているのではないか、という指摘もあった。「これまでのあらすじ」も示さず、自分たちだけが文脈を理解している特殊な言葉で議論を続けるという態度(分かる人だけ分かればいいという態度)は、議論を終わらせず次へと繋げるという「手の内側」にとって有効な手法なのか、という問いである。
こうした質問に対して、藤村氏と山崎氏は「分かる人だけが分かればいい」「あらすじを示すつもりはない」「用語を平易にする必要はない」「議論が閉じているということは気にしない」という決意を新たにした。さらに、「議論が閉じているとか開いているという話題自体が面白くない」という話にもなった。
なぜ、ラウンドアバウトジャーナルの議論が「閉じている」と言われるのか。それは上記のような一連の構造が関係しているようだ。まず、彼らは議論をその都度ごとに切り分けたくないと思っている。だから、常に議論が続いているような場をつくろうとする。先日行われたライブラウンドアバウトジャーナルも、それ以前に行われたイベントから議論がつながっているという。そして、その議論は今回の「けんちくの手帖」につながった。今回の議論はさらに次のイベントにつながることだろう。そうやって、ずっと議論をつなげていくことで何度も同じような議論を繰り返すという無駄を排除しようとしている。
しかし、ずっと続く議論の内容は、その場にいなかった人に伝わりにくい。あらすじも伝えられない。となると、初めてラウンドアバウトジャーナルの議論に参加した人は会話について行きにくくなる。にも関わらず、一連の議論の文脈に依存したような用語の使用が多くなると、初めての参加者はますます話の内容が理解できなくなる。これは用語の難しさという話ではない。言葉の意味が独特の文脈に依拠しているため、その文脈を理解していない人はその意味内容を理解できないということである。その結果、初めて議論に参加した人たちは議論に排他的な力を感じてしまう。議論している人たちはそのつもりがなくても。。。「昨日のドラマみた?」「うん、見た見た」「圭吾くん、彼女にあれを言っちゃダメだよねぇ」というような話は、ドラマを見ていない人がいる場合は少し配慮が必要なんじゃないか、という話である。
あらすじも説明も無しで議論をつなげ続けると、排他的に感じる人がどんどん増える。その結果、ラウンドアバウトジャーナルの議論は閉じているんじゃないか、という話になる。それに対して、「用語が難しいと思うのなら勉強してから議論に臨め」とか「閉じているとか開いているとか言ってんじゃねぇ」というのは直接の答えになっていない。だからますます「やっぱり閉じてるなぁ」という感想を持つ人が現れるのだろう。さらに穿った見方をする人に至っては、「最初からドラマのストーリーを把握している人だけが、言葉の意味もこれまでの議論の内容も、すべてを把握していることになるはずで、結局それは藤村氏たち数名の主人公たちが有利に議論を進めるための手法なのではないか」と曲解してしまうだろう。そんないろいろな思惑が「議論が閉じている」という言葉のなかに含まれているのではないだろうか。司会者として、側面から会場とゲストとのやり取りを眺めながら以上のようなことを感じた。
しかし、だ。元を正せばラウンドアバウトジャーナルは藤村氏や山崎氏たちが自分たちで始めた活動である。自分たちが勉強しようと思っていろんな人たちを呼んで議論して、その内容を発信しているだけである。となれば、誰に遠慮する必要があろうか。極論すれば、自分たちが刺激を受けて、理解が深まって、仕事の方法が変化するような有意義な議論が展開できればそれでいいのではないか。そういうメディアにたまたま集まってきた人たちが、「途中参加者にも分かりやすいメディアにすべきだ」と吼えるのは少し違うのではないか、とも思うのである。
なんにしても、けんちくの手帖に出演しただけで80名もの人を集めてしまうほどの2人である。望むと望まざるとに関わらず、ラウンドアバウトジャーナルはすでに個人的な勉強会の枠を超えてしまったのだろう。本人たちは今でもプライベートな勉強の場だと感じているのかもしれないが、すでに規模が持つパブリックネスというものが発生してしまっている。だからこそ、「議論が閉じている」という指摘があるのだろう。関わる人の数が一定規模を超えたとき、不可避的に生じる公共性にどう対応するのか。ラウンドアバウトジャーナルがこれからどんなマネジメントを展開するのか、とても興味深い。
2009年2月6日金曜日
雑記
2月1日(日)
朝方までラウンドアバウトジャーナルの打ち上げ。翌日は9:00に品川のホテルを出発。羽田空港へ向かう。
11:30に伊丹空港で国土政策研究会のメンバーと待ち合わせ。亀岡市のバードタウンとローズタウンを視察。人口減少時代のニュータウンの有様を先取りしたような風景に興奮する。
午後からは、数年前にローズタウンで知り合った市原さんの自宅を訪れるために希望が丘住宅へ。ご自宅でローズタウンの成り立ちなどについてヒアリングする。
その後、箕面森町を視察。大阪府の地域共生事業と国土交通省のダム事業地社会実験事業との両方に関わっている場所だったが、今日は純粋にニュータウンとしての箕面森町を見て回る。
夕方から、大阪市立大学の梅田サテライトキャンパスに戻って研究会の打合せ。自治体の対応力をどう総合指標化するのか、報告書の構成をどうするのか、などについて議論した。
2月2日(月)
国土政策研究会のメンバーと視察のため、朝から大阪を出発して兵庫県佐用町へ。世帯数が少なく高齢化率が高い目高集落を視察する。その後、スギ・ヒノキ人工林が土砂崩れを起こした現場などを視察。昼食は佐用町名物のホルモン焼きうどんを食べる。これがなかなかおいしい。
16:00から佐用町役場にてヒアリング。まちづくり、財政、集落運営などについて実情をお聞きした。
19:00ごろに宿泊先へ。ロッジのような建物で、1階と2階にそれぞれ部屋がある。宿泊場所としては、なかなか雰囲気のいい場所だったが、この時期の客はほとんど居ない。夕食は鴨鍋。鍋自体もかなりうまいが、最後の雑炊がまたとてもおいしかった。
夜はロッジに戻って買い込んだ酒やつまみで語り合う。中心市街地活性化に寄与しようと、駅前の酒屋でビールやお茶を買ったのだが、なんといずれも賞味期限が2年前に過ぎている。少々のオーバーならなんとも思わないが、2年前に賞味期限が過ぎているというのは飲む気になれない。お客さんが来ないから賞味期限が切れた商品をそのままにしておくのか、それともこういうことをしているからお客さんが離れていくのか。中心市街地活性化とは、一筋縄に行かないものである。
2月3日(火)
午前中にいくつかの集落を回る。空き家になって放置された結果、自然倒壊に至った家屋などを見て回る。空き家は放置すると「山」になる、というのは本当だ。柱や梁が崩れ落ちて、それが腐って養分となり、草が生えてそのうち樹木も生えてくる。いつの間にか小さな小高い山がそこにできているように見えるのである。一方、空き家になってもほかの人に借りてもらって、家を管理してもらっていれば雨風が室内に入り込むこともないし、柱や床が腐ることもないし、倒壊することも草や樹木が生えることもない。空き家をどう取り扱うかによって、山をつくるか美しい町並みを保持するかが変わってくることを実感する。
午後からは佐用町のはずれにある播磨科学公園都市を見学する。特にスプリングエイトという施設を視察。特定の物質を高速で移動させるときに出てくる光をつかって分析を行う施設だという。大きな輪の形をした施設で、輪の内側には既存の山が保全されている。その形態がなかなか面白い。
15:00から、兵庫県の統計課にてヒアリング。統計課というところには、これまで知らなかったような統計資料がたっぷり保管されているようだ。ここから論文を量産できるのではないか、と思うような統計資料もたくさんある。改めて、統計課が持っている資料リストを眺めてみると、論文に使えそうなネタがいくつか見つかった。来年こそは、博士論文を書き上げなければ。。。
2月5日(木)
14:00から、スタジオにて「i+d workshop」の学生と個別ミーティング。博報堂の筧氏も参戦。各提案を最終発表会、展覧会、書籍に掲載するためにブラッシュアップする。特に書籍の入稿期限を考えると、そろそろ提案内容を固めなければならない。夕方までかけて4組の提案について検討した。
2月6日(金)
15:00から、大阪府庁会議室にて、泉佐野丘陵緑地の運営会議を開催。すでに募集が始まっているパーククラブの養成講座のあり方や、公園に関わる人たちが読むためのコンセプトブックのあり方などについて検討した。運営会議終了後、座長の増田先生を連れてE-DESIGNへ移動。新しく立ち上げたNPO法人パブリックスタイル研究所(RIPS)の活動方針などについて増田先生に報告する。
18:00から、E-DESIGNの近くのお店で増田先生の快気祝いを行う。出席者は、RIPSメンバーとランドスケープエクスプローラーのメンバー。特にランドスケープエクスプローラーのメンバーとは、かなり久しぶりの再会だった。増田先生が造園学会関西支部のなかに立ち上げた若手研究会がランドスケープエクスプローラーへと発展し、さらにそのメンバーがNPO法人パブリックスタイル研究所を設立するに至った経緯をみんなで共有し、各人の近況報告と今後の抱負について情報交換した。面白い人たちと知り合えたものだと、そのプラットフォームをつくってくれた増田先生に改めて感謝した。
朝方までラウンドアバウトジャーナルの打ち上げ。翌日は9:00に品川のホテルを出発。羽田空港へ向かう。
11:30に伊丹空港で国土政策研究会のメンバーと待ち合わせ。亀岡市のバードタウンとローズタウンを視察。人口減少時代のニュータウンの有様を先取りしたような風景に興奮する。
午後からは、数年前にローズタウンで知り合った市原さんの自宅を訪れるために希望が丘住宅へ。ご自宅でローズタウンの成り立ちなどについてヒアリングする。
その後、箕面森町を視察。大阪府の地域共生事業と国土交通省のダム事業地社会実験事業との両方に関わっている場所だったが、今日は純粋にニュータウンとしての箕面森町を見て回る。
夕方から、大阪市立大学の梅田サテライトキャンパスに戻って研究会の打合せ。自治体の対応力をどう総合指標化するのか、報告書の構成をどうするのか、などについて議論した。
2月2日(月)
国土政策研究会のメンバーと視察のため、朝から大阪を出発して兵庫県佐用町へ。世帯数が少なく高齢化率が高い目高集落を視察する。その後、スギ・ヒノキ人工林が土砂崩れを起こした現場などを視察。昼食は佐用町名物のホルモン焼きうどんを食べる。これがなかなかおいしい。
16:00から佐用町役場にてヒアリング。まちづくり、財政、集落運営などについて実情をお聞きした。
19:00ごろに宿泊先へ。ロッジのような建物で、1階と2階にそれぞれ部屋がある。宿泊場所としては、なかなか雰囲気のいい場所だったが、この時期の客はほとんど居ない。夕食は鴨鍋。鍋自体もかなりうまいが、最後の雑炊がまたとてもおいしかった。
夜はロッジに戻って買い込んだ酒やつまみで語り合う。中心市街地活性化に寄与しようと、駅前の酒屋でビールやお茶を買ったのだが、なんといずれも賞味期限が2年前に過ぎている。少々のオーバーならなんとも思わないが、2年前に賞味期限が過ぎているというのは飲む気になれない。お客さんが来ないから賞味期限が切れた商品をそのままにしておくのか、それともこういうことをしているからお客さんが離れていくのか。中心市街地活性化とは、一筋縄に行かないものである。
2月3日(火)
午前中にいくつかの集落を回る。空き家になって放置された結果、自然倒壊に至った家屋などを見て回る。空き家は放置すると「山」になる、というのは本当だ。柱や梁が崩れ落ちて、それが腐って養分となり、草が生えてそのうち樹木も生えてくる。いつの間にか小さな小高い山がそこにできているように見えるのである。一方、空き家になってもほかの人に借りてもらって、家を管理してもらっていれば雨風が室内に入り込むこともないし、柱や床が腐ることもないし、倒壊することも草や樹木が生えることもない。空き家をどう取り扱うかによって、山をつくるか美しい町並みを保持するかが変わってくることを実感する。
午後からは佐用町のはずれにある播磨科学公園都市を見学する。特にスプリングエイトという施設を視察。特定の物質を高速で移動させるときに出てくる光をつかって分析を行う施設だという。大きな輪の形をした施設で、輪の内側には既存の山が保全されている。その形態がなかなか面白い。
15:00から、兵庫県の統計課にてヒアリング。統計課というところには、これまで知らなかったような統計資料がたっぷり保管されているようだ。ここから論文を量産できるのではないか、と思うような統計資料もたくさんある。改めて、統計課が持っている資料リストを眺めてみると、論文に使えそうなネタがいくつか見つかった。来年こそは、博士論文を書き上げなければ。。。
2月5日(木)
14:00から、スタジオにて「i+d workshop」の学生と個別ミーティング。博報堂の筧氏も参戦。各提案を最終発表会、展覧会、書籍に掲載するためにブラッシュアップする。特に書籍の入稿期限を考えると、そろそろ提案内容を固めなければならない。夕方までかけて4組の提案について検討した。
2月6日(金)
15:00から、大阪府庁会議室にて、泉佐野丘陵緑地の運営会議を開催。すでに募集が始まっているパーククラブの養成講座のあり方や、公園に関わる人たちが読むためのコンセプトブックのあり方などについて検討した。運営会議終了後、座長の増田先生を連れてE-DESIGNへ移動。新しく立ち上げたNPO法人パブリックスタイル研究所(RIPS)の活動方針などについて増田先生に報告する。
18:00から、E-DESIGNの近くのお店で増田先生の快気祝いを行う。出席者は、RIPSメンバーとランドスケープエクスプローラーのメンバー。特にランドスケープエクスプローラーのメンバーとは、かなり久しぶりの再会だった。増田先生が造園学会関西支部のなかに立ち上げた若手研究会がランドスケープエクスプローラーへと発展し、さらにそのメンバーがNPO法人パブリックスタイル研究所を設立するに至った経緯をみんなで共有し、各人の近況報告と今後の抱負について情報交換した。面白い人たちと知り合えたものだと、そのプラットフォームをつくってくれた増田先生に改めて感謝した。
2009年1月31日土曜日
ライブラウンドアバウトジャーナル
午前11時から銀座のカフェにて都市再生機構の武田氏と打合せ。今後のことについて話し合う。
正午から、studio-L TOKYOの岡崎さんとイラストレーターの栗原崇さんと西上さんとで海士町の総合計画に関する冊子の打合せ。海士町の住民が提案した施策について、具体的にアクションを起こすための冊子をデザインする。そのなかに、栗原さんが描いたイラストを配することになる。面白いイラストが登場する予定。
午後1時過ぎにINAX銀座へ。本当は11時の開演からプレゼンテーションを聞きたかったのだが、上記打合せのため会場に入ったのは自分のプレゼンテーションの直前。ドットアーキテクツの3人がプレゼンテーションしている最中だった。何度聞いても面白い設計プロセスである。平面図担当、模型担当、ディテール担当の3人がそれぞれの思いでそれぞれの作業を進める。当然、すり合わせないと3人のプランは整合しない。だから、たまに集まってプランを整合させては、またバラバラにそれぞれの作業を進める。しばらくするとまた集まってズレを修整する。そんなことを繰り返しながら建築のプランを作り上げるという独特の設計プロセス。面白いバランスである。
ぼくからの話題提供は「設計の上流に遡る」というテーマ。この言葉は、ラウンドアバウトジャーナルの主宰者である藤村龍至さんに教えてもらったもの。藤村さんが建築家の大江匡さんと話をしているときに出てきた言葉なんだとか。「設計の上流に遡る」というのは、建築を設計するかしないかを考えるところから始めたいという想いの現われである。つまり、「つくる」ことを前提にしないという態度である。ある課題について相談されたとき、すぐに設計の仕事だといって喜んで飛びつかないほうがいいだろう、と思っているのである。つくらずに解決できる問題であれば極力モノを造らない。どうしてもつくらなければ解決できない課題だということになってはじめて設計をスタートさせる。そんなデザイナーでありたいと思う。また、もしつくることになったら極力利用者をつくるプロセスに参画させたい。完成品を与えられて、設計者の意図どおりに使わされる人を増やしたくないのである。市民をお客さん化するような設計プロセスはもったいないと思うのである。
建築をつくることを専門にする人たちばかりが並ぶラウンドアバウトジャーナルで、「つくる必要は無いんじゃないか」なんて発言をしたものだから、みんなから猛攻撃を受けるものと覚悟していたのだが、意外にもたくさんの人が「つくらなくていいならつくらない」という感覚を共有してくれた。サンドバッグのように攻撃されることを覚悟していた僕としてはとても意外な展開である。
その後のディスカッションでは、有形なモノのデザインと無形なコトのデザインについて、その設計プロセスの共通点が見えてワクワクした。特に、『アーキテクチャの生態系』という本を出した濱野智史さんが教えてくれた「アーキテクチャ」という概念は、まさに僕たちがまちづくりの現場で行っているマネジメントやファシリテーションの概念にそっくりで、「住民参加のアーキテクチャ」という言葉が僕のやっていることを説明しているような気がした。まさに僕は、住民参加のアーキテクチャをデザインしているんじゃないか、と思ったのである。
もうひとりのコメンテーターである南後由和さんは、シチュアシオニストやアンリ・ルフェーブルなど思想的な面で議論したい内容をたくさん持つ人。だが、今日はもっと具体的な話を進める場だったこともあり、会場ではほとんど議論しなかった。会が終了した後、個別に話をする時間があり、そのときに南後さんが考えているプロジェクトのひとつを聞くことができた。従来の建築設計コンペに代わる新しいタイプの課題発掘コンペを企画していて、僕たちが進めている「i+d workshop」に通じる内容だったのでとても興味深かった。ぜひ、いつか一緒にプロジェクトを進めたいものである。
司会進行を務めたのは、今日が初めての司会だという倉方俊輔さん。初めてとは思えないほど鮮やかな進行だった。この人は冴えた人である。これから、いろんな場所で引っ張りだこになるだろう。すでに大阪でも、倉方さんを呼んで近代建築に関する勉強会を開催しよう、という動きがある。
会場には、鹿島出版会の川尻大介さん、マルモ出版の尾内志帆さんが来てくれていた。いずれも、個別に新しいプロジェクトを企画したいと思っている人たちである。さらに、筑摩書房の天野裕子さん、森美術館の椿玲子さんと藤川悠さん、新建築社の四方裕さん、坂倉建築研究所の高沼晃子さん、建報社の遠藤直子さんなど、面白いことを考えている人たちと知り合うことができた。こういう人たちと一緒に、単にモノをつくるだけではない「建築的な思考」の可能性を、もっともっと模索してみたいものである。
正午から、studio-L TOKYOの岡崎さんとイラストレーターの栗原崇さんと西上さんとで海士町の総合計画に関する冊子の打合せ。海士町の住民が提案した施策について、具体的にアクションを起こすための冊子をデザインする。そのなかに、栗原さんが描いたイラストを配することになる。面白いイラストが登場する予定。
午後1時過ぎにINAX銀座へ。本当は11時の開演からプレゼンテーションを聞きたかったのだが、上記打合せのため会場に入ったのは自分のプレゼンテーションの直前。ドットアーキテクツの3人がプレゼンテーションしている最中だった。何度聞いても面白い設計プロセスである。平面図担当、模型担当、ディテール担当の3人がそれぞれの思いでそれぞれの作業を進める。当然、すり合わせないと3人のプランは整合しない。だから、たまに集まってプランを整合させては、またバラバラにそれぞれの作業を進める。しばらくするとまた集まってズレを修整する。そんなことを繰り返しながら建築のプランを作り上げるという独特の設計プロセス。面白いバランスである。
ぼくからの話題提供は「設計の上流に遡る」というテーマ。この言葉は、ラウンドアバウトジャーナルの主宰者である藤村龍至さんに教えてもらったもの。藤村さんが建築家の大江匡さんと話をしているときに出てきた言葉なんだとか。「設計の上流に遡る」というのは、建築を設計するかしないかを考えるところから始めたいという想いの現われである。つまり、「つくる」ことを前提にしないという態度である。ある課題について相談されたとき、すぐに設計の仕事だといって喜んで飛びつかないほうがいいだろう、と思っているのである。つくらずに解決できる問題であれば極力モノを造らない。どうしてもつくらなければ解決できない課題だということになってはじめて設計をスタートさせる。そんなデザイナーでありたいと思う。また、もしつくることになったら極力利用者をつくるプロセスに参画させたい。完成品を与えられて、設計者の意図どおりに使わされる人を増やしたくないのである。市民をお客さん化するような設計プロセスはもったいないと思うのである。
建築をつくることを専門にする人たちばかりが並ぶラウンドアバウトジャーナルで、「つくる必要は無いんじゃないか」なんて発言をしたものだから、みんなから猛攻撃を受けるものと覚悟していたのだが、意外にもたくさんの人が「つくらなくていいならつくらない」という感覚を共有してくれた。サンドバッグのように攻撃されることを覚悟していた僕としてはとても意外な展開である。
その後のディスカッションでは、有形なモノのデザインと無形なコトのデザインについて、その設計プロセスの共通点が見えてワクワクした。特に、『アーキテクチャの生態系』という本を出した濱野智史さんが教えてくれた「アーキテクチャ」という概念は、まさに僕たちがまちづくりの現場で行っているマネジメントやファシリテーションの概念にそっくりで、「住民参加のアーキテクチャ」という言葉が僕のやっていることを説明しているような気がした。まさに僕は、住民参加のアーキテクチャをデザインしているんじゃないか、と思ったのである。
もうひとりのコメンテーターである南後由和さんは、シチュアシオニストやアンリ・ルフェーブルなど思想的な面で議論したい内容をたくさん持つ人。だが、今日はもっと具体的な話を進める場だったこともあり、会場ではほとんど議論しなかった。会が終了した後、個別に話をする時間があり、そのときに南後さんが考えているプロジェクトのひとつを聞くことができた。従来の建築設計コンペに代わる新しいタイプの課題発掘コンペを企画していて、僕たちが進めている「i+d workshop」に通じる内容だったのでとても興味深かった。ぜひ、いつか一緒にプロジェクトを進めたいものである。
司会進行を務めたのは、今日が初めての司会だという倉方俊輔さん。初めてとは思えないほど鮮やかな進行だった。この人は冴えた人である。これから、いろんな場所で引っ張りだこになるだろう。すでに大阪でも、倉方さんを呼んで近代建築に関する勉強会を開催しよう、という動きがある。
会場には、鹿島出版会の川尻大介さん、マルモ出版の尾内志帆さんが来てくれていた。いずれも、個別に新しいプロジェクトを企画したいと思っている人たちである。さらに、筑摩書房の天野裕子さん、森美術館の椿玲子さんと藤川悠さん、新建築社の四方裕さん、坂倉建築研究所の高沼晃子さん、建報社の遠藤直子さんなど、面白いことを考えている人たちと知り合うことができた。こういう人たちと一緒に、単にモノをつくるだけではない「建築的な思考」の可能性を、もっともっと模索してみたいものである。
2009年1月30日金曜日
けんちくの手帖 vol.18
architects’ BAR 「けんちく本つくりたい人集まれ」vol.18
『「議論の場」を設計する/PROJECT ROUND ABOUT』
*日時:2009年2月7日(土)開場19:00 開演20:00
*会場:Common Cafe
大阪市北区中崎西1-1‐6吉村ビルB1F
tel:06-6371‐1800
大阪地下鉄谷町線中崎町駅4番出口北東へ1分
*入場料:1000円(ワンドリンク付)
*ゲスト:ROUND ABOUT JOURNAL
藤村龍至(建築家、藤村龍至建築設計事務所)
山崎泰寛(編集者、建築ジャーナル)
*司会:山崎亮(studio-L)
*お問い合わせ:吉永建築デザインスタジオ内けんちくの手帖準備室
tel:072-683-6241
e-mail:yoshinaga@office.email.ne.jp
PROJECT ROUND ABOUTは、「議論の場を設計する」をキーワードに2002年より展開しているメディア・プロジェクトである。2000年以降、建築雑誌は休刊が相次ぎ、またweb上ではBBSに替わってブログが一般的になり、建築や都市をめぐる議論の場が失われて久しい。そこで私たちは「ブログと雑誌を繋ぐ」オルタナティブ・メディアとしてフリーペーパー「ROUND ABOUT JOURNAL」の発行を行い、またイベント「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL」の開催等を行うことによって建築・都市をめぐる次世代の「議論の場」を生み出そうとしている。今回のトークショーでは、これまでの活動を通じて見えて来た課題、2009年以降の展望について語り、オルタナティブ・メディアの可能性について討議する場としたい。
『「議論の場」を設計する/PROJECT ROUND ABOUT』
*日時:2009年2月7日(土)開場19:00 開演20:00
*会場:Common Cafe
大阪市北区中崎西1-1‐6吉村ビルB1F
tel:06-6371‐1800
大阪地下鉄谷町線中崎町駅4番出口北東へ1分
*入場料:1000円(ワンドリンク付)
*ゲスト:ROUND ABOUT JOURNAL
藤村龍至(建築家、藤村龍至建築設計事務所)
山崎泰寛(編集者、建築ジャーナル)
*司会:山崎亮(studio-L)
*お問い合わせ:吉永建築デザインスタジオ内けんちくの手帖準備室
tel:072-683-6241
e-mail:yoshinaga@office.email.ne.jp
PROJECT ROUND ABOUTは、「議論の場を設計する」をキーワードに2002年より展開しているメディア・プロジェクトである。2000年以降、建築雑誌は休刊が相次ぎ、またweb上ではBBSに替わってブログが一般的になり、建築や都市をめぐる議論の場が失われて久しい。そこで私たちは「ブログと雑誌を繋ぐ」オルタナティブ・メディアとしてフリーペーパー「ROUND ABOUT JOURNAL」の発行を行い、またイベント「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL」の開催等を行うことによって建築・都市をめぐる次世代の「議論の場」を生み出そうとしている。今回のトークショーでは、これまでの活動を通じて見えて来た課題、2009年以降の展望について語り、オルタナティブ・メディアの可能性について討議する場としたい。
2009年1月29日木曜日
雑記
1月23日(金)
朝から京都造形芸術大学へ。今日から3日間、通信教育部のランドスケープデザインコースで設計演習を担当する。心斎橋のアメリカ村にある御津公園(通称三角公園)を含めた敷地の設計課題である。
授業終了後、タピエの玉井恵里子さんが開いてくれたパーティーに参加。ドットアーキテクトやアーキテクトタイタンなど、ホヅプロでお世話になっている建築家たちも参加していた。驚いたのは玉井さんのおもてなし。こじんまりとしたパーティーにも関わらず、全国各地から取り寄せた野菜や肉を用いた料理を用意してくれていた。「本日のメニュー」というメニュー表も作成してあって、ひとりずつに手渡される。特に僕は常夜鍋というのが気に入った。シンプルなのだがとてもおいしい鍋である。スタジオでもぜひつくってみたい。
帰りには、玉井さんお気に入りのお店で購入したというマンゴー味の生チョコをお土産に持たせてくれるなど、細かいところまで完璧なおもてなし加減だった。年度末が明けたら、次はぜひスタジオにて同様の会を持ちたいと思う。
1月25日(日)
京都造形芸術大学のスクーリング最終日。3日間で仕上げる各種図面作業は、学生さんにとってかなりハードなスケジュール。にも関わらず、これまでに取り組まなかったような図面表現に取り組んだり、旧来どおりのゾーニング的配置計画を脱したプランに取り組んだりと、面白いプランの検討プロセスとなった。
授業終了後、農村計画関係の若手でつくる「撤退の農村計画」のメンバーと合流。組織の法人化について打合せをした。この日は、総合地球環境学研究所の林直樹さんに加えて、大谷大学の前川英城さん、京都大学の前田滋哉さんと会う。日本の集落が抱える問題に対して僕たちに何ができるのか、ということについて議論した。新しい組織の事業メニューはなかなか面白いものになりそうだ。
1月28日(水)
午前中は東京への移動。午後から新宿の都市再生機構で若手研究会に参加。E-DESIGNの忽那裕樹さんとともに自分の仕事について話題を提供する。忽那さんが「プログラムを想定したランドスケープデザイン」について話し、僕が「ランドスケープ分野におけるプログラムデザイン」について話した。いつものことだが、忽那さんと話をしていると、どんな話題になっても相互補完的に会話が進むので創造的で充実した議論になる。
その後、研究会参加メンバーで飲み会へ。少し遅れて雑誌『ランドスケープデザイン』の副編集長である尾内志帆さんが登場。ランドスケープデザインにおけるプログラムをどのように可視化するのか、ということについて、ダイアグラムの取り扱いやフェーズプランニングのあり方を題材に議論した。
1月29日(木)
9:00から大阪府庁の公園課にて打合せ。いよいよ緑を増やす時代から緑を活かす時代に向けて、具体的な施策が始動することになる。人口減少時代には、放っておいても一人当たりの公園面積は増えることになる。そのとき、緑部隊は何をすべきなのか。緑地や公園を単なる緑の空間として粗放管理するだけでなく、場所によっては積極的に利用者を増やすべくマネジメントする必要がある。パークマネジメントなどの潮流は、まさにこれまでに整備してきた都市施設としての公園を活かす時代の発想である。
13:00からは、京都造形芸術大学のこども芸術学科の合評に参加。北白川小学校で実施したワークショップの結果を各人が絵本や冊子にまとめた。作成した絵本や冊子を用いたプレゼンテーションによって、自分が何を学んだのかを明らかにすることが求められた。芸術と保育を統合させることを目的とした学科だけあって、手描きのイラストなどがふんだんに使われた絵本はいずれも楽しげなものばかりであった。建築系の学生にはないユーザーフレンドリーな表現形式に、技巧に走りすぎるデザイン系の学生が忘れてしまう大切な要素を見たような気がした。
19:00からは、E-DESINGにてOSOTOの打合せ。次号のテーマは「庭を使いこなす」。個人の庭から都市の庭まで、さまざまなスケールの庭を使いこなす人たちを取材する予定。「海外のOSOTO事情」はサンパウロ。studio-L Saopauloの廣野が原稿を執筆する。「フィールドワーク」は慶応義塾大学SFCの加藤文俊氏。この人の発想は本当に面白い。今年はいえしま地域で「探られる島」と「慶応義塾大学加藤研究室」がコラボしてフィールドワークを実施する予定。鈴木毅氏の居方論は、「ソフトがつくりだす都市の居方」。これまで、空間形態が生み出す居方について取り上げることが多かったが、市電のパスシステムがつくりだす停留所の居方について語ってもらう。巻頭は映画監督の行定勲氏。建築家の西田司氏が設計した行定監督の自邸は、広い庭を有する気持ちのいい住宅。その庭をどのように活用しているのかについて取材する予定。
朝から京都造形芸術大学へ。今日から3日間、通信教育部のランドスケープデザインコースで設計演習を担当する。心斎橋のアメリカ村にある御津公園(通称三角公園)を含めた敷地の設計課題である。
授業終了後、タピエの玉井恵里子さんが開いてくれたパーティーに参加。ドットアーキテクトやアーキテクトタイタンなど、ホヅプロでお世話になっている建築家たちも参加していた。驚いたのは玉井さんのおもてなし。こじんまりとしたパーティーにも関わらず、全国各地から取り寄せた野菜や肉を用いた料理を用意してくれていた。「本日のメニュー」というメニュー表も作成してあって、ひとりずつに手渡される。特に僕は常夜鍋というのが気に入った。シンプルなのだがとてもおいしい鍋である。スタジオでもぜひつくってみたい。
帰りには、玉井さんお気に入りのお店で購入したというマンゴー味の生チョコをお土産に持たせてくれるなど、細かいところまで完璧なおもてなし加減だった。年度末が明けたら、次はぜひスタジオにて同様の会を持ちたいと思う。
1月25日(日)
京都造形芸術大学のスクーリング最終日。3日間で仕上げる各種図面作業は、学生さんにとってかなりハードなスケジュール。にも関わらず、これまでに取り組まなかったような図面表現に取り組んだり、旧来どおりのゾーニング的配置計画を脱したプランに取り組んだりと、面白いプランの検討プロセスとなった。
授業終了後、農村計画関係の若手でつくる「撤退の農村計画」のメンバーと合流。組織の法人化について打合せをした。この日は、総合地球環境学研究所の林直樹さんに加えて、大谷大学の前川英城さん、京都大学の前田滋哉さんと会う。日本の集落が抱える問題に対して僕たちに何ができるのか、ということについて議論した。新しい組織の事業メニューはなかなか面白いものになりそうだ。
1月28日(水)
午前中は東京への移動。午後から新宿の都市再生機構で若手研究会に参加。E-DESIGNの忽那裕樹さんとともに自分の仕事について話題を提供する。忽那さんが「プログラムを想定したランドスケープデザイン」について話し、僕が「ランドスケープ分野におけるプログラムデザイン」について話した。いつものことだが、忽那さんと話をしていると、どんな話題になっても相互補完的に会話が進むので創造的で充実した議論になる。
その後、研究会参加メンバーで飲み会へ。少し遅れて雑誌『ランドスケープデザイン』の副編集長である尾内志帆さんが登場。ランドスケープデザインにおけるプログラムをどのように可視化するのか、ということについて、ダイアグラムの取り扱いやフェーズプランニングのあり方を題材に議論した。
1月29日(木)
9:00から大阪府庁の公園課にて打合せ。いよいよ緑を増やす時代から緑を活かす時代に向けて、具体的な施策が始動することになる。人口減少時代には、放っておいても一人当たりの公園面積は増えることになる。そのとき、緑部隊は何をすべきなのか。緑地や公園を単なる緑の空間として粗放管理するだけでなく、場所によっては積極的に利用者を増やすべくマネジメントする必要がある。パークマネジメントなどの潮流は、まさにこれまでに整備してきた都市施設としての公園を活かす時代の発想である。
13:00からは、京都造形芸術大学のこども芸術学科の合評に参加。北白川小学校で実施したワークショップの結果を各人が絵本や冊子にまとめた。作成した絵本や冊子を用いたプレゼンテーションによって、自分が何を学んだのかを明らかにすることが求められた。芸術と保育を統合させることを目的とした学科だけあって、手描きのイラストなどがふんだんに使われた絵本はいずれも楽しげなものばかりであった。建築系の学生にはないユーザーフレンドリーな表現形式に、技巧に走りすぎるデザイン系の学生が忘れてしまう大切な要素を見たような気がした。
19:00からは、E-DESINGにてOSOTOの打合せ。次号のテーマは「庭を使いこなす」。個人の庭から都市の庭まで、さまざまなスケールの庭を使いこなす人たちを取材する予定。「海外のOSOTO事情」はサンパウロ。studio-L Saopauloの廣野が原稿を執筆する。「フィールドワーク」は慶応義塾大学SFCの加藤文俊氏。この人の発想は本当に面白い。今年はいえしま地域で「探られる島」と「慶応義塾大学加藤研究室」がコラボしてフィールドワークを実施する予定。鈴木毅氏の居方論は、「ソフトがつくりだす都市の居方」。これまで、空間形態が生み出す居方について取り上げることが多かったが、市電のパスシステムがつくりだす停留所の居方について語ってもらう。巻頭は映画監督の行定勲氏。建築家の西田司氏が設計した行定監督の自邸は、広い庭を有する気持ちのいい住宅。その庭をどのように活用しているのかについて取材する予定。
2009年1月23日金曜日
弊社山崎がメビック扇町の取材を受けました
弊社山崎が大阪市のインキュベーション施設である
メビック扇町webサイト内記事
「クリエイターズファイル」の取材を受けました。
http://www.mebic.com/creators-file/1090.html
[写真提供/langDesign 浪本さん]
狩野
メビック扇町webサイト内記事
「クリエイターズファイル」の取材を受けました。
http://www.mebic.com/creators-file/1090.html
[写真提供/langDesign 浪本さん]
狩野
2009年1月22日木曜日
LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009
ライブ・ラウンド・アバウト・ジャーナル・2009の案内です。
*
LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009
DATE: 31 Saturday 2009 10:00-20:00
OPEN 10:00
11:00-12:00 成瀬友梨+猪熊純/乾久美子
12:00-13:00 mosaki(田中元子+大西正紀)/柳原照弘(ISOLATION UNIT)
13:00-14:00 寳神尚史/dot architects(家成俊勝+大東翼+赤代武士)
14:00-15:00 勝矢武之(日建設計)/山崎亮(studio L)
15:00-16:00 原田真宏/長坂常
16:00-17:00 石上純也/藤本壮介
17:30-19:30 DISCUSSION
20:00 PUBLISHING
*
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LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009
DATE: 31 Saturday 2009 10:00-20:00
OPEN 10:00
11:00-12:00 成瀬友梨+猪熊純/乾久美子
12:00-13:00 mosaki(田中元子+大西正紀)/柳原照弘(ISOLATION UNIT)
13:00-14:00 寳神尚史/dot architects(家成俊勝+大東翼+赤代武士)
14:00-15:00 勝矢武之(日建設計)/山崎亮(studio L)
15:00-16:00 原田真宏/長坂常
16:00-17:00 石上純也/藤本壮介
17:30-19:30 DISCUSSION
20:00 PUBLISHING
*
送信者 デスクトップ |
送信者 デスクトップ |
2009年1月21日水曜日
雑記
1月12日(月祝)
午後から大阪府立大学大学院の設計演習講評会へ。E-DESIGNの忽那さんが指導した設計演習の成果を学生が発表する。既存の公園や緑道を改修するというテーマだったが、既存の緑が大きく育っている現状を維持するため、ハードにはほとんど手をつけず、ソフトのプログラムによって場所を魅力を向上させるというプランが多かった。
数年前から府大の設計演習でもソフトのプログラムや組織などを提案するものが多くなってきた。このこと自体は時代の潮流を読み取った優れた提案だといえよう。しかし、その提案方法がまだ定まっていないため、ほとんど文字やイメージ写真ばかりで、その提案を受け入れた場合にどんな素敵な将来が待っているのかが実感できないものばかりである。
ハードの設計については、平面図や断面図や立面図や模型など、将来できあがるであろう空間をイメージさせるツールがたくさん開発された。それを使って将来像を思い描くことができるようになった。ところがソフトのマネジメントについては、どんなツールを用いて将来像を示せばいいのかが定まっていない。ダイアグラムや写真や文字やデータを組み合わせて、自分が提案するプランを受け入れた場合にどれほどすばらしい未来が待っているのか。それをうまく伝えるツールを開発しなければならない。そんなことを実感した。
1月14日(水)
9:00から、iopの永田さんと水都大阪2009の事務局メンバーとで打合せ。水都大阪2009のボランティア募集やその組織化をどうするのかについて議論した。
13:00から、スタジオにて慶照保育園の改修設計について打合せ。できることが限られた設計になるため、極力利用者が空間をつくる部分を多くする。材料と道具を揃え、指導できる職人さんが1人いればできることはなるべく工事に入れ込まないという方法で設計を進めたい。
15:00から、i+d workshopの学生たちとプランのブラッシュアップ。東京ミッドタウンのデザインハブでの展覧会と、その後出版される本の両方に掲載されるプランとなるため、入念な打合せを行う。
19:00から、スタジオにてネルの川口さん(メリーさん)と打合せ。以前、ユニセフパークプロジェクトのファシリテーター養成講座でお世話になった人だ。今回は、大阪府営泉佐野丘陵緑地のパーククラブ養成講座にて講師をお願いした。公園予定地の自然の魅力を分かりやすく受講者に伝えてもらいたい。
20:00から、スタジオにてGOSiZEの藤田豪さんと打合せ。伊賀市で進めているS邸の新築工事について相談する。できるだけ室内空間を少なくし、ほとんどの行為は屋外で済ます住宅のあり方について議論する。
1月15日(木)
9:00から、京都府城陽市にて木津川右岸運動公園の運営会議を開催。座長は京都大学名誉教授の吉田博宣先生に引き受けていただく。吉田先生は以前から木津川右岸運動公園の計画に関わっていて、これまでの経緯もよくご存知である。砂利採取跡地である公園を緑化しつつ、その場所をどのように活用していくのかについて活発な意見交換が展開されることを望む。
14:00から、大阪府箕面整備事務所にてみのお森町の地域共生事業について打合せ。新しく開発されたみのお森町の住民と従来から居住している集落の住民とが一緒に楽しめるプログラムについて検討する。
1月16日(金)
午前中から思いも寄らぬ腹痛。なかなかベッドから起き上がれない。
11:00、何とか起きて京都へ向かう。
13:00から、北白川小学校にて子どもと遊ぶワークショップを実施。京都造形芸術大学のこども芸術学科の学生たちが小学3年生とともに体育館で遊ぶワークショップを実施した。3つのグループに分かれて準備したプログラムを同時多発的に実施する。1つのグループは巨大カルタを実施。自分たちでつくったオリジナルカルタに独自の文字をつけて、みんなでカルタあそびを展開する。巨大なカルタを体育館にばら撒いて遊ぶため、テキストの朗読が始まるたびに子どもたちが走り回ってカルタを見つけては滑り込んで取ろうとする。迫力のあるカルタである。2つ目はなりきり写真撮影。あらかじめ用意しておいたポスターやマンガのワンシーンなどをこどもたちに見せ、それと同じような場所を探して同じような人数で同じような衣装を着て撮影する。もとの写真と自分たちが撮った写真とを見比べるというゲーム。3つ目はパレード。各自が好きな衣装をつくって、楽器を持って体育館内をパレードするというもの。参加者は思い思いの衣装をつくって身にまとい、いろんな楽器を手に持って体育館内を練り歩いた。とても楽しい時間を過ごすことができたはずである。が、僕は腹痛に悩まされて隅のほうから楽しそうな風景を眺めていた。
19:30から、スタジオにてS邸の施主打合せ。基本的な方向性を確認した。2月中旬くらいまでにはラフな平面図を作り上げて再度確認することになった。また、土地の諸条件を確認して建物のボリュームなどを確定させることになった。
1月20日(火)
午前中に大阪から東京へ移動。
13:00から赤坂の博報堂にて「i+d workshop」の打合せ。特に出版に向けて、デザインやレイアウトや文章などの詳細な打合せを行った。また、最終展示会に向けて学生のアイデアをさらにブラッシュアップさせるべく内容について議論した。
この日は赤坂のホテルモントレに宿泊。
1月21日(水)
10:00から、東大にて研究室会議。パークマネジメントの論文について、全体の骨子と現在の進捗状況、今後の研究計画について発表した。
午後からは図書館にて論文を検索。コピーできるものはできるだけコピーして持ち帰る。
19:30から、銀座にて都市再考会議の新年会に出席。都市再生機構の武田重昭氏が呼びかけて集まったメンバーは、知らないうちにかなりの数になっている。あいにくニシダオサムさんは欠席だったが、藤村龍至さんや中島直人さんや池田雪絵さんなど、以前知り合ったメンバーと再会。新しく知り合った人のなかでも、古田秘馬さんはとても面白いプロジェクトを手がけているという印象を持った。ぜひまたお会いして情報交換したいものである。また、鹿島出版会の川尻大介さんとは、僕が特にオススメな洋書についていろいろお話した。円高の現在、洋書を翻訳して出版するための交渉も有利な状況なんだとか。この機会にぜひとも優れた洋書を日本に紹介したいものである。この日は終電の新幹線で大阪へ戻らなければならなかったため、21:00には会場を出た。もう少しいろんな人と話をしたかったのだが。。。
午後から大阪府立大学大学院の設計演習講評会へ。E-DESIGNの忽那さんが指導した設計演習の成果を学生が発表する。既存の公園や緑道を改修するというテーマだったが、既存の緑が大きく育っている現状を維持するため、ハードにはほとんど手をつけず、ソフトのプログラムによって場所を魅力を向上させるというプランが多かった。
数年前から府大の設計演習でもソフトのプログラムや組織などを提案するものが多くなってきた。このこと自体は時代の潮流を読み取った優れた提案だといえよう。しかし、その提案方法がまだ定まっていないため、ほとんど文字やイメージ写真ばかりで、その提案を受け入れた場合にどんな素敵な将来が待っているのかが実感できないものばかりである。
ハードの設計については、平面図や断面図や立面図や模型など、将来できあがるであろう空間をイメージさせるツールがたくさん開発された。それを使って将来像を思い描くことができるようになった。ところがソフトのマネジメントについては、どんなツールを用いて将来像を示せばいいのかが定まっていない。ダイアグラムや写真や文字やデータを組み合わせて、自分が提案するプランを受け入れた場合にどれほどすばらしい未来が待っているのか。それをうまく伝えるツールを開発しなければならない。そんなことを実感した。
1月14日(水)
9:00から、iopの永田さんと水都大阪2009の事務局メンバーとで打合せ。水都大阪2009のボランティア募集やその組織化をどうするのかについて議論した。
13:00から、スタジオにて慶照保育園の改修設計について打合せ。できることが限られた設計になるため、極力利用者が空間をつくる部分を多くする。材料と道具を揃え、指導できる職人さんが1人いればできることはなるべく工事に入れ込まないという方法で設計を進めたい。
15:00から、i+d workshopの学生たちとプランのブラッシュアップ。東京ミッドタウンのデザインハブでの展覧会と、その後出版される本の両方に掲載されるプランとなるため、入念な打合せを行う。
19:00から、スタジオにてネルの川口さん(メリーさん)と打合せ。以前、ユニセフパークプロジェクトのファシリテーター養成講座でお世話になった人だ。今回は、大阪府営泉佐野丘陵緑地のパーククラブ養成講座にて講師をお願いした。公園予定地の自然の魅力を分かりやすく受講者に伝えてもらいたい。
20:00から、スタジオにてGOSiZEの藤田豪さんと打合せ。伊賀市で進めているS邸の新築工事について相談する。できるだけ室内空間を少なくし、ほとんどの行為は屋外で済ます住宅のあり方について議論する。
1月15日(木)
9:00から、京都府城陽市にて木津川右岸運動公園の運営会議を開催。座長は京都大学名誉教授の吉田博宣先生に引き受けていただく。吉田先生は以前から木津川右岸運動公園の計画に関わっていて、これまでの経緯もよくご存知である。砂利採取跡地である公園を緑化しつつ、その場所をどのように活用していくのかについて活発な意見交換が展開されることを望む。
14:00から、大阪府箕面整備事務所にてみのお森町の地域共生事業について打合せ。新しく開発されたみのお森町の住民と従来から居住している集落の住民とが一緒に楽しめるプログラムについて検討する。
1月16日(金)
午前中から思いも寄らぬ腹痛。なかなかベッドから起き上がれない。
11:00、何とか起きて京都へ向かう。
13:00から、北白川小学校にて子どもと遊ぶワークショップを実施。京都造形芸術大学のこども芸術学科の学生たちが小学3年生とともに体育館で遊ぶワークショップを実施した。3つのグループに分かれて準備したプログラムを同時多発的に実施する。1つのグループは巨大カルタを実施。自分たちでつくったオリジナルカルタに独自の文字をつけて、みんなでカルタあそびを展開する。巨大なカルタを体育館にばら撒いて遊ぶため、テキストの朗読が始まるたびに子どもたちが走り回ってカルタを見つけては滑り込んで取ろうとする。迫力のあるカルタである。2つ目はなりきり写真撮影。あらかじめ用意しておいたポスターやマンガのワンシーンなどをこどもたちに見せ、それと同じような場所を探して同じような人数で同じような衣装を着て撮影する。もとの写真と自分たちが撮った写真とを見比べるというゲーム。3つ目はパレード。各自が好きな衣装をつくって、楽器を持って体育館内をパレードするというもの。参加者は思い思いの衣装をつくって身にまとい、いろんな楽器を手に持って体育館内を練り歩いた。とても楽しい時間を過ごすことができたはずである。が、僕は腹痛に悩まされて隅のほうから楽しそうな風景を眺めていた。
19:30から、スタジオにてS邸の施主打合せ。基本的な方向性を確認した。2月中旬くらいまでにはラフな平面図を作り上げて再度確認することになった。また、土地の諸条件を確認して建物のボリュームなどを確定させることになった。
1月20日(火)
午前中に大阪から東京へ移動。
13:00から赤坂の博報堂にて「i+d workshop」の打合せ。特に出版に向けて、デザインやレイアウトや文章などの詳細な打合せを行った。また、最終展示会に向けて学生のアイデアをさらにブラッシュアップさせるべく内容について議論した。
この日は赤坂のホテルモントレに宿泊。
1月21日(水)
10:00から、東大にて研究室会議。パークマネジメントの論文について、全体の骨子と現在の進捗状況、今後の研究計画について発表した。
午後からは図書館にて論文を検索。コピーできるものはできるだけコピーして持ち帰る。
19:30から、銀座にて都市再考会議の新年会に出席。都市再生機構の武田重昭氏が呼びかけて集まったメンバーは、知らないうちにかなりの数になっている。あいにくニシダオサムさんは欠席だったが、藤村龍至さんや中島直人さんや池田雪絵さんなど、以前知り合ったメンバーと再会。新しく知り合った人のなかでも、古田秘馬さんはとても面白いプロジェクトを手がけているという印象を持った。ぜひまたお会いして情報交換したいものである。また、鹿島出版会の川尻大介さんとは、僕が特にオススメな洋書についていろいろお話した。円高の現在、洋書を翻訳して出版するための交渉も有利な状況なんだとか。この機会にぜひとも優れた洋書を日本に紹介したいものである。この日は終電の新幹線で大阪へ戻らなければならなかったため、21:00には会場を出た。もう少しいろんな人と話をしたかったのだが。。。
2009年1月8日木曜日
雑記
午前10時からHEMの全体会議。続いて11時からは安全安心社会研究所の研究所会議。多自然研の進捗状況と予算執行状況を報告。
14時からは積水ハウスにて大阪市の市民協働部局の方々との意見交換会。公園の指定管理者をはじめ、まちづくりの核としてのパークマネジメントという考え方について議論した。大阪市も市民協働をテーマとしているため、今後NPO法人パブリックスタイル研究所とともにできることを模索したいとの話。僕たちからも具体的な提案ができるよう準備を進めることで合意した。
16時からは積水ハウスとともに進めている提供公園活性化プロジェクトの打合せ。今年度の報告書の内容などについて検討した。
19時からは心斎橋のPICTOにてヤマモトヒロユキ氏と築港プロジェクトについての打合せ。築港に森をつくろう!というテーマに対してヤマモト氏が作成したプレゼンテーション資料は、手をつなぎ裸足で森へ歩いて入る金髪女性2人。僕たちの発想とはぜんぜん違った発想で森の魅力を語ろうとする態度に感心する。僕たちも、社会的に正しいことだけを主張するのではなく、それを共感してもらえるような楽しさをどう演出するのかについて、もっともっと考える必要があると感じた。
14時からは積水ハウスにて大阪市の市民協働部局の方々との意見交換会。公園の指定管理者をはじめ、まちづくりの核としてのパークマネジメントという考え方について議論した。大阪市も市民協働をテーマとしているため、今後NPO法人パブリックスタイル研究所とともにできることを模索したいとの話。僕たちからも具体的な提案ができるよう準備を進めることで合意した。
16時からは積水ハウスとともに進めている提供公園活性化プロジェクトの打合せ。今年度の報告書の内容などについて検討した。
19時からは心斎橋のPICTOにてヤマモトヒロユキ氏と築港プロジェクトについての打合せ。築港に森をつくろう!というテーマに対してヤマモト氏が作成したプレゼンテーション資料は、手をつなぎ裸足で森へ歩いて入る金髪女性2人。僕たちの発想とはぜんぜん違った発想で森の魅力を語ろうとする態度に感心する。僕たちも、社会的に正しいことだけを主張するのではなく、それを共感してもらえるような楽しさをどう演出するのかについて、もっともっと考える必要があると感じた。
2009年1月7日水曜日
国土政策研究会
東京大学にて国土政策研究会に出席。人口減少時代特有の課題に対して、自治体の対応力がどれほどあるのかを探るこの研究会もいよいよ大詰め。具体的に、自治体の課題対応力を示す各種指標をどう統合化し、どう評価するのかについて議論された。因子分析や重回帰分析、AHPなど、各種分析手法を駆使して指標の総合化を検討する。全国の自治体を同じ指標で評価しようとすると、入手できるデータに限界があるため細かい指標を満足させるような総合化は難しい。こうした実態を踏まえた上で、今後整備すべきデータを提案することも含めて自治体の対応力に関する総合的な指標を割り出し、興味深い自治体についてはヒアリングによって政策について聞き出すこととした。
午後7時からは横浜にてURの武田氏とE-DESIGNの忽那氏と打合せ。パブリックスタイル研究所として今年度実施すべき自主事業の内容について議論した。また、大阪への新幹線のなかでは忽那氏と水都大阪2009の業務や公園の指定管理者制度への応募など、今年の戦略について検討した。
午後7時からは横浜にてURの武田氏とE-DESIGNの忽那氏と打合せ。パブリックスタイル研究所として今年度実施すべき自主事業の内容について議論した。また、大阪への新幹線のなかでは忽那氏と水都大阪2009の業務や公園の指定管理者制度への応募など、今年の戦略について検討した。
2009年1月6日火曜日
木津川右岸運動公園
2年前から取り組んでいる京都府立木津川右岸運動公園の運営計画がいよいよ具体的に動き出すことになる。関係者が集まって運営会議を開催するとともに、勉強会を進めて運営の仕組みについて検討する。公園予定地が土砂採取場跡地であることから、府民協働による森づくりを進めつつ、できあがった森で展開される活動を醸成するようなパークマネジメントが求められる。サンフランシスコのクリッシーフィールドのように、自然回復プログラム自体を公園利用サービスとして位置づけるようなプログラム展開について検討したい。
2009年1月5日月曜日
HEM新年挨拶
ひょうご震災記念21世紀研究機構に出勤。研究所スタッフ全員での写真撮影と貝原理事長の年頭の挨拶。多自然居住地域における安全安心の実現方策については、今年度が研究の最終年度になる。3月までに報告書をまとめなければならない。まとめた報告書は、アンケートやヒアリングなどでお世話になった各地の方々へ送付するつもりだ。多自然居住地域の問題に取り組む現場の職員の方々に見てもらえるよう、具体的な提言内容をとりまとめたいものである。
2009年1月4日日曜日
i+d 打合せ
神戸にてi+d workshopについて打合せ。これまで事務局に寄せられた100以上のアイデアを整理し、避難生活をデザインするという内容についてまとめた書籍の内容について議論した。書籍のテーマは「デザインが社会のためにできること」。すでに社会の課題を解決しようとしているデザインが世界中で出現しつつあることから、これらの事例を説明するとともに、国内でも動き出しつつあるプロジェクトをいくつか紹介する。また、商業的なデザインと社会的なデザインの関係について整理することによって、僕たちがデザイナーとしてできることを明確にしようということになった。こちらも楽しみな書籍である。
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