サンフランシスコを拠点に活動する建築系のNPO「architecture for humanity」は、世界中に散見される社会的な課題に対する建築的な解決策を集め、実際に当該課題で悩む地域にそれらの解決策を提供しています。また、寄付者や投資家を募って、その解決策に予算をつけています。そのため、定期的にテーマを設けたコンペを開催し、集まった500以上のアイデアの中から優秀なものをデータベース化しています。データベースは、災害、難民、病気、犯罪、水不足などテーマごとに検索できるようになっており、当該地域から自分たちに適したアイデアを探し出して利用することができます。これによって災害からすばやく復旧できたり、多くの命を助けたりしています。
「architecture for humanity」の設立者であり代表でもあるキャメロン・シンクレアは、こうした建築の社会貢献について日本でも積極的な取り組みが始まることを期待しています。キャメロンの友人である我々は、建築の力を社会的な課題の解決に利用しようとする彼の取り組みに賛同し、その東京支部である「architecture for humanity TOKYO(afhT)」の設立準備会を組織しました。
afhTは、以下のことに取り組む予定です。
・architecture for humanity が主催するコンペにおける日本からのエントリーを増やす。
・寄付文化や税制上の利点がない国でも可能な人道支援に関する経済学の原型をつくりだす。
・オフラインの人たちとつながる人道支援の手法を開発する。
・社会の課題に取り組むデザイナーの活動を日本語で紹介する(翻訳/出版)。
afhT設立準備会は、発起人である山崎亮(studio-L)と西山浩平(エレファントデザイン)と近藤佳奈がそれぞれできることを持ち寄って上記の取り組みを進めます。当面はこの3名が中心となってafhTを立ち上げるものの、仲間が増えてその後の活動を引き継ぐ人が現れた場合は順次役割を交代するつもりです。
※その後、AfH本部の日本での活動体制が整ったため、Architecture for Humanity TOKYO設立準備会が行ってきた日本のAfHの窓口の役割等をすべて本部に移行しました。今後AfHに関するお問い合わせ等はこちらのホームページに記載されている連絡先までご連絡ください。
(追記:2011年6月17日)
0 件のコメント:
コメントを投稿