先日、キャメロン・シンクレアが来日したとき、彼が出版した『Design like you give a damn(ほっとけないデザイン)』という本の翻訳出版について相談した。社会の課題に取り組むデザイナーの仕事を世界中からかき集めて、そのうちの88事例を紹介するという本。水の問題、エネルギーの問題、病気の問題、戦争の問題、ホームレスの問題など、課題を鮮やかに解決する事例が続く魅力的な本だ。
すでにこの本を一度すべて訳した僕としては、ぜひとも日本語で出版して日本のデザイナーにもこの内容を知ってもらいたいと考えている。とある出版社が興味を持ってくれて現在アメリカの版元と調整しているが、アメリカ側からなかなか返事が無い。
ということで、キャメロンからもアメリカの版元に話をしてもらうようお願いした。彼も何度か担当者に連絡しているそうだが、なかなか対応しないらしい。小さな出版社で対応できる人がいないのではないか、という話になった。
もしどうしても紙媒体で出版できないのであれば、キャメロンが持っている写真等を使って日本語でレイアウトしなおし、電子媒体で出版してもいいのではないか、という案も出てきた。iPadの登場でいよいよ電子書籍も本格的な市場をつくりそうだ。それを見据えて、紙に載せない刊行の方向性についても検討したほうがいいのかもしれない。いずれにしても、キャメロン自身は日本語でこの本の内容を紹介することには全力で協力するとのこと。早く日本のデザイナーに紹介したい本である。
「アメリカの版元がぜんぜん対応してくれないんだ」と悩むキャメロン。
ちなみに、エレファントデザインの西山浩平さんも同書を自身のホームページで紹介している。注目する人は早くから注目しているものである。
http://www.cuusoo.com/magazine/books_27.html
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